“世界一嫌われた”女子テニス選手、スポーツマンシップに欠ける踏み消し行為を謝罪 「初勝利がこんな大騒ぎになるなんて」(1/2 ページ)
いまだ非難され続けているアマリッサ・トート選手。
プロテニスプレーヤーのアマリッサ・トート選手(ハンガリー)が7月21日に、出場したハンガリアンGPの公式Instagramを通じて声明を発表。同大会の女子シングルス1回戦での振る舞いについて対戦相手である張帥選手(中国)に謝罪しました。
18日(現地時間)に開催された1回戦で張選手と対戦したトート選手。5-5の接戦となった第1セットの第11ゲームで張選手はライン際の際どいアウト判定に抗議しましたが、判定は覆らず続行。張選手の再確認を求める抗議が続く中、トート選手が張選手の制止も気にとめずライン際に残っていたボールの跡を足先で踏み消す行為がインターネット上で広く拡散されていました。
踏み消し行為の直後「なぜそんなことを」と張選手に問われたトート選手は「あなたがトラブルを起こした」と回答。さらに試合後の「なぜ彼女が騒ぎ立てのか分からない」と一貫して悪びれない態度も相まって、トート選手の行為はスポーツマンシップに欠ける行為として世界中から非難を受けることに。結果的に張選手はこのゲームを落とすこととなり、ゲーム終了後にベンチでパニック発作の症状を訴えて棄権する一方で、トート選手にとってはトップランクの試合で初勝利ということもあって両の拳を天高く突き上げて勝利を喜んでいました。
事態は多数のプロテニス選手がトート選手を批判するまでに発展し、米New York Postは「世界一嫌われることになった女子テニス選手」とのタイトルで報道。また張選手も自身のInstagramでトート選手がライン際のボール跡を消した瞬間の動画を投稿して「全ての努力と練習は間違いだった。ライン際に打ったら、それがラインをかすっていたとしてもアウトとされるなんて」と落胆ぶりを言葉にしています。
一連の騒動を受け、21日にはついにトート選手が「初勝利がこんな大騒ぎになるなんて」としつつ、ハンガリアンGPのInstagramを通して「起こしてしまったことに心から謝罪します」との声明を発表。なお本人のアカウントは騒動後から非公開設定にされていました。
「張帥のことは選手としても、人間としても尊敬しています。侮辱したり他人の気を害する意図は全くありませんでした。試合決着後あのように喜ぶべきではなかったと気付きました」と自身の試合後の振る舞いについて反省の言葉を口にしたトート選手。「試合に熱中するあまり気が高ぶり飲まれたまま行動してしまった。テニスに集中していましたし、あんな風に勝ちたくはなかった」と胸中を明かし「将来、張帥と向き合って、あんな形の決着にどれだけ私も胸を痛めているか伝える機会があればと思います」と張選手に呼びかけました。
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