「竜退治はもうあきた!」 ドラクエファンが「メタルマックス」を30年間遊び続けることになった理由(1/2 ページ)
発売当時からプレイし続けている方(シリーズ、派生作も含む)。
毎年のように話題の新作が登場するゲームの世界。その一方で、長年にわたって同じ作品を遊び続けている人たちもいます。そこで本記事は「10年以上、同じRPGを遊び続けている方」にその作品と出会ったきっかけ、遊び続けている理由などを伺う読者募集企画。
今回は、2021年で30周年を迎える、“戦車と人間のRPG”こと「メタルマックス」(FC)を発売当時から遊び続けているというロイアスさん(@roias)。
ドラクエを貸したら“アンチドラクエ”なRPGが返ってきた
初代メタルマックスが発売されたのは私が中学生のころ。かれこれ約30年間遊び続けています。
このゲームの存在は発売前から、“アンチドラクエ感”を漂わせる「竜退治はもうあきた!」というテレビCMなどで知っていたのですが、当時の私は大の「ドラクエ」ファンでして(笑)、自分で買う予定はありませんでした。
ところが、ちょうど発売から1カ月ほどたったころ、ドラクエ3を貸していた友人が私のところにやってきて「借りていたソフトを紛失した。新しく発売したRPGを持ってきたから許してくれ」と、メタルマックスのカセットと説明書を裸で受け取ることになりました。
まず説明書をさらっと読んで、気になるポイント2つがありました。
1つは「このゲームにはやらなくてはいけないことはなく、やればできることが用意してあります」的な説明文。
ーー お城に行くシーンから始まって、王様に「てきは まおうバラモスじゃ!」と言われるドラクエ3とは対照的ですね。
もう1つが説明書の後半に付いていた「戦車取扱説明書」です(※)。この構成がユニークだったのでプレイしてみることにしました。
※説明書は前半が「取扱説明書」(ゲーム内容全般の説明)、後半が「戦車取扱説明書」(「メタルマックス」の特色である戦車についての詳細な説明)。戦車取扱説明書の扉には専用の目次までついており、まるで2つの冊子を合体させたような作りになっていた
ゲームを開始して、最初のボス戦から心をつかまれました。犬のモンスターなのですが、名前が「バイオニックポチ」。SFチックなカッコいいワードに、ポチを組み合わせるネーミングセンスですよ(笑)。
その後もランダムエンカウントで出現するボスキャラ(賞金首)だったり、戦車やアイテムを発見する金属探知機だったり……それまでのRPGにはなかった斬新な要素に夢中になりました。
ゲームを進めるうちに、イカれた賞金首(褒め言葉)やモンスターのデザインが好きになり、パッケージが気になったのですが、私は裸のカセットしか持ってなくて。
玩具店で新品を見にいったら、パッケージのカッコよさに感動。迷わずその場で新品を購入しました(笑)。それ以降、メタルマックスのキャラクターイラスト、挿絵が掲載されてる書籍などをコレクションするようになりました。
ーー 累計プレイ時間はどれくらいでしょうか?
さすがに曖昧なことしか言えませんが、「1」「2」(SFC/1993年発売)ともに、少なくとも50回以上はクリアしています。
半日もあればクリアできますし、データやキャラのせりふを確認したくなったり、公式さんから何か企画が上がったりするたびに遊び直しています(笑)
ーー そこまでやり込んだ今、どんな風に楽しんでいますか?
メタルマックスでは戦車の「シャシー」に穴を開けることで装備可能な兵器の種類を変えられるのですが、あえて入手時のままの穴の状態でプレイするとさらにクルマごとの個性が楽しめて味わい深いんです(笑)。
装備できる兵器が制限されるので「どのクルマを先に入手するか」「どの装備から手に入れるか?」と、攻略面にも変化がついて楽しいですよ。一度試してもらいたい遊び方です。
メタルマックスと過ごした30年間で印象に残っていること
メタルマックスシリーズは派生した「メタルサーガ」シリーズやモバイル版も含め、全てプレイしているのですが、やはりドリームキャストで予定されていた「メタルマックス ワイルドアイズ」が開発中止になったと聞いたときは、本当にショックでした。すでにハードも購入していましたし。
※編集部による補足:「ワイルドアイズ」開発中止の経緯
inside、電ファミニコゲーマーの取材記事などをベースに「ワイルドアイズ」開発中止の経緯を簡単にまとめました。しっかり説明しようとすると、かなりなが〜い話になりますので、詳細は両サイトなどからご確認ください。
- もともとメタルマックスはデータイーストから発売されていたが、同社の経営状況が厳しくなってしまった
- アスキーが版権を借り受けて新作の開発を行うことになったのだが、今度はセガが「完成させてくれれば販売は請け負う」と申し出た
- シリーズの生みの親・宮岡寛氏は自腹を切ってまで開発を続けようとしたが、完成前に資金が尽きてしまった
当時、ワイルドアイズの開発元・クレアテックさんのWebサイトにはBBSがあって、関係者の方やファンの悲痛な声がたくさん書き込まれていました。
そこで「1」から「リターンズ」(1995年/「1」のSFCリメイク版)の開発に関わっていた方々から貴重なお話が聞けたり、私が運営していたファンサイトまで見に来てくだったり……それから、リクエストサイト「たのみこむ」さんでワイルドアイズの開発継続をお願いしたりもしましたね。
開発中止になってしまったことは残念ですが、今では良い思い出になってる部分もあります。何より「メタルマックスのファンって、けっこういたんだ」という感動がありました。
ーー その後、名称や開発元が変わりながらも「メタルマックスシリーズ後継作」と言われた「メタルサーガ砂塵の鎖」(PS2)が、2005年に発売されたんですよね。
ワイルドアイズで沈んだファンはみんな歓喜したのではないでしょうか? 開発元は変われど、また同じテイストのRPGが遊べる! それだけでうれしかったですし、続編にも大いに期待していたのを覚えています。
個人的には「オンラインで知り合ったファンの方々とリアルタイムで情報交換しながら遊んだ初めてのメタルシリーズ」という意味でも、大切な出来事でした。リターンズまでは、クラスや友人に知ってる人を探すのも大変だったので(笑)
「メタルマックスの版権問題が解決したらしい」といううわさを聞いたのが2009年ごろ。「何か来るよね?」と少し期待はしてましたが、「3」(2010年発売/DS)として発表されたのはやはりうれしかったですね。
ーー 「1」はFC、「2」はSFCと続いて、「3」は一気にDSですか。
「2」以来、17年ぶりのナンバリングタイトルです。しかし、プレイしてみたら、これまたメタルマックスらしい濃いゲームだったんですよ(笑)
「今まで以上にメタルマックスファンでありたい」「応援し続けて良かった!」と思いました。
上述の通り、メタルマックスは王道を“いかない”タイプのRPG。プレイヤーを選ぶような側面もありますが、今なお続く長寿シリーズとなっており、2020年には「メタルマックスゼノ リボーン」(PS4/Switch)が登場(記事内では触れませんでしたが、ロイアスさんはもちろんプレイ済み……というか、やり込んでいる途中のもよう)。
また、30周年を迎える今年2021年には「ゼノ リボーン2」(仮称)の発売が予定されているほか、構想中のタイトル「コードゼロ」(仮称)の存在も明らかにされています。
本企画では取材させていただける読者の方を募集しています
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