物議醸した高校生向け二重整形の広告 運営元「コンプレックスを植え付ける意図はない」(1/2 ページ)
広告の掲載意図や今後の対応などについて問い合わせました。
美容整形・美容外科「SBC湘南美容クリニック」が電車内に出稿している、高校生を対象した二重整形の広告が「ルッキズムを助長する」「大人が(整形を)煽るのは間違ってる」など、SNS上で物議を醸しています。ねとらぼ編集部が、運営元のSBCメディカルグループに、広告の掲載意図や今後の対応などについて問い合わせたところ、同グループのSBCマーケティングから回答が得られました。
問題の広告は、SBC湘南美容クリニックが提供する、10代向けの二重整形「Teen二重」を取り扱うもの。女子高生3人がグラウンドを走る写真とともに、「汗、水、すっぴん怖くない! たった3年の高校生活。1秒でも早くカワイイ私で過ごしたい。」などのキャッチコピーが記されています。
近年、身体的特徴のコンプレックスを煽ったり不安にさせたりする「コンプレックス広告」が問題視されてきました。SNS上では、高校生が整形すること自体には理解を示す声も見られるものの、電車内で広告を出稿することに対しては、「人のコンプレックス(もっとはっきりいうと秘められた劣等感)に火を付けるのを狙っている」「女子は勉強より見た目を綺麗にすることを求められてるって感じがしてより最悪な気分になる」など、批判の声が寄せられています。
運営元「コンプレックスを植え付ける意図はない」
SBCメディカルグループはねとらぼ編集部の取材に対し、広告の出稿意図について、「美容医療をコンプレックス解消のための1つの手段として身近に感じていただくために広告をさせていただいております」と説明。「一部の方々から批判的なご意見があることは認識しております。不愉快な思いをさせてしまったことについては真摯(しんし)に受け止めております」と答えました。
若年層への「コンプレックス植えつけ」といった批判に対しては、「コンプレックスを植え付ける意図はございません。元々コンプレックスをお持ちの方のコンプレックスを解消するための1つの選択肢として美容医療サービスをご提案しておりますが、そのような捉え方に誤認を招いている可能性を踏まえて、今後の広告方向の検討とさせていただきます」と説明しています。
高校生の利用客数を聞くと、SBCメディカルグループは「2022年の1年間で16歳〜18歳のご利用人数は約8000人いらっしゃいます」と回答。一方で、成長期に整形手術する身体的リスクの有無に関しては、「成長期であることによりリスクが高まることはございません。もっとも、年齢を問わず手術にはリスクがともないますので、医師による十分な説明をした上で、17歳以下の方は親権者様の同席を必須とさせていただいております」と回答しています。
広告の取り下げなど今後の対応については、「SNS上でのご意見も踏まえて検討して参ります。一部の方々に不愉快な思いをさせてしまったことについては真摯に受け止め、今後の広告表現に十分に配慮していきたいと思います」と述べました。
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