愛犬と外出中「飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言われ…… 飼育放棄された超大型犬の保護に「涙止まりません」(1/2 ページ)

こんな現実があるのか……。

» 2023年11月25日 21時00分 公開
[宮原れいねとらぼ]

 「いらない」と言われたグレートピレニーズを保護した動画がInstagramに投稿され、記事執筆時点で264万再生を突破。約5万7000件の“いいね”を集める反響を呼んでいます。コメントでは、その受け入れ難い現実に「悲しくて涙が出ます」と心を痛める人や、保護されたワンコに「幸せな時間が長く続きますように」と祈る声が多く寄せられています。

いらないと言われた グレートピレニーズ その超大型犬がいた場所は……

愛犬とのお出掛け中に声を掛けられた投稿者さん

 投稿者は、大好きな愛犬たちとの暮らしを公開しているグラ家(@guradayo)さん。ある日、超大型犬であるグレートピレニーズの男の子「グラ」くんとお出掛け中に、「それと同じ犬持ってかない?」と突然声をかけられました。

 聞き間違いかと思いながらも詳しい話を聞くと、その人は、「ちょっと飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言ってきたのだそうです。実際に見に行くと、屋根のない囲いの中に大きなワンコの姿が。床はフンだらけで、水の入った寸胴鍋には苔が生えていました。

保護されたグレートピレニーズ 屋根のない囲いの中で暮らしている大型ワンコの姿が

 名前もないそのワンコは、投稿者さんに向かってゆっくり近寄ると、穏やかな性格のグレートピレニーズらしい優しい上目遣いで、不思議そうに見つめてきたといいます。

見つめる犬 初めて会った投稿者さんたちを不思議そうに見つめます
なでられる犬 とても人懐っこい性格のようです

葛藤しながらも、「ここには置いていけない」と連れ帰ることを決意

 投稿者さんは泣きそうになりながらも「どうしたのー? おりこうだねー!」と声をかけて頭をなでました。すると、隣から「なんかコレは人懐っこいんだよなぁ」という声が聞こえてきたそうです。

 すでにグラくんや他のワンコたちと暮らしているグラ家さん。そんななかで超大型犬を保護するのは大きな決断でしたが、ここには置いていけないと、お家へ連れて帰ることを決意しました。

グラくんと初対面 左がグラくん。右がダンボくん。初対面したときの様子です
毛玉だらけの犬 飼育放棄といえる状態でした
汚れていた犬 汚れきった姿に心が痛みます
不安そうな犬 少し不安そうな表情

 そして現在は、大きな耳と優しい性格から「ダンボ」くんと名付けられ、グラ家さんの家族の一員になりました。投稿者さんはいろいろな気持ちを抱えながらも、ダンボくんに「とにかくこの死ぬほど暑かった夏を生きててくれてありがとう!!」と伝えています。

 動画では、おとなしくただ人間のあとをついていくダンボくんの姿がみられ、コメント欄では「胸が苦しくなります。淋しく辛い日々だったのでしょうね。これからは、穏やかで幸せな日々になりますね」「この暑い夏をどうやって生き抜いたのか、、もう涙が止まりません」と涙する声が。またたくさんの感謝の言葉とともに「これから家庭犬らしい心が戻っていきますように」と、ダンボくんの幸せを願う声が寄せられています。

お迎えした犬 お迎えしたばかりのダンボくんの様子
見つめる犬 これからたくさん幸せな時間を過ごせますように

ダンボくん以外にもワンコを救っていた投稿者さん

 ちなみにグラ家さんは以前にも、多頭飼育崩壊の現場にいたミニチュアダックスフンドの家族を保護。動物病院で「生きる確率は低い」と言われながらも、自分たちができる範囲で力になれたらと、脱水症状を起こしていた子犬たちを人工保育でサポート。その後、大きくなったワンコたちを新しい家族に送り出しています。

 それでも無力さや自身を含めた人間のエゴと葛藤する投稿者さんの思いには「すごく共感します」との声も寄せられ、一方で「投稿者さまにとっては救いたいたくさんのワンコの中の1頭を救ったに過ぎない、と思っちゃうかも知れませんが、投稿者さまに出合ったことで、このワンコの一生は真っ暗闇からバラ色に変わったんですよ」「ほんとにグラ家は優しくて頑張り屋で尊敬しかない」と感謝の言葉を贈るコメントも。

 ダンボくんの推定年齢は3歳。グラ家さんのInstagramでは、後日に毛刈りやシャンプーをへて、ノミ・ダニと尿じみがなくなったきれいな姿を見ることができます。動物病院での検査の結果はフィラリア弱陽性だったとのことで、陰転を目指して治療を頑張っています。

ダンボくんの投稿をもっと見る

画像提供:グラ家(@guradayo)さん

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