これは気になる 200年前の“人々に忘れられたケーキ”を再現したら…… イギリス貴族が楽しんだ味に驚きの声 「手軽なレシピで作れそう」「試したい」(1/3 ページ)

意外と簡単に作れそう?

» 2024年10月06日 18時45分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 “今ではもう忘れ去られた”というイギリス摂政時代のケーキとは……? ジェーン・オースティンやチャールズ・ディケンズの作品にも登場するという“ルウトケーキ”(Rout Cakes)を作ってみる動画がYouTubeに投稿されました。

19世紀イギリスの貴族が食べたルウトケーキとは?

 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「Tasting History with Max Miller」(@TastingHistory)。歴史的な料理を実際に作り、レシピとともにその料理にまつわるエピソードも紹介しています。

 今回作る“ルウトケーキ”は、19世紀に貴族のあいだで開かれていた少し荒々しいホームパーティーで提供されていたもの。ジェーン・オースティンの長編小説『エマ』にも登場しています。そのパーティーは現在の社交パーティーに似ているものの、もっとワイルドで、あまりにも多くの人が招待され、家具を撤去する場合もあるほどの過密状態になったと伝えられています。

 このような過酷で混乱さえも起こりそうなパーティーの場で、短時間で作れるメニューとして親しまれていたルウトケーキ。味は濃厚で、乾燥してパサパサしており、コーヒーや紅茶やパーティーで出される飲み物と一緒に味わうとおいしいのだそうです。

忘れ去られたレシピを掘り起こす

 このケーキを再現するのに参考にされたのが、1806年に出版されたマリア・ランデル著「A New System of Domestic Cookery」。このレシピをもとにして、240グラムの小麦粉、115グラムの有塩バター、砂糖115グラム、カシス115グラム、卵1個、オレンジブロッサムウォーター小さじ2杯、ローズウォーター小さじ2杯、甘口のシェリー酒かマルムジーのような甘口ワインを大さじ1杯、ブランデーを大さじ1杯を材料として用意しました。

 まず大きめのボウルにバターと小麦粉を入れ、手で混ぜます。次に砂糖とカシスを加え、全体をよく混ぜ、卵を加えます。卵が混ざったら、残りの材料を全て加え、生地が固くなるまで混ぜます。

Tasting History with Max Miller 材料を混ぜるところ

 もし生地が固すぎるようなら、シェリー酒か甘口ワイン、ブランデーのいずれかを追加。そして生地をクッキングシートを敷いた天板にスプーンで落として、175℃に予熱したオーブンで15分から17分くらい焼きます。端が茶色になり始めたころにオーブンから取り出したら、きちんと冷まして完成です。

Tasting History with Max Miller オーブンで短時間焼きます

ルウトケーキが完成! お味は?

 完成したルウトケーキをいざ実食。食べてみると、とてもすばらしい味だとのこと。水気がないのは確かで、飲み物があった方がおいしく食べられるものの、不愉快な“パサパサ”ではないようです。また濃厚で香りが良く、ほんのりブランデーやオレンジブロッサム、ローズの芳香を感じられると紹介しています。材料さえそろえば短時間で作れそうなところも良いですね。

Tasting History with Max Miller ケーキが完成

 この動画のコメント欄では「イギリス人でありながらこの“ルウトケーキ”という名前は初めて聞きました」「現代でこれに相当するのはイギリスのロックケーキかバンズかな」「これはおいしそう。いつか作らないといけないな」など、歴史のエピソードや、お菓子の味に興味を示すコメントが寄せられています。19世紀の文学片手に作って食べてみると当時の貴族気分が味わえるかも……?

 YouTubeチャンネル「Tasting History with Max Miller」(@TastingHistory)には他にも「中世の人は朝食を食べていたのか?」「4000年前のバビロニアで新年を祝う食事」「1789年のアイスクリームのレシピ」など、料理の歴史的な面に着目した動画が投稿されています。

画像はYouTubeチャンネル「Tasting History with Max Miller」(@TastingHistory)より引用

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  3. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  6. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  7. /nl/articles/2412/21/news005.jpg 藤本美貴、晩ご飯に手料理7品 多忙でも野菜とお肉たっぷりで反響 「お疲れ様です」「凄く親近感」【2024年の弁当・料理まとめ】
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」