初ノミネートでオスカーに輝いたキリアン・マーフィー 5代目ジェームズ・ボンドから“7代目に”と太鼓判も本人の見解は(1/2 ページ)
話題性は抜群。
第96回アカデミー賞授賞式が現地時間3月10日に米ロサンゼルスで開催。アイルランド出身の俳優キリアン・マーフィーが主演男優賞を初ノミネートにして受賞しました。“007シリーズの次期ジェームズ・ボンド”とのうわさもあるキリアンに、5代目ボンドを務めた同郷のピアース・ブロスナンが、“彼なら”と太鼓判を押しています。
5代目のお墨付き オスカー受賞は後押しになる?
ブロスナンは7日に出席したオスカー・ワイルド賞で英BBCの取材に答え、「キリアンは、国王陛下の秘密諜報員ジェームズ・ボンドとしてすばらしい仕事をするだろう」と彼ならば次のジェームズ・ボンドを担うにふさわしいとの見解をコメントしました。
1995年公開の「007 ゴールデンアイ」から5代目ボンドとして、「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」(1997年)「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」(1999年)、そして2002年の「007 ダイ・アナザー・デイ」までの4作品に出演し、歴代でも人気の高いブロスナンがお墨付きを与えたことで、キリアンへの期待は一気に高まることに。
同シリーズは、これまでと少し毛色の違うボンドとして人気の高かった6代目のダニエル・クレイグが「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年)を最後に同役を卒業して以来、現在まで席は空いたまま。
次期ボンド役俳優には多数の予想が立てられていて、トム・ハーディ、ダミアン・ルイス、トム・ヒドルストン、オーランド・ブルーム、ポール・メスカル、アーロン・テイラー=ジョンソン、レゲ=ジャン・ペイジといった名前が挙がっていて、依然として英国出身者が中心ながら人種、年齢、キャリアはさまざまです。
本人の見解は「女性であるべき」
今回の第96回アカデミー賞で、キリアンが主演男優賞を受賞した映画「オッペンハイマー」(2023年)は、その他に作品賞、監督賞、助演男優賞、撮影賞、編集賞、作曲賞の7部門でオスカーを手にしました。2023年に脚光を浴びた同作に主演し、その演技も高く評価されたキリアンに俳優として並々ならぬ注目が集まっていることは間違いありません。また、人気の高かったダニエル版のあとをオスカー俳優となったキリアンが継ぐことで、作品としての話題性につながるとも報じられています。
しかしピアースがコメントした同じ場で、現在47歳のキリアンは米Variety誌の取材に「僕はボンド役にはちょっと年を取ってるんだ」とコメント。「あの船はもう出航したんだと思う」と年齢的にそぐわない役であると“辞退”をにおわせました。
先代クレイグが同役に抜てきされたのは37歳のときで、45歳だった3代目ロジャー・ムーアを除き、他の俳優はおよそ30代か40代前半のタイミングで選ばれており、ハードなアクションがつきものの名スパイを演じるにはかなりの負担になることは予想されます。
またキリアンは2019年、英The Guardian紙に向け、ボンド役は「女性であるべきだと思う」とコメントしていたこともありました。一方の先代クレイグは、「単純に、女性や有色人種の役者にはもっと良い役があるはずだ。ジェームズ・ボンドと同じくらいに良い役はあるはずなのに、どうしてジェームズ・ボンドを演じなければならないのだろう?」と意見を述べています。
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