西田敏行さんをしのび 声優を務めた劇場版アニメ「がんばれ!!タブチくん!!」が11月16日から期間限定で無料配信（1/2 ページ）

1979年公開、懐かしい野球選手たちのギャグアニメ。

[ADAKEN，ねとらぼ]

　10月17日に逝去した俳優の西田敏行さんをしのび、西田さんが声優として主演を務めた劇場版アニメ「がんばれ!!タブチくん!!」が11月16日からYouTube「TMSアニメ公式チャンネル」で期間限定無料配信されることになりました。同日21時からはリアルタイム配信も行われます。

劇場版アニメ「がんばれ!!タブチくん!!」無料配信（画像出典：YouTube「TMSアニメ公式チャンネル」）

マルチラウンド・アニメーションなる上映方式で話題に

　「がんばれ!!タブチくん!!」は1979年に劇場公開された、いしいひさいちさん原作の大ヒット4コマ漫画の映像化作品。1話10分の短編9話という、4コマ漫画のスピーディーなテンポと野球にちなんだイニング形式を兼ねた異例の上映方式を採用。どのタイミングで入退場してもOKというマルチラウンド・アニメーションなる斬新かつ今では考えられない独特な方式でちょっとした話題となりました。製作は「太陽を盗んだ男」を手掛けた山本又一朗さん、監督は「ドラえもん」「らんま1/2」「ちびまる子ちゃん」などで知られる芝山努さんが担当しました。

劇場版アニメ『がんばれ!!タブチくん!!』

　当時西武ライオンズに在籍していた名スラッガー・田淵幸一さんをモデルにした主人公・タブチくんを演じたのが西田敏行さんで、これが声優初挑戦。なお、声優候補には「男はつらいよ」シリーズでおなじみだった渥美清さんの名前も挙がっていたとか。結局、このキャステングのおかげもあってか、同作は300万人を動員する大ヒットとなり、立て続けに2本の続編が製作されました。

タブチくんをはじめ昭和50年代の懐かしい選手が大暴れ（画像出典：トムス・エンタテインメント公式サイト）

　かなりデフォルメされたキャラとはいえ、実在の現役野球選手を主人公にしたアニメ作品は当時かなり珍しく話題に。ストーリーの設定も、ちょうど阪神から西武にトレードされたばかりの田淵さんの状況を押さえているほか、当時のプロ野球を面白おかしくパロディーにしているのが作品の見どころです。

　タブチくんのほか、西武のツツミオーナー（CV:肝付兼太さん）、ネモト監督（CV:内海賢二さん）、ヒロオカ（当時は元ヤクルト監督、CV:羽佐間道夫さん）、タブチくんの宿命のライバル・ヤスダ（CV：青野武さん）など懐かしい名前も続々登場。また、タブチくんの奥さん・ミヨ子夫人の声は女優の二木てるみさんが演じています。

（ADAKEN）