シャーリーズ・セロン、母国語アフリカーンス語を「滅びゆく言語」と発言し、南アで物議「自分はこの国には勿体ないとでも?」

「血生臭い人種差別の言葉」と発言を支持する声も。

» 2022年11月18日 20時10分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 俳優シャーリーズ・セロンが、母国語であるアフリカーンス語を「滅びゆく言語」と発言し物議を醸しています。シャーリーズは南アフリカ出身で19歳のとき英語を習得するまでアフリカーンス語しか話さず、現在は米国籍を取得しています。

シャーリーズ・セロンが母国語アフリカーンス語を「使えない」と発言し物議 母国語アフリカーンス語についての発言を巡り(画像はSmartLessのInstagramから)

 14日にポッドキャスト「SmartLess」に出演したシャーリーズは、自身の母国や言語に関する会話の流れでアフリカーンス語について、現在は「44人くらいしか話す人がいない」と笑いながらジョークを飛ばしました。さらに続けて「あまり使えない」「滅びゆく」言語であると発言しています。

 アフリカーンス語は南アフリカに11ある公用語の1つで、シャーリーズの出身地ハウテン州では約12%の人が話している言葉。南アフリカのほかにナミビアなどでも話者が存在しています。

 このシャーリーズの発言には、主に南アフリカに住む人々からネットで批判が噴出。「彼女はもはやアフリカーンス語から離れているのに、どうしてこんな風に誤った情報を流すの?」「南アフリカでアフリカーンス語を話す人は44人よりもっと多いし、ほとんどの人は2つ以上の言語をしゃべるんだよ」「じゃあ俺も44人のうちの1人だわ」など、南アフリカの学校はほとんどがバイリンガル教育で複数の言語を習得している人が多いとする声や、「母国から長く離れて、自分はこの国には勿体ないとでも思ってるのでは?」「セレブに媚びへつらう人を除いて、彼女を誇りに思う南アフリカ人はいないでしょうね」など、自国を軽んじた発言であるとして不快感を示す声が寄せられました。

 また、同国の保守政党「フリーダムフロントプラス」は発言を受け、「シャーリーズ・セロンは優れた俳優かもしれないが母国語の認識は誤っている」と声明を発表。「彼女は母国で起こっていることをよくわかっていない」とアフリカーンス語が多くの家庭内で使われていると指摘。また、「すべての言語が国際語ではない。しかしその言語を使う人から愛されていることに変わりはない」と意義を唱えました。

シャーリーズ・セロンが母国語アフリカーンス語を「使えない」と発言し物議 お母さんへの誕生日投稿ではアフリカーンス語で「ママ、大好きだよ」とつづった(画像はシャーリーズ・セロンのInstagramから)

 一方で、この言語がかつての南アフリカでの人種差別政策アパルトヘイトに結びついており白人による支配の象徴だとして、シャーリーズの発言を支持する声も見られました。アフリカーンス語は同国が植民地であった時代に入植者によって、ヨーロッパ系言語や現地先住民の言語などが織り交ぜられ作られた言語。1976年6月16日にはハウテン州でアフリカ系住民が学校でアフリカーンス語を学ぶことを拒否した暴動「ソウェト蜂起」が起こり、多数の死傷者も発生する事態となりました。

 SNSでは「ありがとう、シャーリーズ・セロン。人種差別言語は滅びゆき、認められるべきでもない」「黒人たちはこの言葉を学ぶように強制されたんだ。学ぶことを拒否して6月16日にたくさんの人が死んだ。僕はこの言葉が猛烈に嫌い。血生臭い人種差別の言葉」などシャーリーズの言う通りこの言語は消えるべきだとする意見も書き込まれています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」