映画館に独りで貸切状態→「貸切王バッジ」がもらえた! 京都の劇場が贈る「ちょっとしたラッキー」が話題 始めた理由を聞いてみた(1/2 ページ)

出町桝形商店街の映画館、出町座に話を聞きました。

» 2023年04月13日 16時45分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 映画鑑賞に行ったら客は自分だけで、まるで貸切状態。するとスタッフから「貸切王バッジ」が手渡された――。京都市上京区の映画館、「出町座」の試みが話題です。

貸切王 ゆるいデザインがいい感じ(画像提供:Twitterユーザー)

 「貸切王」に輝いたのは、あるTwitterユーザー。客席に1人でいたところ、「ただ今貸切りになった場合、バッジを差し上げています」と、貸切王のバッジを渡されたそうです。

貸切王 投稿者が1人でいた劇場内(画像提供:出町座

 バッジはゆるいタッチの王冠イラストと、キラキラの加工が入っていて、レア感抜群なこともあり、「これは欲しい」と話題に。「バッジ欲しさに人が集まって、貸切王が現れなくなるといいですね」「映画館としては贈呈する機会がないほうがいいでしょうけど、ユニークな試み」「プレステのトロフィー獲得みたい」など、さまざまな反応を呼びました。

「1年ほど前にパッと思いついた」

 このちょっとうれしい試みはどのように始まったのか、ねとらぼ編集部は出町座に詳細を聞きました。

貸切王 出町座(画像提供:出町座

――貸切王バッジは、いつからどのような経緯で導入されたのでしょうか。

出町座町で見かけるとうれしい、ヤサカタクシーさんの「四つ葉のクローバー号」(※)のような、「ちょっとしたラッキー」を出町座でも出現させられればと思い、1年ほど前にパッと思いつきました。スタッフ同士でネタ出ししつつ、最終的に現在の形に落ち着いた感じです。

※同社のシンボルは三つ葉のクローバーだが、四つ葉仕様の車両が4台だけ運行している

 ただ、劇場としてマストな業務とはしておらず、お客さんにとってもスタッフにとっても負担にならないレベルの「遊び」の範囲でやっています。バッジがなくなって追加発注している間に貸切状態が発生するときもありますし、ぶっちゃけお渡しそびれることもあります。必ずお渡しするということではありません。貸切だと思っていたらギリギリでもう1人いらっしゃることもあり、タイミングが意外と難しいのです。

――劇場の制度というわけではないんですね。

出町座はい。だから一切告知などしていませんし、これからもしません。「この前、自分も1人だったのに、バッジもらえてないんだけど?」みたいな話になると、これをやる意味もなくなってしまうので……すみません。お客さんが少ないとどうしてもへこみがちですが、こちらも渡すときは結構ドキドキして、岡村(靖幸)ちゃんの「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」(※)みたいにテンション上がるので、現場のささやかな楽しみにはなっていると思います。

※1990年に発表されたシンガーソングライターの岡村靖幸さんの楽曲で、岡村さんの代表曲の1つ

――バッジは月に何個くらい出ていますか。

出町座ノーコメントです。お察しください。

――もしご存じでしたら、お客さんの反応を教えてください。

出町座想像するのも楽しいので、反応は特に聞いていません。たまに、バッグにこのバッジを付けてらっしゃるお客さんがいたときは、ひそかにニヤついてます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/01/news016.jpg 消波ブロックの隙間にカニカゴを仕掛けたら…… 「うそでしょ!」“想像を絶する結果”に大興奮「見てて声出た」
  2. /nl/articles/2501/31/news050.jpg 「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
  3. /nl/articles/2502/02/news005.jpg 「正直破格です」 成城石井の元店長が辞めてからも買い続ける“名品”がリピ必至 「ヨダレが出そう」
  4. /nl/articles/2501/31/news013.jpg これは“1秒”で解きたい! 「8×2×0÷4」の答えは? 【算数クイズ】
  5. /nl/articles/2502/01/news047.jpg 【編み物】彼氏のために、緑と黄緑の毛糸を正方形に編んでつなげると…… 圧巻のおしゃれな大作完成に「息をのむほどすばらしいよ」
  6. /nl/articles/2502/02/news069.jpg 「レベル間違えてる」 イオンの“1944円恵方巻”、衝撃ビジュアルにネット大騒然 「なにこれ」「本気かよ」
  7. /nl/articles/2502/02/news038.jpg 100均ビーズをどんどんテグスに通していくと…… うっとり見入る完成品に世界が注目「これは傑作」「どれも可愛いいい!」
  8. /nl/articles/2502/02/news003.jpg 「こんなお母さんになりたい」 北海道で暮らす67歳女性の“手作り料理”がすてき 「参考にしたい」「ぱぱっと作ってみな美味しそう」
  9. /nl/articles/2502/02/news027.jpg 「この子はきっと豆柴サイズ」と言われた子柴犬、4年後の姿が大きな話題に…… それから約1年たった“現在の様子”を聞いた
  10. /nl/articles/2501/30/news003.jpg 親の反対を押し切り、17歳で同棲を開始→それから13年後…… 若くしてママとなった女性の“現在”が話題
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議