知っておきたい「授乳中の災害対策」を医師が解説 母乳とミルク育児、それぞれの備え方が参考になる(1/2 ページ)
小さな命を守るため、日頃からしっかり備えましょう。
長野県佐久医師会と佐久市によるプロジェクトチーム「教えて! ドクター」が、“授乳中の赤ちゃんがいる家庭の災害対策”についてイラストで詳しく紹介しています。
災害時に最も気になるのが、赤ちゃんの栄養。いざというときに小さな命を守るため、日頃から備えておくべきことは何でしょうか。同プロジェクトでは、災害時の授乳対策について、母乳栄養児とミルク栄養児に分けて紹介しています。
赤ちゃんを母乳で育てている場合
母乳栄養児の場合、災害などでママに強いストレスがかかると、母乳を押し出すホルモンが出にくくなってしまうといいます。このホルモンは「安心」「リラックス」「触れ合い」によって出やすくなるため、安全な空間で落ち着いて過ごすことが大切です。避難先での授乳に備えて、テントや仕切り、ママがリラックスできる姿勢を保つためのクッションなどを備えておくと役立ちそうですね。
母乳が足りているか不安な時には、赤ちゃんのおしっことうんちの回数や“元気度”をチェックしましょう。投稿ではこの他にも「母乳が止まった」と感じたときの工夫やアドバイスが掲載されています。
赤ちゃんをミルクで育てている場合
ミルク栄養児の場合は、哺乳瓶、粉ミルクともに殺菌が必要です。しかし、災害時には殺菌する道具や薬品が手に入りにくい可能性も……。
哺乳瓶は避難先での殺菌・消毒ができるかどうかで対策法が異なります。哺乳瓶を全く洗えない場合は使い捨ての紙コップ、手洗いはできるが消毒や殺菌ができない場合は、でこぼこの少ないコップでの授乳が可能とのこと。
粉ミルクは70度以上で殺菌ができるので、沸騰したお湯で熱いうちに溶かし、2時間以内に飲ませましょう。万一のときのために、殺菌が不要な液体ミルクを備えておくのも良さそうです。
災害対策として液体ミルクや紙コップ、スプーンなどをストックしておき、もしものときに慌てないように日頃からカップ授乳の手順やコツを確認しておくと良いでしょう。
「教えて! ドクター」プロジェクトのTwitter(@oshietedoctor)では、この他にも「基本的な災害対策【準備編】」や医療的ケア児がいる保護者向けの災害対策、アレルギーのある子どもを持つ保護者向けの対策方法なども紹介されています。
また、WebサイトやFacebookでは子どもの病気とおうちケア情報を日々発信しているほか、アプリ(Android版/iOS版)も無料配信しています。
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