ベッカム長男の妻、監督デビューも全米屈指の富豪令嬢が描く“貧困女子”に冷ややかな反応 いかにも要素全盛りに「世間知らずもいいとこ」(1/2 ページ)
「ニコラは俳優で、出自は関係ない」と批判派の偏りを指摘する声も。
米俳優のニコラ・ペルツ・ベッカムが1月11日、初監督映画「Lola(原題)」の予告編を公開。億万長者の実業家ネルソン・ペルツを父に持ち、物質的には何不自由なく育ったニコラが、脚本と主演も務めた同作でステレオタイプの“貧困女子”を描いてみせたことに、一般のユーザーからは強い反発が巻き起こっています。
毒親、田舎、予期せず妊娠……典型的な“貧困”要素てんこ盛りの処女作
同作の舞台は2002年の中部アメリカ。母モナ(ヴァージニア・マドセン)が支配する、貧しく毒々しい家庭に生まれ育ったニコラ演じる19歳のローラは、弟アーロ(ルーク・デヴィッド・ブラム)に自由な人生を与えるためストリップに身を投じお金を稼ごうとします。ドラッグに溺れながら日銭を稼ぐ日々で、やがて妊娠。困難な環境で母と対立しながら、ローラは弟やおなかの子どもを守ろうと力強く人生を切り開こうとしていきます。
予告編にはローラ(ニコラ)の「いまの私があるのは助けてくれた人々のおかげでもあり、傷つけてくれた人々のおかげでもある」とナレーションが。
一方のニコラ自身の私生活は役柄から程遠く、億万長者の家に生まれ、2022年4月には元サッカーイングランド代表デヴィッド・ベッカムの長男ブルックリンと結婚。Instagramには夫と世界中を飛び回り、義母ヴィクトリアの主催ブランドのショーに出たり、セレーナ・ゴメスらセレブと交友したりと、絵に描いたようなセレブライフを送る様子が並んでいます。
そんな彼女が自身には縁がないであろう“貧困”というテーマに着手したことへ、いら立ちを感じた人も少なくなかったようです。
「億万長者が貧困女子のコスプレしてる」と厳しい意見も
コメント欄やSNSでは“コスプレ”とリアリティーの欠如への指摘が続々。「オーマイガー、億万長者が貧困女子のコスプレしてるわ(ハートマーク)」「世間知らずもいいとこ。また特権階級の女性がストリッパーの格好をして、私たち農民の生活を描いてるってわけだね。メイク動画でも作ってな」「トランスジェンダーの弟がいて、薬物中毒で、ストリップでスポットライト浴びてる田舎の貧困女子のコスプレ? 未曾有の作品だね」など、皮肉なコメントが並びました。
また、「ステレオタイプなストーリー。ただし実体験によるものではなく、いろんなことに怒りを感じていたいという特権階級の願望によるもの」「何で彼女は貧困とドラッグを結び付けるんだろうね」など、「ストリップ」「ドラッグ」「若くして妊娠」など、ニコラが描く貧困はステレオタイプで目新しさもなく、現実とは違うと指摘するコメントも。
さらに「予告編見たらもう全部見た気持ち」「映画はお金で買えるんだけど、才能はお金でも買えないね」「もし本当に物語を伝えたかったのなら裏方にとどまり、力強いメッセージになりえたものを汚さなかったはず」など、物語として弱く彼女の演技力も不十分と、純粋に作品についての批評をするコメントも目立ちました。
擁護派の意見は「俳優はみんな億万長者」
一方で「確かに彼女は恵まれた2世だけど、イコール才能がないということではない」「ニコラは俳優であって、出自は関係ない」と批判派の偏りを指摘する声も。「これが演技と呼ばれるものだよ。あなたが好きな俳優もみんな億万長者で同じことをしてる」と自身と違うものになりきることこそ演技というものだと指摘する声や、「わあ、公開が待ちきれないよ。あなたのことがとても誇らしい」「なんて美しいの。おめでとう」とシンプルにニコラがついに初監督作品を発表したことを喜ぶコメントもみられました。
現在29歳のニコラは2010年のM・ナイト・シャマラン監督映画「エアベンダー」でカタラ役を演じるもゴールデンラズベリー賞の最低助演女優賞にノミネート。2013年から2015年までサスペンスドラマ「ベイツ・モーテル」に出演し、「トランスフォーマー/ロストエイジ」(2014年)ではテッサ・イェーガー役で注目を浴びましたが、以降目立った出演作はなく、まだ俳優としては代表作に恵まれていません。
今回この初監督作品には約5年の歳月を費やしたとのこと。Instagramでは同作について熱心に投稿し「みなさんにシェアできることにわくわくしています。この映画は私の心全てです。楽しんでいただけますように」と発表できる喜びをコメントしています。同作は2月9日から全米公開予定、日本公開は未定です。
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