古代日本のチーズ“蘇(そ)”が千年に一度の大ブーム 3時間かけて作ってみたらマジで苦行だった(1/3 ページ)

焼いて、リッツにのせるのがオススメです。

» 2020年03月12日 20時39分 公開
[高橋ホイコねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 新型コロナウイルスの影響で学校給食に使われる牛乳の需要が減り、農林水産省が牛乳の消費を呼びかけていますが、これによって”蘇(そ)”が千年ぶりに流行しています。SNS上にたくさんの「作ってみた」報告が投稿される今、このブームにのって作ってみようじゃないか。結果を先にいうと、それは、それは、苦行でした。

“蘇(そ)”を作ってみた。大変だったよ!

 蘇の作り方が日本に伝わったのは西暦562年といわれています。Wikipediaによれば「製造方法は『延喜式』や『政事要略』に記され、『蘇を作る方法は、乳を一斗煎じて、一升の蘇が得られる』程度の記載」なんだそうです。詳細な作り方もどんな物であったかもよくわかっていない料理なのに、なぜかネット上にはたくさんの情報があがっています。

 ネットから得られた情報は、以下の通り。

  • 牛乳を煮詰めればできる
  • 砂糖を使わないのに、甘くてめちゃウマ
  • 1時間ほどかき混ぜ続ける必要あり
  • 火加減は最大限の弱火
  • 乳脂肪分が高い牛乳がいい
  • フライパンだと早くできる

 これらの情報を元に作りましょう。今回は乳脂肪分が違う牛乳を使ったり、鍋を変えてみたりするなど、条件を変えて2種類の蘇を作ります。最後にはジャムやハチミツでアレンジして味比べもしちゃいます。さあ、どんな蘇ができるかな!

牛乳を煮詰めるだけの作業が、こんなにツライなんて……

 「メイトー 濃厚4.4」「雪印メグミルク牛乳」と乳脂肪分が違うものを使います。濃厚4.4は乳飲料で乳脂肪分4.4%、雪印メグミルクは牛乳で3.5%以上です。この時点で味見をすると、濃厚4.4のほうが生クリームに近い味でした。

メイトーしっかり濃厚4.4と雪印メグミルク牛乳 メイトー4.4と雪印メグミルクで作ります

濃厚4.4の成分表示雪印メグミルクの成分表示 乳脂肪分が4.4%と3.5%以上です

 濃厚4.4をフライパンに、雪印メグミルクを片手鍋にあけます。ドドーンと、1リットル全部を使いました。

牛乳が入ったフライパンと片手鍋 フライパンと片手鍋に1リットルいれました

 火加減は「可能な限りいちばんの弱火」とネットに書いてありました。筆者の自宅コンロは、「弱火」の下に「とろ火」があるのでこれを使います。この選択が後々筆者を苦しめることになります。

とろ火 とろ火で煮詰めましょう

【10分後】牛乳が膜を張るようになる

 最初のうちは混ぜていなくても大丈夫ですが、10分もすると鍋底に膜が張り付き、焦げ付きそうな雰囲気が出てきます。フライパンは木べらで、片手鍋は自動かき混ぜマシン「ロボステア」でかき混ぜることにしました。

木べらでかき混ぜるところロボステアを入れた片手鍋 たまにかき混ぜないと、鍋底にくっつきそう

【20分後】変化なし

20分煮込んだ濃厚4.420分煮込んだ雪印メグミルク ただひたすらに、かきまぜる

牛乳がこぼれた様子 ログアウト事故もたまに発生する

【30分後】変化なし

 味見をしてみました。ホットミルクの味です。

30分煮込んだ濃厚4.430分煮込んだ雪印メグミルク まったくもって変化なし

【1時間後】眠くなる

 写真で見るとだいぶ減っているように見えるかもしれませんが、やっている当人にはそんな変化などみじんも感じられません。ただただ、ホットミルクをかき混ぜているだけの苦行が続きます。

60分煮込んだ濃厚4.460分煮込んだ雪印メグミルク 1時間たっても何も起きない

 ネット上の情報では1時間で完成するはずでした。終わりが見えない作業に嫌気が差してきます。もう、眠い。

けだるそうに作業する筆者 疲れたぷー

【1時間20分後】ビールを飲まないとやってられない気分になる

 ふと、タモリさんはカレーを作るときタマネギを炒めながら酒を飲むという逸話を思い出しました。そうだ、今の自分に足りないのはアルコールである。飲んでみると、ほろほろいい気分になりました。

アサヒスーパードライを掲げているところ ビール飲むぞー

80分煮込んだ濃厚4.480分煮込んだ雪印メグミルク まだまだ、先が長そう

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」