インタビュー
» 2020年05月03日 20時30分 公開

【新型コロナの困りごと】ナイトワークで働くKさん「休んだだけで『コロナ嬢』」「心ない発言、誤解を受けるように」(1/2 ページ)

「ナイトワークの人は、ほとんどが黙っています。職業差別を受けることに慣れていて」

[ねとらぼ]

 外出自粛により仕事ができない、感染リスクの中でも働かざるを得ない……そんな新型コロナウイルスの影響で困っている人にインタビューする企画「新型コロナの困りごと、聞かせてください」。今回は精神疾患があり、大阪府でナイトワークをしているというKさんに話を伺いました。

「無職状態が少なくとも夏まで」 Kさんが直面した大阪のナイトワーク事情



―― どんなお仕事をされていますか?

 大阪府でナイトワークをしています。「2ショットキャバクラ」「おっパブ」などと呼ばれる形態のお店です。

 私には精神疾患があり、闘病歴は10年以上。2ショットキャバクラで働き始めた理由の1つは「勤務が週2〜3日」「短時間」「シフトは1週間制」など都合がつけやすかったから。また、体調が悪いと感じたときは早めに連絡すればシフトを取りやめにしてもらうことも可能で、病状への影響が小さかったのです。

 居酒屋などの飲食店ではこういった融通は利かず、シフト提出後の変更、当日欠勤などをすると周りに迷惑がかかってしまいます。病気をしてからは難しくなりました。

 2ショットキャバクラでは意外と精神疾患、内臓系の疾患を持っている人が働いています。キャバクラと違って、お酒を飲まなくてもいいので体への負担が少ないからです。(もちろん大学生のアルバイトのような子もいましたが)その他にもお給料の低い介護職の方、シングルマザーなど、いろいろと訳ありで“こういう形態でしか働けない”人が多いのは事実だと思います。

―― 新型コロナウイルスの影響で、困ったことは?

 1つは収入面。2019年になってやっと働けるようになったところだったのですが、3月から一切収入がありません。転職も考えましたが、持病を考えると非常に厳しく、無職状態が少なくとも夏まで続くだろうと考えています。

 大阪は中国人観光客の特需が大きく、難波のあたりは商店街の一等地にドラッグストアが並ぶほどでしたが、1月下旬〜2月初旬の時点でこの10年で見たこともないほど人が減り、かなり早い段階から居酒屋、バー、ドラッグストアなど含めてかなりの打撃があったと聞いています。そのなかで、私の勤務先もあおりを受けてしまいました。

「職業差別を受けることに慣れていて」「ナイトワークの人は、ほとんどが黙っています」



 もう1つ新型コロナで困ったのは心ない発言、誤解を受けるようになったことです。

 夜の仕事専門の2ちゃんねるのような匿名掲示板があるのですが、少し休んでいると「○○(源氏名)はコロナになったのでは?」と、名指しであることないこと書かれるように。さらに「コロナ嬢」「コロナ店」なんて書き込みまで現れて、休んでいようと出勤していても「リスクが高いからコロナ」と言われるような状況でした。

 2月中旬ごろになると、掲示板に書かれていることは事実かどうか店側に問い合わせをしてくる人が突然増えました。店側もかなり困っていたと思います。実際には、大阪府の緊急事態宣言を受けて臨時休業をするまで感染者はいなかったのですが。

 それから、ナイトワークが「3密」にあたると言われたり、一時「国によるナイトワークへの補償はナシ」と報じられていたりした影響もあって「給料が良いはずなのに金遣いが荒いから困ってるだけで自業自得」「貯金しておけばよかったのに、頭が悪い」といった意見をネット上で見掛けるように。なかにはリアルで言われたものもあります。

―― さまざまな職業の方が新型コロナの影響を受けているそうですが、同情・共感ではなく、人格否定に近いことを言われてしまうのはナイトワーク特有かもしれませんね

 知り合いがそういった発言、ナイトワーク全般を見下すような言い方をしていることへのショックも大きく、疲れてしまいました。約10年間使っていたTwitterアカウントも見なくなりましたね。

 ナイトワークの人は、ほとんどが黙っています。職業差別を受けることに慣れていて、仕方ないという諦めもあるんだと思います。私自身も、こういった話は親しい友人数人にしか話していません。

※本記事は取材対象者の声をそのまま記事化したものです。当該業界、職種などの労働環境一般を説明するものではありません。

新型コロナの困りごと、聞かせてください

 本企画では、読者の皆さまのお仕事にまつわる「新型コロナの困りごと」を募集しています。

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  • こんな感染リスクがあって不安

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