いじめによる死亡事件を描く映画「許された子どもたち」が必見の地獄めぐりである「5つ」の理由(1/3 ページ)
“地獄めぐりエンターテインメント”として文句なしに面白く、“誰もが加害者になる恐怖”を描いた作品としても一級品の映画「許された子どもたち」を解説する。
実在の少年犯罪に着想を得た映画「許された子どもたち」が6月1日より東京・ユーロスペースと、大阪・テアトル梅田で公開される。新型コロナウイルスの影響で数々の映画が公開延期されている中、緊急事態宣言の解除を受け、もっとも早く上映が実現する新作の1つだろう。
結論からいえば、本作は“地獄めぐりエンターテインメント”として文句なしに面白く、“誰もが加害者になる恐怖”を描いた作品としても一級品だった。本稿では映画で描かれる地獄がどのようなものか、そしてその恐怖への入り口がどこにあるのかを、5つの項目に分けて解説していく。
1:想像を超える地獄の底の底へ連れて行かれる
本作の物語は、中学1年生の少年が同級生へのいじめをエスカレートさせた結果、殺害してしまうことから始まる。少年は一度は犯行を自供したものの、息子の無罪を主張する母親の説得のせいで否認に転じ、無罪に相当する“不処分”となってしまうのである。
これにより、少年の生活は生き地獄そのものと化す。少年の家族に世間から激しいバッシングが浴びせられることは序の口、これ以上の“底”に落ちることはないと思ったとしても、そのさらに底、そのさらに底を見せられる様には「もうやめてくれ!」「絶対にこんなに目には逢いたくない!」と誰もが思うだろう。その過程は、(この題材に対しての表現としては不適切かもしれないが)ひと時も退屈させないほどに面白いのである。
少年は法律に正しく罰せられなかったことにより、皮肉にもさらに重い辛苦を味わうことになる。これには「裁かれたほうが良かったじゃないか」と感じる人も多いのではないか。いじめによる殺人という罪は、もちろん許されるものではないし、許してはいけない。しかし、少しでも許しに近づくことができたかもしれない法律というルールから、彼は逃れてしまった……ここに、この物語の恐ろしさがある。
2:実話ではないが、ほぼ本物の言葉もある
「許された子どもたち」の物語そのものは実話ではなくフィクションだ。しかし、現実に起こった複数のいじめによる子どもの死亡事件を参考にしており、少年犯罪における社会的な側面、それに対する内藤瑛亮監督自身の感情も、作劇に反映されているのだという。
例えば、本作は“山形マット死事件”が企画の発端となっている。これは、内藤瑛亮監督が当時の自分と同世代の少年が加害者となったこと、そしてその加害者の少年の一部が不処分(後に加害者7人全員の関与が認められた)となったことなどにショックを受けたことなどが理由だ。
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