自粛から明るい話題へ、DMVデビューで大団円! 「2021年の鉄道ニュース・乗り鉄話題」10選:月刊乗り鉄話題(2021年12月版)(1/5 ページ)
乗り鉄にとって、2021年も感染症の流行で自粛を強いられる年でした。それでも明るい話題、楽しいことがいくつもありました。日本の鉄道完乗率100%の筆者が振り返ります。
2021年の前半は緊急事態宣言が2度発出されました。1月7日〜3月18日、4月23日〜9月28日です。乗り鉄も自粛を強いられる日々でしたね。
3密を避けた個人旅行ならば……とも思いましたけれど、出掛けた先で観光施設が休止していたり、夜間の食事ができなかったり。ココロから旅を楽しめない感じでした。鉄道利用者が少なく、「大都市の通勤混雑率が全ての路線で目標を達成する」という皮肉な結果になりました。
この「月刊乗り鉄話題」を振り返っても、「地下鉄新路線計画のお話」「西九州新幹線のお話」「新幹線列車名のお話」「Kindleで読める鉄道漫画11選」など、“乗らない記事”でやりくりしていました(笑)。
しかし後半は緊急事態宣言も解除され、警戒は続くものの旅に出やすくなりました。旅行会社や鉄道会社からも、不景気を取り戻すかのように新しい企画が登場しました。
では、2021年の乗り鉄話題を振り返りましょう。記事だけではなく、筆者の印象が強かった出来事を挙げていきます。
【1】DMV運行開始!!
「DMV運行開始」はもっとも新しい話題です。2021年12月25日、鉄道と道路を結ぶ新しい交通機関「DMV(デュアルモードビークル)」の世界初運行が始まりました(関連記事)。
DMVはJR北海道で開発され、徳島県と高知県にまたがる阿佐海岸鉄道で実用化。平日は阿波海南駅と道の駅宍喰温泉を結びます。土休日は1往復だけ室戸半島に足を伸ばし、高知県の「海の駅とろむ」に至ります。
開業式典は阿波海南文化村のホールで開催。会場ではおみやげや特産品の屋台が並び、出発式ではテープカットののち、無数の風船が飛び立ちました。
実際に乗車しました。ひと言で「面白い」でした。バスモードは普通のバスです。でも、モードインターチェンジで鉄道に切り替わり、そのまま線路を走ります。風景は街中から一転してトンネルと高架線。海がよく見えます。
バスなので車輪は前後に1軸ずつ。レールの響きは「ごっとん……ごっとん」と、昔の小型車両みたい。現在はほとんどの鉄道で前後2軸ずつの「タタン……タタン……」ですから、鉄道としても雰囲気が違います。
室戸市はDMVの初運行に合わせて歓迎式典を実施しました。また、毎年11月に実施されていた「室戸まるごと産業まつり」を2年ぶりに復活し、日程をDMV運行開始に合わせました。特産品の屋台、マグロ解体ショー、太鼓演奏の披露などもあり、にぎやかな歓迎イベントになっていました。
DMV車両と観光ルートの詳細は、詳しく説明した過去の記事「ローカル線を救う夢の乗りもの……!! きっと興味が沸く、いちばん分かりやすい「DMV」のお話」をご覧ください。そしてぜひ訪れてください。
徳島市内、高知市内からも同じくらい遠いところですけど、行く価値はありますよ!
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