永井豪さん、焼失しても「いくらでもまた描いたり作ったりすることが出来る」 記念館の被災に想い寄せる(1/2 ページ)

「毎日報道される故郷・輪島の映像と、私の頭の中に記憶している故郷の景色とのギャップに愕然とし、心を痛めています」

» 2024年01月10日 18時55分 公開
[ねとらぼ]

 「マジンガーZ」「デビルマン」「キューティーハニー」などの名作を生んだ石川県輪島市出身の漫画家・永井豪さんの記念館が、能登半島地震による火災で全焼したことを受け1月10日、永井豪さんが自身が所属するダイナミックプロのX公式アカウント(@Dynamicpro_info)でコメントを発表。現在の心境とともに、寄せられた温かい言葉への感謝を伝えている。

永井豪記念館が地震による火災で焼失

 記念館は輪島朝市の一角に2009年に開館。永井さんの作品や等身大のデビルマンなどの造形物が展示された観光名所だった。1日に発生した地震による火災で約200棟が燃え、その中に記念館も含まれていた。

 2日には永井さんの無事を同アカウントが報告。被害の状況に心を痛めている近況を伝えていた。今回発表されたコメントには、直筆のサインとともに改めて故郷の現状と記憶とのギャップに愕然としていると報告。全国から寄せられる温かい言葉に感謝を述べている。

永井豪 記念館 焼失

 火災により記念館の多くの展示物が被害を受けたであろうことには、「私は現役のマンガ家ですので、もし失われていたとしても、いくらでもまた描いたり作ったりすることが出来ると思っています。そのこと自体は大したことではありません」と力強い言葉でコメント。「それよりも今は、輪島をはじめとする各地で被災されたみなさんが一日でも早く元の生活を取り戻せるよう、少しでもお手伝いができればと思っております」と支援への気持ちをつづっている。

 ダイナミックプロによると、現在も記念館の被災状況は確定的な情報を得られていないとのこと。まずは被災地の生活と安全を第一優先事項として、被災状況についてはしかるべき時に報告するとしている。また、2023年6月から記念館の常設展示向けに永井さんの原画や立体物および映像作品の一部を貸し出していたが、それ以外の原稿・原画などは現在もダイナミックプロが所有し管理下にあると、一部報道やSNSの憶測を否定した。

永井豪さんのコメント全文

 毎日報道される故郷・輪島の映像と、私の頭の中に記憶している故郷の景色とのギャップに愕然とし、心を痛めています。

 このたびの地震で輪島市および輪島市立永井豪記念館も被災したことを知り、私のことを心配した方から温かいお言葉を毎日いただいております。この場を借りてお礼を言わせてください。本当にありがとうございます。

 記念館については、おそらく多くの展示物が被害を受けたのではと思いますが、私は現役のマンガ家ですので、もし失われていたとしても、いくらでもまた描いたり作ったりすることが出来ると思っています。そのこと自体は大したことではありません。

 それよりも今は、輪島をはじめとする各地で被災されたみなさんが一日でも早く元の生活を取り戻せるよう、少しでもお手伝いができればと思っております。

 余震等もあり予断を許さない日が続いており、今はまだ先のことを考えられる状況ではないかもしれませんが、頑張って乗り越えていきましょう! 2024.1.10 永井豪

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