アニメーターが1日500人規模の海外アニメイベントに行ってみた ドイツのアニメファンに触れてみて(3/3 ページ)
――小中学校で神童とうたわれたエピソードとかも?
三木:ないない(笑)。ガリ勉だったから、美術の評価は4以上だったけど。
――大学で描きはじめたきっかけは?
三木:事情があり受かっていた関西大学にいけなくなり、進学先のレベルを随分落としたんです。勉強が簡単すぎて大学でやることも見つからず、周囲に美大の友達が多かったこともあって、描き始めた感じです。
――当時はどんな絵を?
三木:皆イラストや漫画の絵を描いていましたが、自分はゼロからだったので。「どうやったらうまくなる?」と周囲に聞いて、ひたすらクロッキーやデッサンをやってました。その関係で今でも記号的な絵より、リアル寄りな方が得意です。
――アニメーターになろうと思ったきっかけもあったのでしょうか。
三木:大阪でアニメーターの人たちと飲み会に参加したことがあって。アニメーターっていう職業があって、面白そうだから自分もなってみたいなと初めて意識したのはその時です。
――人との出会いが先にあったんですね。
三木:あとは当時、鈴木陽子さんのサイトのお絵かきBBSによく書き込みをしていて。
※鈴木陽子:「BLEACH」作画監督、「BORUTO -ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-」総作画監督、「魔法少女特殊戦あすか」キャラクターデザインなどを担当。
――お絵かきBBSは、現在では失われた文化ですよね。
三木:完全に失われましたね。当時は普通の個人サイトにお絵かきBBSが組み込まれていて、そこでの交流が活発でした。自分は岩崎将大くんのサイトでもよく描いていて。岩崎くんとはいまだに合って話したりしますね。
※岩崎将大:「パンチライン」キャラクターデザイン、総作画監督、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」叫竜デザイン、デザインワークスなど。
――BBSでは、ツールは何で描かれていたんですか?
三木:BBSでは板タブでした。
――動くGIF動画みたいなものを投稿したり?
三木:動く絵を投稿する人が多かったけど、自分は止め絵しか描いてなかったな。初原画まで自分ではほとんど動かしたことがなかったんです。大学の夏休みとかは一日中描いていて、当時は筆圧が強かったから2~3日で腱鞘炎起こしかけたり。FAXのロール紙にひたすら描いて、半月で使い切るような生活を送ってました。
――すごい物量ですね。ちなみにロール紙に描いた絵はまだ残っていたりしますか?
三木:全部捨てちゃいましたよ(笑)。大学2年で描き始めるまでは「作画」の意味も分かってなくて、「MUSASHI GUN道」を見ても作画崩壊だと分からなかったくらいでした。そんな自分でも、頑張ればある程度まではどうとでもなるという証明ができていると言えなくはないのかも……。
2006年に放送されたいろいろと伝説のアニメ
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――「GUN道」は当時話題になったとはいえ、アニメに対してある程度アンテナを張ってないと見ようと思わないチョイスですよね。もともとアニメは好きだったんですか?
三木:学校帰りの夕方に放送されるアニメはだいたい見ていました。「ロスト・ユニバース」がもともと大好きで。でも作画を見る目はなかったから(笑)、“ヤシガニ事件”とかも分からずに見ていました。
――作画を見る目が養われたのはいつ頃から?
三木:大学時代、友達に作画オタクがいたのに影響されました。もともと周りに影響されやすいんですよね。小学校では成績がオール2というくらい頭が良くなかったんですけど、小学6年生のときに見た「彼氏彼女の事情」が本当に面白すぎた影響で勉強するようになったり。
――ああ、「カレカノ」は主人公2人が秀才だから。
三木:「カレカノ」を見てから基本的にオール5になりました(笑)。
「カレカノ」を見たことで通知表がオール5に。
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――作画も同じように、友達の影響で注意して見るようになったと。
三木:当時は“作画MAD”がはやりだしていて。キャッチーでよく見ていたのは中村豊さん、松本憲生さん、磯光雄さんとか。良いものを見続けると目も養われるので、カッコイイ映像を見ている内に自分でも動かしたいと思うようになりました。
――逆に業界に業界に入ってから影響を受けた特定のアニメーターは?
三木:鈴木典光さん(即答)。ものの見方や考え方に一番影響を受けました。時期的には「キャプテン・アース」のころかな。雑談中にも参考になる話があると「ちょっとノート取らせてください」って熱心に聞いていました。「あの映画のあそこの映像が良かったよ」と勧めてくれたり。とても勉強になりました。
あらためて、ドイツに行ってみて
――三木さんの人柄が分かってきたところで、最後にあらためてフライブルクでのイベントについて聞かせてください。
三木:はい。
――行って良かった?
三木:良かったですよ! そもそもドイツでアニメがどのような文化として親しまれているのかが気になっていたので、そこに触れられたのは大きかったです。
ファンの方が直球で褒めてくれる感じは海外の方が強くて、それもうれしかったですね。サイン会でも、主催側からは特にアナウンスされていない作品を挙げて「『メイドインアビス』に参加してましたよね。三木さんが描く動き、好きです!」なんて言われて。
――良い話だ……。
三木:日本のファンともTwitterとかで交流することはありますし、それも楽しいんですけどね。
――温度感が微妙に違う感じですか。
三木:そうですね。それに業界内ではあまり褒め合う文化がないので。ライブドローイングが終わった後など、スタンディングオベーションでよろこんでもらえて、来て良かったなあって思いました。普段そういう反応がもらえることって、まず無いですから。純粋に自分の絵の反応がもらえて楽しかったので、また機会があれば、ぜひ行ってみたいですね。
画像・動画提供/取材協力:Kataho(@sakaikataho)さん
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