電車内の高校生向け美容整形の広告が物議 「ルッキズムを助長」「大人が煽るのは間違ってる」(1/2 ページ)
物議を醸しているのは、美容整形・美容外科「SBC湘南美容クリニック」が電車内に出稿した広告です。
美容整形・美容外科「SBC湘南美容クリニック」が電車内に出稿している、高校生を対象した二重整形の広告が「ルッキズムを助長する」「大人が(整形を)煽るのは間違ってる」など、SNS上で物議を醸しています。
問題の広告は、SBC湘南美容クリニックが提供する、10代向けの二重整形「Teen二重」を取り扱うもの。女子高生3人がグラウンドを走る写真とともに、「汗、水、すっぴん怖くない! たった3年の高校生活。1秒でも早くカワイイ私で過ごしたい。」などのキャッチコピーが記されています。
公式サイトによると、SBC湘南美容クリニックは「毎朝二重のり・二重テープをするのは大変」「二重整形をしてみたいけど、高いお金はかけられない」といった、悩みや不安を抱える10代のためにTeen二重を提供開始したとのこと。価格は3万9000円からと、「お財布にやさしい!」とアピールしています。
なお、公式サイトには、「未成年のお客様が治療する場合には必ず法定代理人(親権者)の同意が必要な為、カウンセリング当日の法定代理人(親権者)の同伴が必須となります」「未成年者の方が施術を受ける際、法定代理人(親権者)に電話確認を行う場合があります」といった注意事項も記されています。
「コンプレックス広告」が問題視
SNS上では、高校生が整形すること自体には理解を示す声も見られるものの、電車内で広告を出稿することに対しては、「人のコンプレックス(もっとはっきりいうと秘められた劣等感)に火を付けるのを狙っている」「女子は勉強より見た目を綺麗にすることを求められてるって感じがしてより最悪な気分になる」など、批判の声が寄せられています。
近年、身体的特徴のコンプレックスを煽ったり不安にさせたりする「コンプレックス広告」が問題視されてきました。2020年には、YouTubeに表示される体毛や体型などに関する広告をやめるように要請するインターネット署名「【Youtube広告】YouTubeでよく見る体毛や体型などに関する卑下の広告、やめませんか?」が開始され、2023年2月19日現在では5万件近くもの署名が集まっています。
すでに対策に乗り出しているプラットフォームも存在し、Yahoo! JAPANは2020年9月、「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」の広告出稿を禁止しました。Yahoo! JAPANは、「一部の身体的特徴をコンプレックスであるとして表現することは、差別意識を温存、助長するものであり、決して許さるべきものではないと考えています」との見解を示しています。
ねとらぼ編集部では、運営元のSBCメディカルグループに、広告の掲載意図や今後の対応などについて問い合わせ中で、回答があり次第追記する予定です。
物議醸した高校生向け二重整形の広告 運営元「コンプレックスを植え付ける意図はない」【2月25日10時15分追記】
後日、ねとらぼ編集部の問い合わせに対し、SBCメディカルグループのSBCマーケティングから回答が得られました。詳細は該当記事「物議醸した高校生向け二重整形の広告 運営元「コンプレックスを植え付ける意図はない」」をご覧ください。
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