「クラクションを鳴らすと待ち時間が増える」インド警察が導入したユニークな信号が画期的すぎる

クラクションを乱用するドライバー対策で導入。

» 2020年02月05日 18時00分 公開
[haruYasy.ねとらぼ]

 インド・ムンバイで、信号待ちをするクルマがクラクション(ホーン)を乱用する風習を無くすために、現地警察が試験導入した「一定以上の音量で待ち時間をリセット」する信号機が大きな注目を集めています。

インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター 「ホーン(クラクション)を鳴らすと、待ち時間が増える」と表示された電光掲示板(画像はYouTubeより)

 ムンバイは「世界で最も騒がしい都市」と呼ばれるほど、騒音公害が社会問題となっており、その対策の一環として考案されたのが、お金ではなく「時間」で制裁するという発想で作られたユニークな信号機です。

インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター デシベルメーターなどを信号に取り付ける様子(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター 測定した音量を表示するデシベルメーター(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター 信号の下には待ち時間を表示する(画像はYouTubeより)

 この信号機には音量測定器(デシベルメーター)が取り付けられており、85デシベルを超える音を計測すると、信号が変わるまでの待機時間が90秒に再セットされる仕様となっています。

 音量測定器つき信号機は、2019年11月から12月にかけて交通安全キャンペーンの一環として実証実験が行われ、その様子をまとめた映像がムンバイ警察の公式Twitterで公開されました。

 赤信号で停車したクルマのドライバーがいつものようにクラクションを連打していると、あと少しで信号が変わるというところで、85デシベルをオーバー。あと数秒だった待ち時間が、90秒に再セットされてしまいドライバーたちが困惑している様子が映し出されています。

 すぐ近くに設置された電光掲示板には「クラクションを鳴らすと待ち時間が増えるぞ」と表示され、ドライバー同士で注意しあう様子なども映像で確認できます。

インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター 76デシベルを表示しているメーター。すでにうるさい(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター ぱっぱー!ぷぁー!(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター あと少しで信号が変わりそうですが、デシベルメーターもガンガンあがっていく(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター 追いクラクション(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター ついに85デシベルを超えてしまい、待ち時間が再セットされてしまう(画像はYouTubeより)
インド 警察 信号 クラクション 罰 時間 デシベルメーター ドライバーは「は?」という表情(画像はYouTubeより)

 インドではクラクションを鳴らすことを危険を知らせる「警鐘」の意味だけでなく、信号待ちをしているクルマに「後ろにいるぞと伝える」といった意味から、「おっす!」「うっす!」みたいなノリで鳴らすなど、日常的なコミュニケーションとして鳴らすという独特な風習があり、クラクションの使用頻度は世界トップクラス。自動車メーカーもインド向けに販売するクルマには耐久性を向上させた専用クラクションを搭載するほどです。

 いかに風習とはいえ、騒音がもたらす「害」は決して無視できるものではなく、ドライバーや周辺住民の健康のためにも、クラクションの乱用をやめさせるべきだと考案されました。

 実際の測定結果を見てみると、映像には音量測定器の表示が90デシベルを超えるシーンがありました。これは救急車のサイレンやパチンコ店などを超える音量で、一般的に人間の耳の「鼓膜」は125デシベル以上の音量には耐えられないとされており、健康上の被害が懸念されるのもうなずけます。

 この音量測定器つき信号機は試験的に導入されましたが、「時間的な制裁を加える」というアイデアは好評で、インドのニュースメディアでは本格的な導入を期待する声もあがっているようです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  2. /nl/articles/2412/20/news034.jpg 「博物館行きでもおかしくない」 ハードオフ店舗に入荷した“33万円商品”に思わず仰天 「これは凄い!!」
  3. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. /nl/articles/2412/20/news050.jpg 「マジかーーー!」 新札の番号が「000001」だった…… レア千円を入手した人が幸運すぎると話題 「555555」の人も現る「御利益ありそう」「これは相当幸運」
  5. /nl/articles/2412/20/news148.jpg 浅田真央、男性と“デート” 驚きの場所に「気づいた人いるかな?」
  6. /nl/articles/2412/20/news016.jpg 身内にも頼れず苦労ばかりの“金髪ギャルカップル”→10年後…… まさかまさかの“現在”に「素敵」「美男美女でみとれた」
  7. /nl/articles/2412/18/news144.jpg 海岸で大量に拾った“石ころ”→磨いたら…… 目を疑う大変貌に「すごい発見!」「石って本当にすてき」【カナダ】
  8. /nl/articles/2412/18/news047.jpg トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  9. /nl/articles/2412/15/news077.jpg 生後1カ月の保護子猫、後頭部を見るとあのアルファベットが……→9カ月の現在にびっくり 「プレミアム猫」「本当にPですね」
  10. /nl/articles/2412/19/news190.jpg 辻希美、17歳長女・希空に「ダサすぎるって」とツッコんだ格好 
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」