女性限定の応募条件を撤廃した山形市「ミス花笠」、「未婚限定」残した理由は 決定への反響を聞く(1/2 ページ)
性別に関係なく「ミス」の名称は引き続き使用予定。
山形の夏の風物詩「山形花笠まつり」をPRする「ミス花笠」について、祭りの主催する山形県花笠協議会は、2024年から応募資格を女性に限定することなく募集すると発表した。報道各社から問い合わせが多数きているようだが、一般からの反応はあったのか。ねとらぼ編集部が協議会に聞いてみた。
ミス花笠が“未婚”の条件を残す理由
毎年8月5〜7日に行われる「山形 花笠まつり」は、花笠音頭にあわせて踊り手たちが花笠を手に、掛け声を出しながら群舞を繰り広げる東北を代表する夏祭りの一つ。「ミス花笠」は、踊ったり山車に乗って祭りを盛り上げるだけでなく、さまざまなイベントに参加して観光PRを行う役目を担う。
昨年までの応募資格は「県内に住む高校生を除く18歳以上の未婚女性」となっていたが、「昨今の多様性を尊重する時代背景に合わせ、東北でおこなわれている各祭りのミス募集の内容を参考にさせていただき(女性限定の撤廃を)決定」した。
ミス花笠は1964年に現在の名称での選出を開始し、長く山形県内在住で18〜25歳の未婚女性を条件にしていたが、応募者数の減少などを理由に年齢上限を引き上げた(のちに撤廃)経緯がある。
“未婚”の条件を残したことについては、「単純に『ミス』であることもございますが、ミス花笠は花笠まつり以外にも、県外や海外への派遣業務もあり、日程を調整しやすい環境にある方という意味合いでも未婚の方とさせていただいております」と協議会。既婚者でも日程の調整が可能ではないかとする意見があるとは思うが「相対的に鑑みまして条件とさせていただいております」とのこと。
協議会としては性別制限は撤廃したが、あくまでも「ミス花笠」の業務を担ってもらう募集であり、「性的マイノリティであるトランスジェンダーの方等、ミス花笠に応募したくてもできなかったという方の門戸を広げるもの」と説明している。
なお、女性限定ではなくなったとはいえ、今のところ衣装の変更や活動内容の変更はない。「これまで同様のミス花笠になりたい女性以外の方を追加」というスタンスだ。
「今回の決定は、今後も必要であろう名称の変更などを考慮しながらの、小さな第一歩であるとご理解いただければ幸いです」と理解を求めた。
ちなみに、女性制限を排除したことを発表すると、「報道各社より問い合わせが多数きておりますが、一般の方からの反応は殆どございません」とのこと。女性限定を撤廃したことは奏功するのか。応募は3月1日から始まる。
第62回(令和6年度)「ミス花笠」応募要項
「第62回山形花笠まつり」を盛り上げていただくほか、山形花笠まつりと山形の観光をPRしてくださる「魅力ある明るい方」を募集。
【応募資格】
- 山形県内に住む18歳以上の健康で明朗な未婚の方(高校生を除く)
- 令和6年5月26日時点で他の団体が主催するミスになっていない方
- 8月4日の花笠サマーフェスティバル、8月5日〜7日の山形花笠まつりに参加できる方
- 選考後、来年の山形花笠まつりまでの1年間『ミス花笠』として、県内外におけるイベントや観光キャンペーンに、平日・休日問わず年間10件程度の派遣事業に参加できる
【応募期間】
令和6年3月1日(金)〜4月26日(金)当日必着
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