「分別してないゴミ、袋を持った瞬間に分かります」 漫画「ゴミ清掃員の日常」インタビュー(2)
「『これくらい適当な分別でもバレないだろう』は、絶対にバレますよ(笑)」。
ゴミ清掃員と芸人の二足のわらじを履くマシンガンズ・滝沢秀一さん夫妻によるマンガ「ゴミ清掃員の日常」。捨てられた“ゴミのその後”などについて紹介し、SNSでも話題を集める同作について、滝沢秀一さんにインタビューしました。漫画本編もあわせて掲載します。
漫画「ゴミ清掃員の日常」とは?
Twitterで閲覧数驚異の3200万超え。読むと分別したくなるエッセイ漫画。売れない芸人・マシンガンズの滝沢秀一は家族を養うためにゴミ清掃員に。何気ないゴミ清掃員の日常。その生活で見つけたゴミの知識やちょっとばっかりの幸せを届けます。滝沢秀一がネーム原作を、それを妻である滝沢友紀がタブレットひとつで作画。夫婦共作(どっちも漫画描いたことない)でお送りします。
原作者プロフィール:滝沢秀一
1976年生まれ。98年にお笑いコンビ・マシンガンズを結成。本業はゴミ清掃員で、芸人は副業。本作では原作・構成(ネーム)を担当。妻の友紀さんが作画を担当。夫妻の結婚記念日は5月30日(ゴミゼロの日)。
清掃車が入れない住宅街などでは、どうやってゴミを集めている?
―― ゴミ袋をまとめて置いておく集積所。清掃員として仕事していて、困ったことはありますか?
滝沢さん(以下略):たまに自分で勝手に集積場を作っている人がいるんですが、届け出をしてもらわないと収集できません。「ゴミかと思って持っていったら、実は荷物だった」という可能性もありますから。
―― 判断がつかないと困りますね。
工事現場の作業員の方が集積所に荷物を置いていくことがあって。
一応、“物を置く場所”だから、邪魔にならないだろうという気遣いなのかもしれません。でも、うっかり収集しそうになっちゃう、っていう。
―― 今回のエピソードでは「引っ張り(清掃車が近づけない集積所のゴミを走って取りに行く)」という業界用語が登場。これってよくあることなんですか?
多いですね。ゴミ清掃車はけっこう大きくて、住宅街の狭い道などには入れませんから。清掃員の立場から言うと、本当は表通りにゴミを出してもらった方が楽です。
でも、高齢者の方などもいますからね。どうしても外に出るのが難しい場合は、申し込めば家までゴミ収集に来てくれるサービスもあります。そこまでやってくれるわけですから、日本のゴミ清掃はサービス的に考えると、けっこうすごいと思いますよ(笑)。
―― 作中では、そんな引っ張りで住宅街を全力疾走する父親が、高1の息子に「オヤジが汗だくだとみっともない」といわれていますが……。
「息子さんにお父さんの働く姿、見せたいな」って思いましたね。すごく一生懸命仕事をしてましたよ。僕に負担をかけないように遠くまで引っ張りにいってくれたり。
まあ、高校1年生だと思春期真っ盛りですし、そういうカッコよさを理解するには時間がかかるんでしょうね。僕もそうでしたし。自分が父親になって、やっと分かるものなのかもしれません。
逆に、小さい子どもだと、ゴミ清掃員が人気だったりするんですよ。幼稚園とかの前で回収していると、男の子も女の子もワーって集まってきます。“はたらく車”みたいな感じなのかも。
―― 消防士などはよく聞きますが、言われてみれば、ゴミ清掃員も「ユニフォーム、変わった車、働く大人」と小さい子どもが憧れそうな要素がそろってますね。
はい。だから手を振るとみんな喜びますよ。ゴミ清掃車ファンの子どももいて、音を聞きつけると出てきて「おはよー」って。その子を数日見ないと何だかもう気になっちゃって……。こっちがファンになっちゃってるという(笑)。
「ゴミ集積所がない地域」がある理由
―― ちょっとした疑問なのですが、地域によっては集積所がなく、家の前にポツポツとゴミが置かれているところも。あれは何なのですか?
そういうところも多いですね。「戸別(こべつ)収集」といって、集積所を使う仕組みよりマナーが良いんですよ。
―― ゴミの出し方だけで変わるものなんですか?
自分の家の前に出すということは「これは自分のゴミ」と示すことになりますから、責任がハッキリするんです。ルールを守らず、ゴミが収集してもらえなかったりすると恥ずかしいですし。
反対に、集積所だと誰が出しているか分からないので、燃えるゴミの中に燃えないゴミを入れちゃったりとか。「気付かずに持っていってくれ!」という考えなのかもしれませんが、こっちとしては「持っていくわけないだろ!」と。
何百何千とゴミ袋を持っていると、カン1本でも袋を手にした瞬間、分かるようになるんですよ。燃えるゴミと燃えないゴミが擦れる音とか、ゴミが袋の中で動く感触とかから。「これくらい適当な分別でもバレないだろう」は、絶対にバレますよ(笑)。
※ゴミの分別および処理の仕方は地域によって異なるので、お住まいの自治体にお問い合わせください。
関連記事
- スプレー缶を適当に捨てるのは「テロ行為みたいなもの」 漫画「ゴミ清掃員の日常」インタビュー(1)
「皮肉なことに、燃えないゴミを集める車両が一番燃えやすい、っていう」 - 「引かないガチャは当たらないんです!」 マンガ『合理的な婚活』横嶋じゃのめ先生インタビュー(1)
効率を追い求めた婚活の先には何がある? - 現代社会に必要な“肯定”はここにある 「世話やきキツネの仙狐さん」が楽園(エデン)すぎる
今からロスが怖い。 - 社会生活をしていく上でヲタクであることを隠すかどうか問題 アニメ「ヲタクに恋は難しい」
【ネタバレあり】ヲタクってそんなにモテないものですか!? - 2人の愛の巣に帰ってきて飲むお酒の「しふくううう」 マンガ『お酒は夫婦になってから』から「梅スプレッド」
素直になれない大人のイチャラブって、どうしてこんなにニヤニヤさせられるのだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
-
「むりだろww」「笑いました」 ニトリでソファ購入 → 愛車の前でぼうぜん…… “まさかの悲劇”が1000万表示
-
「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
-
「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
-
peco、息子の近影を公開「すごーくりゅうちぇるに見えます!」「パパに似てる〜」 息子のスクールランチも色とりどりでおいしそう
-
高嶋ちさ子、3000万円超の“超高級外車”ゲットにドヤ顔も! 笑い止まらずハンドル握り「Woohoo!!!」
-
50代主婦が5日間、ひたすら草抜き&庭木の剪定→たった一人でやり遂げたとは思えないビフォーアフターに称賛の嵐 「尊敬する」「本当に脱帽です」
-
「そうはならんやろ」クルマ修理会社の壁を見ると…… まさかの“シュールすぎるイラスト”に9万いいね 「よすぎる」「天才か」
-
2人組ガールズユニット、突然の脱退を発表 マネージャー「本人の意思ではない」 母親とする人物からの脱退理由と経緯説明が物議
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 結婚相手を連れてくる妹に「他の人に会わせられない」と言われた兄、プロがイメチェンしたら…… 「鈴木亮平さんに見えた」大変身に驚がく
- 「2007年に紅白出場」 38歳になった“グラビア界の黒船”が1年ぶりに近影公開→驚きの声続々
- 「クソビビったwww」 ハードオフに38万5000円で売っていた「衝撃的な商品」が90万表示 「売った人突き止めたい」
- 夫婦喧嘩した翌朝の弁当を夫が作ったら…… “森”すぎるビジュアルに「インパクトすごい」「最高に笑いました」の声
- 約9万円の「高級激レアガンプラ」を10時間かけて制作→完成品に「家宝だ」「めっちゃくちゃにかっこいい!!」
- 天皇皇后両陛下主催の園遊会、“お土産”に注目 ジョージア大使「大好物です」「娘たちからも大好評」
- 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
- 事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた