沼津駅「静岡風便り 春めぐり」(1000円)〜こんなときは「駅弁」食べて、地元を知ろう!
毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは沼津駅「静岡風便り 春めぐり」(1000円)です。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年4月9日)
2020年3月14日のダイヤ改正から、1時間に最大12本の「のぞみ」号が運行できるダイヤになった東海道新幹線ですが、「ひかり」号、「こだま」号も、毎時2本ずつ健在です。
とくに静岡県内に停まる「ひかり」号は、静岡・浜松に毎時1〜2本、三島には2時間おき、熱海にも1日数本の列車が設定されています。
東京〜熱海間36分、東京〜三島間42分で移動可能ですが、いまは我慢のときです。
沼津・三島の駅弁を手掛ける、明治24(1891)年創業の駅弁屋さん「桃中軒」。
この春も「桃中軒」の季節弁当は、「静岡風便り 春めぐり」(1000円)です。
以前、「駅弁膝栗毛」でもご紹介した「第49回沼津農林まつり」で開催された桃中軒料理コンテストの優秀作品をアレンジし、「JAなんすん」の協力で作られているこの駅弁。
春らしい華やかな包装で、桃中軒の駅弁らしく“桃色の紐”で綴じられています。
【おしながき】
(壱の重)
- キスの素六茶・沼津茶揚げ
- サバの塩焼
- ほうれん草とブロッコリーのキッシュ
- 煮物(筍、人参、こんにゃく、絹さや、花麩)
- 海老の酒塩茹で
- 鶏の春風焼
- セロリとパプリカの金平
(弐の重)
- 寿太郎みかん寿司 三つ葉のせ
- たけのこ御飯
- 桜漬け
メインのおかずの1つが、沼津茶などを使ったキスの天ぷら。
小さいころ、親に連れられ、沼津・千本浜で、キス釣りを楽しんだ記憶が思い起こされる静岡出身の私にとっては、本当に“沼津らしさ”を感じられるおかずです。
玉子焼き風だったキッシュも、より心地いい歯ざわりになった印象を受けました。
寿太郎みかん寿司のサッパリとした食感も、安定の2年目ですね。
本来なら行楽の春、各地の春を眺めたい時期ですが、2020年はじっと我慢のとき。
全国各地の駅弁屋さんも、厳しい状況のなかで、頑張っていらっしゃいます。
駅弁は「地元の食文化がたっぷり詰まった宝箱」のような存在。
地元のみなさんにとっては、地元の「いいところ」を再発見できる最高のアイテムです。
全国の駅弁屋さんのある街のみなさん、地元の「駅弁」でプチ旅気分を楽しみながら、我が家の食卓で、ぜひ“ふるさとの宝”を守ってください!
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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