「人間やめるならタヌキにならねーか?」 死のうとする女性をスカウトするタヌキの漫画に「スカウトされたい」「タヌキになりたい」

人間には人間の、タヌキにはタヌキの生き方があります。

» 2020年08月26日 20時00分 公開
[たけしな竜美ねとらぼ]
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 つらいことがあったとき、面倒なことがあったとき。悩みのなさそうな動物を見て「自分もそうなりたい」と考えたことはないでしょうか。今回ご紹介する作品は、本当につらいとき、どう考えればよいかの指針にもなってくれそうな……不思議でほんわかとした内容が話題となっています。


死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさん 漫画

 作者は漫画家の奈川トモ(@nagawatomo)さん。ジーンLINEコミックスから、偏愛が過ぎる青年と純粋なゾンビ少女による歪なラブストーリー作品『愛しの故・シャーロット』が3巻まで発売中です。



 踏み切りの前に、うつろな目をした女性が佇んでいます。彼女はここで電車へ飛び込もう、と考えていたのですが……行動を起こそうとした直後、何者かから声を掛けられました。


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 声を掛けてきたのはなんとタヌキ。「死ぬのか? 人間やめるならタヌキにならねーか?」という誘いを受けた女性は、いぶかしがりながらも「うん」とうなづいたのですが……。


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 変化の術でタヌキの姿になってしまい、それでも状況を飲み込めない女性でしたが……少しずつ落ち着きを取り戻していきます。山の風と空気を受け、沢の水を飲み、思わず「すごくおいしい」と口走りました。

 人間だった頃には感じられなかった空気の匂い、心地よい風、水の味、食べ物の味……自分は生きているんだ、と実感します。そして、死のうとした自分の行動と死への恐怖を思い出した女性は、いつしか人間の姿へと戻っていたのです。

 タヌキによれば「生物として当たり前の感覚が戻ってくると、元の姿に戻ってしまう」とのこと。こうして人間へ戻った女性でしたが、「タヌキのままがいい」という意思が強かったようで……。それからこの山では、時々人間になるタヌキが、楽しそうに生きているのだそうです。

 ほっこりする結末に、読者からは「タヌキになりたい」「スカウトされたい」という声が続出しています。


作品提供:奈川トモ(@nagawatomo)さん


たけしな竜美(@t23_tksn


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