4月27日の満月は「ピンクムーン」。来月は「スーパームーン」で皆既月食!

» 2021年04月27日 12時30分 公開
[日本気象協会 tenki.jp(http://www.tenki.jp/)]
Tenki.jp


 月の満ち欠けは季節の移り変わりをあらわし、古の人々の農作業や狩猟の目安となっていました。毎月の満月をあらわす名前や、「スーパームーン」「ブルームーン」といった、月の見え方や現象をあらわす呼び名もありますね。

 今回は、満月の呼び名と、注目したい月に関連する天文イベントについてご紹介します。

満月の名前から伝わる、季節の移り変わりと生活の営み

 4月27日の満月は「ピンクムーン」。春にぴったりの呼び名ですが、ピンク色の月が見られる、というわけではありません。由来は、月の満ち欠けとともに生活していたネイティブアメリカンが、毎月の満月に付けていた名前です。ここ数年、日本でもこの呼び名が知られるようになりましたね。農作業や狩猟の時期と結びついた満月の名前は、人々の生活の営みや自然への眼差しを感じさせてくれます。

  • 1月:ウルフムーン 真冬の飢えた狼の遠吠えにちなんだ名前。他には、オールドムーンという呼称も。
  • 2月:スノームーン 雪の季節をあらわす名前。雪に閉ざされ食糧が不足することからハンガームーン(飢餓月)とも呼ばれます。
  • 3月:ワームムーン 春が始まる3月。地面から虫が這い出してくる時期。二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」と通じる季節感ですね。別名はサップムーン。サップとは樹液のことで、メープルシロップのためのカエデの樹液を採取する時期をあらわしています。
  • 4月:ピンクムーン 春に咲くピンク色の「フロックス」という花に由来します。
  • 5月:フラワームーン 本格的な花の季節が到来。ネイティブアメリカンだけではなく、多くの国でフラワームーンと呼ばれています。
  • 6月:ストロベリームーン 野いちごの収穫の季節。
  • 7月:バックムーン バックとは、雄鹿のこと。鹿の角が生え変わる時期。
  • 8月:スタージャンムーン スタージャンはチョウザメのこと。豊漁への願いを込めて。
  • 9月:コーンムーン とうもろこしをはじめ収穫の時期。ハーベストムーンとも。
  • 10月:ハンターズムーン 鹿やキツネを狩る月。別名は、引き続き収穫月であることからハーベストムーン。
  • 11月:ビーバームーン ビーバーを捕獲する罠を仕掛ける時期。
  • 12月:コールドムーン 冬が訪れ、寒さが本格的になる季節。

「とてもめずらしい月」という意味の「ブルームーン」。次回は2年後

 「ピンクムーン」と関連がありそうに思える「ブルームーン」ですが、こちらは「同じ月に2回の満月がある時の2回目の満月」の呼び名です。本来は「ひとつの季節の間に4回満月があるときの3回目の満月」を指す言葉とされていますが、今では「同じ月の2回目の満月」を指すことが一般的になりました。

 「once in a blue moon」 (めったにない)という英語の言い回しから、ブルームーンは「とてもめずらしい月」という意味になります。満月がブルームーンとなるのは19年に7回ほど。2〜3年一度しか見られない、希少な満月といえますね。

 残念ながら、2021年は同じ月に満月が2回ある月はありませんので、ブルームーンも見ることはできません。次回のブルームーンは2023年8月31日です。楽しみに待つことにしましょう。

全国で観測できる!5月26日は「スーパームーン」で皆既月食

 地球を回る月の軌道は楕円形のため、軌道上のどこで満月になるかによって、満月の大きさが変わります。1年のうちで地球の中心と月の中心が最も近い満月は「スーパームーン」、逆に最も遠い満月は「ミニマムムーン」と呼ばれています。スーパームーンとミニマムムーンの大きさの違いは直径約1.14倍、明るさは1.3倍ほどの差があります。

 2021年のスーパームーンは5月26日。この日の満月は皆既月食が同時に起こる、天文ファンの間で今年最も注目されているイベントです。

 皆既食の始まりは20時11分頃(東京での時刻)と、観測にも絶好の時間帯。次第に月全体が赤みを帯び、神秘的な満月が夜空に浮かびます。皆既食は約15分間と短い時間で終了します。スーパームーンでの皆既月食という貴重な機会を、ぜひ楽しみたいですね。

 一方、「ミニマムムーン」は12月19日。2021年最後の満月は、1年でいちばん小さい満月で締めくくりとなります。

  • 参考文献:『アストロガイド 星空年鑑 2021』 アストロアーツ

関連リンク

Copyright (C) 日本気象協会 All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」