カニエ・ウェスト、妻の亡き父をホログラムでよみがえらせる キム・カーダシアン感涙もネットでは賛否両論
日本でもAI美空ひばりが話題に。
ラッパーのカニエ・ウェストが、妻キム・カーダシアンの誕生日にキムの亡父ロバート・カーダシアンのホログラム映像を制作しプレゼント。まるで生きているかのようなリアルな父親の動画を、キムが10月30日にInstagramに公開しました。夫の粋な計らいをキムが「一生ものの思い出」と喜ぶ一方で、ネットでは「死者への冒瀆(ぼうとく)」と否定的な意見も聞かれ賛否両論となっています。
キムの父ロバートは2003年に食道がんにより59歳で死去。映像では「誕生日おめでとう、キンバリー(キムのこと)」と呼びかけると「見違えたよ。40歳なんて大きくなったね」と現実には祝えなかった娘の誕生日を祝福。「いつもきみや姉妹たち、家族みんなを天から見守っているよ」と愛のあるメッセージを送りました。
父親が亡くなった当時、キムはまだ20代で現在ほど有名ではありませんでしたが、家族で出演するリアリティー番組をきっかけに人気を獲得し現在の地位を築くまでに。映像のロバートは「大人になったきみのことをとても誇りに思う」と、いまや幅広いビジネスを展開するまでに成長した娘の努力をねぎらい、4人の子を持つ親となったキムを「きみはすばらしい母親だよ」とたたえています。
キムはカニエが制作したこの映像を「人生で一番思いやりにあふれたギフト。天国からのサプライズ」と紹介。娘の目から見ても映像のロバートは「まるで生きているみたい」というクオリティーで、何度も見返すたびに涙があふれてきたと感動を語っています。11月の選挙へ向け、米大統領候補として忙しい日々を過ごしながら妻のため特別な贈り物を用意した夫へ「一生ものの思い出をありがとう」と感謝を伝えました。
故人がまるで生きているかのような映像を作る試みは2019年、日本では歌手・美空ひばりさんの歌声を最新の人工知能(AI)技術で再現するというプロジェクトで話題に。今回、カニエが制作した映像もこのときと同じようにSNSでは賛否両論となっており「あくまで本人とは別物」「死者への冒瀆(ぼうとく)になるのでは」と故人の尊厳に関わる繊細な問題だと主張する声も。一方で「奇妙だけど心に来るものがある」「亡くなった父ともう一度会えるならどんなことだってする」と感傷に浸ったファンも見られました。
カニエは制作課程を一切明かしていませんが、生前の映像と音声を使用したと予想されておりロバートがメディアに顔を知られた弁護士だっただけに「細かい動作がそのまま再現されている」とクオリティーに驚いたとのツイートも投稿されています。また「きみは世界で一番の天才と結婚したんだね」と“一番(most)”を5度も繰り返して強調する場面を「シナリオを書いたのが誰だかよく分かる」「ロバートの皮をかぶったカニエじゃないか」とジョークのネタにされています。
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