iPhone1つでここまで撮れる! 人気カフェ「喫茶ニカイ」をプロカメラマンがスマホ撮影、初心者でもできるテクニックを伝授:あの子と喫茶店
初心者でもできるスマホ撮影テクニックや加工技術を紹介します。
おしゃれなカフェを巡りながら、カメラマンの杉本優也さんがスマホの撮影テクニックや加工技術を伝授する「あの子と喫茶店」。今回はノスタルジックな雰囲気とクリームソーダが大人気の「喫茶 ニカイ」(東京都台東区)に、杉本さんとモデルのかおるさんがお邪魔しました。
あの子と「喫茶ニカイ」
谷中の器屋さんの2階にある「喫茶ニカイ」さん。モダンな雰囲気の店内には厳選されたレトロ小物がさりげなく飾られており、居心地の良さを感じさせます。今回はこのお店で、iPhone 11 Proを使っていい感じの写真を撮る事に挑戦していきます。
「え? プロがiPhone?」と思われた方もいるかもしれませんが、実はiPhoneはとてもきれいに写真が撮れるので、プロも現場で使うほどなんです。
店内はテーブル席が4つとカウンター席が4席とこじんまりしていますが、看板メニューのクリームソーダやデザート、定食などを求めて連日多くの人が訪れています。
まず注文したのは「ニカイのクリームソーダ」(650円)。青いソーダに大きなアイスクリーム、そしてお店の看板をかたどった旗が乗っていてとってもかわいらしい逸品です。
さっそくiPhoneのカメラアプリを開いて「×2」で撮影しました。料理や飲み物を綺麗に撮りたいときは、逆光気味に撮るとふんわり優しく写るのでオススメです。窓などを画面の中にあまり入れないようにするとなお良い感じになります。
またクリームソーダの美しい青を感じていただけるよう、こんな写真も撮ってみました。iPhoneを思いっきりクリームソーダに近付けて撮影。
炭酸や氷の雰囲気を残せます。こちらも逆光で撮るのがおすすめです。iPhoneの角度を付けすぎず、正面か、斜め少し上くらいで撮りましょう。真上から撮るとクリームソーダの魅力が全く伝わらなくなってしまいます。
ニカイさんのインテリアは光が透けると模様が浮かび上がるので、それを生かしつつデザートも撮影してみました。こちらも「×2」で撮影しているのですが、基本的に歪みの少ない望遠レンズを使うのが吉です。
またポートレートモードで撮ると後ろがボケて良い雰囲気になります。「いまいちボケないなー」と思うときは、壁と被写体(今回の場合はデザート)を離してあげてください。少しでも距離が取れると綺麗にぼけやすくなります。
続いては「×1」で撮影。
料理が出てくるまでのお水が被写体なのですが、グラスの色と透けた光が可愛かったので素直に撮りました。真ん中に見せたいものをちゃんと持ってくるのがコツです。広い画角で撮るとそれだけで難しくなりますから、とにかく初心者の方は「×2の望遠側」を積極的に使うと良いと思います。
今度は人を撮ってみましょう。カメラの世界ではポートレートと呼んだりしますが、要は人が際立つような作品ということです。今回はモデルのかおるさんを撮影しました。
カフェで友達を撮るときも、斜めの光や逆光を使って撮るとオシャレに見えます。ポートレートもテーブルフォトもまずは逆光です。逆光と言っても窓や壁の反射など、太陽から直接的な形でなければさらに優しい雰囲気で撮れます。
塩もつ煮定食は冬季限定で喫茶ニカイの人気定食です。俯瞰(ふかん)は最も定番の撮り方の一つで、伝わりやすく、記念にもなるので真上から撮っておくのはおすすめです。
もう少し魅力的に撮りたい方は思い切って一部が画角からはみ出るように撮ってみましょう。全て入れようとするほど難しく微妙になりがちですが、こうしてみるとぐっと被写体が引き立ちます。
まとめ
今回はiPhoneのカメラアプリの「×2」機能を中心に撮影してみましたが、なぜ「×1」ではなく、「×2」を多用するかというと、下記の写真の通り、「×1」と「×2」では写る面積がこんなに違うからです。
撮影面積が広いほど、構図を整理するのが大変になりますし、料理や飲み物など、被写体自体も小さくなってしまうので、慣れないうちは望遠側の「×2」機能を使ってみてはいかがでしょうか。
また今回のお写真の内数点はiPhone版がリリースされている無料版のLightroomを使用して加工を行っていますが、Foodie、Dazzcameraといったカメラアプリには、使えるフィルターがたくさん搭載されているので、そういったアプリを使用してみるのもおすすめです。アプリや加工の世界はかなり奥深いのでまたの機会にでもご紹介できればと思っています。
ステキなお店に出会ったとき、おいしいものに出会ったとき、忘れられない景色に出会ったとき。今回紹介したテクニックを使って写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
杉本優也
フリーのフォトグラファー。「#嫁グラフィー」の発案者としても知られており、雑誌や本への寄稿、登壇や広告撮影などを行う。座右の銘は「 一日一韻」。
(杉本優也)
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