「映画わんだふるぷりきゅあ!」で色濃く描かれた“ペットと飼い主の関係性”:サラリーマン、プリキュアを語る(1/2 ページ)
「悟と大福の変身」に話題を取られがちですが、本映画は「ペットと人間の関係性」に深く踏み込んだ名作映画なのです。
全くの予想外でした。まさか、アラフィフおじさんがこんなにも泣かされるとは思っていませんでした。
「二足歩行のどうぶつがかわいくダンスをする予告映像」に完全に油断していました。この映画「人間とペットの関係性」についての核心をついてくるのです。
※この記事では映画の内容とセリフについて触れています。ネタバレを避けたい方はご注意ください
今ペットを飼っている方、かつてペットを飼っていた方、そしてどうぶつに限らず「大切な何か」がある方、きっとこの映画はあなたの心に刺さります。
ぜひ、映画館で見てほしいのです。
kasumi プロフィール
プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。
- これまでのプリキュア連載一覧
絶好調なスタート「映画わんぷり」
2024年9月13日「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー! ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!」(「・」はハートマーク。以降「映画わんぷり」)が公開されました。
初動4日間(9月13〜16日)の興行収入は4億9700万円、動員40万5000人を記録。2023年の「映画プリキュアオールスターズF」に次ぐ絶好調のスタートとなりました。
自分も3回ほど映画館に行きましたが、親子連れの姿がたくさん見られたのはもちろん、例年よりも大人の女性のお客さんも多く見られ、プリキュア映画の客層が少しずつ変わってきていることを実感しました。
ストーリー的には、人気ゲーム「ドキドキ・タヌキングダム」(「・」はハートマーク)の世界に吸い込まれてしまった「わんだふるぷりきゅあ!」の4人が再会するためにゲーム対決に挑む、といったお子様にも分かりやすい内容となっています。
ゲスト声優にはお笑いコンビ「ジャルジャル」を起用。2人が演じる「ポンタ」「ポコタ」はチョイ役ではなく全編にわたってしゃべりまくる重要な役で、その「とぼけた感じ」が結構はまり役だったと思います。
さて、わんぷり組はこの映画でも「肉弾戦」をしません。
その分、ゲストの「ひろがるスカイ!プリキュア」と「魔法つかいプリキュア!」たちがものすごいアクションを見せます(とはいえ、決してどうぶつを傷つけることはせず、きちんと「攻撃しても大丈夫な対象」を殴っていたのが、さすがのわんぷり映画です)。
このアクションシーンが本当にカッコよくて、この映画の見せ場の一つになっています。個人的にはキュアフェリーチェとキュアマジェスティの「元赤ちゃんコンビ」の絡みが見られて良かったです。
キュアスカイの登場シーンで映画館の子どもたちが大きな歓声をあげていたのも印象的でした。
公開と同時に解禁された「悟、大福の変身」
さらに本映画のサプライズとなったのが、アニメ本編ではしゃべらなかったウサギの「大福」が人間体になったことです(声優が中村悠一さんなのもサプライズでした)。
そしてプリキュアをサポートする男の子・兎山悟くんとともに2人で「変身」して、わんぷり組を助ける展開も胸アツです。
ちなみに公式では変身後も2人は「プリキュア」とは呼ばれずに、あくまで「変身した姿」という呼称となっています。(今のところ)変身した彼らはプリキュアという扱いではないようです。
前半戦は楽しいシーンが連続
この映画、ゲーム内を舞台にした前半戦は、とにかく「楽しい」シーンが連続します。
3DCGで描かれたゲームの世界で、二足歩行のこむぎやユキがダンスにゲームに大活躍。タヌキ軍団たちの楽しい絵やギャグシーンも豊富にあります。
子どもたちが「フレンドリング」を光らせる場面も分かりやすく誘導されており、映画館では子どもたちが元気にリングを光らせていました。
とにかく子どもたちが楽しく見られる映画となっています(ただ、横浜みなとみらいを舞台にした後半戦は、ほんの少しだけ怖い展開も見られます)。
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