「私が好きな欅坂46」が詰まっていた 「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU!」1万字レポート(2/4 ページ)
さまざまな額縁の中にいるメンバーたちは、カーテンやセットの傾き、カメラワークを巧みに利用したトリックアートを盛り込んでパフォーマンス。佐藤さんと藤吉夏鈴さんのペアは背景の映像と連動する振り付けをしなやかに表現したほか、息の合った動きでサビのセクシーな振り付けもしっかりと魅せました。
最後に全員で赤いカーペットの上に登場してラインダンスを披露する場面では、パフォーマンスで使用された額縁の数々が大写しに。視聴者は「なるほど、こうなっていたのか」と驚いたに違いありません。
アンビバレント
そして間髪入れずに始まったのは、「アンビバレント」。小池さんがセンターポジションに入った今回のパフォーマンスでは、サビを中心に小池さんの振りがいくつか刷新されており、激しさだけでなく、軽やかさや女性らしさなどが追加されていたのが印象的でした。
また同じシーンでも、メンバーによって表情が違うという点も興味深く、楽曲の解釈がメンバーによって違うのかもしれないと考えさせられました。
激しい振り付けの連続に終盤では額に汗するメンバーも多かった同楽曲ですが、メンバーは最後の指先まで一切手を抜くことはありませんでした。シンプルなセットに加え、煽りなども排除したことにより、ダンスを通して楽曲の世界を徹底的に追求したパフォーマンスのように感じられました。
換気タイム
ここで一旦会場は「換気タイム」にシフト。「語るなら未来を…」のインストゥルメンタルが流れる中、「欅って、書けない?」(テレビ東京系)でナレーションを務める庄司宇芽香さんの声で、「ここでライブをいったん中断させていただき、新型コロナウイルス感染予防対策の一環として、会場の換気作業に入ります」とのアナウンスが行われました。
ライブに参加する視聴者の画面上には、マスク姿でリハーサルするメンバーの姿や、手洗いするメンバーの姿。うがいを行うメンバーの姿などがスライドで映し出され、全メンバー、全関係者の抗体検査を行ったほか、毎日の検温とマスクの着用、機材の消毒、換気など、ライブを挙行するために出来る限りの感染予防策を講じてきたとの説明が行われました。
「メンバーの距離も、パフォーマンスもこれまでとは違う新しい様式。慣れないルールに戸惑うこともありましたが、久しぶりのライブができる喜びに笑顔が溢れました。支え続けてくれる皆さんに元気な姿を届けたい。そんな思いから彼女たちは動き出しました」「ライブができなかった10か月間。それは彼女たちが新たな一歩を踏み出すために与えられた大切な準備期間だったのかもしれません」「世界と共に新たな形で動き出す、欅坂46。メンバーたちの思いが詰まったライブを最後までお楽しみください」「皆さまも感染予防に取り組んでいただければと思います」と締めくくり、ステージとオンライン視聴者を生で繋ぐインタラクティヴタイムを経て、後半戦へ突入です。
大人は信じてくれない
後半戦は「大人は信じてくれない」で幕開け。炎の特効を多用したステージに、グレーのフード付き新衣装で登場したメンバーたちは、決意に満ち溢れた表情で腕を組んで行進を始めます。
サビ前の山崎さんの「助けて」をきっかけに一気に感情を爆発させるメンバーたち。石森さんの切なげな表情や、土生さんの一気に決めるカメラ目線、田村さんの力強い「虚しい」や尾関さんと関有美子さんペアの鬼気迫る表情などから、メンバーが楽曲の世界に入り込んでいるのが強く感じられました。
また大サビでは半絶叫のような「大人は信じてくれない」というメンバーの声も聞かれる中、倒れこんだメンバー全員を引きずる山崎さんは最後ににやりとニヒルな表情。最年少とは思えぬ表現力で視聴者の度肝を抜きました。
避雷針
突如ステージに雷鳴が鳴り響き、大粒の雨が降り始めました。そう、「避雷針」です。センターを務めるのは、同楽曲でのパフォーマンスに定評のある渡邉理佐さん。メンバーのいるセンターステージの前後左右には雨のスクリーンが演出されており、スクリーンには、楽曲の歌詞がちりばめられるように投影され、幻想的な世界を表現していきます。
決して大きいとは言えないステージ上をぶつからずに移動するのは至難の業でしょうが、それをやり切るのが欅坂46と言わんばかりにスムーズな交差、そしてアクロバットを見せていくメンバーたち。
最後は理佐さんを中心にV型の陣形を組み、一糸乱れぬフォーメーションで前進。理佐さんがターンを決めると雨のスクリーンには「愛の避雷針」の文字が大きく残され、パフォーマンスを終えました。
風に吹かれても
カメラが雨のスクリーンをくぐった先にいたのは小林さん。「風に吹かれても」のイントロをバックに枯れ葉をふっと吹けば、MVの世界から抜け出してきたかのようなカラフルなコンテナやクレーン車のセット前にメンバーが勢ぞろいしています。
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