ニヤけて笑えて素敵にシュール――世にも珍妙なジェスチャー連想ゲーム:「ミブリー&テブリー」レビュー(3/3 ページ)
みんなで遊べば大笑い バカバカしくも熱い、最大4人での対戦
「ひとりであそぶ」を複数人でわいわいとやるのも楽しいが、友人と本作を遊ぶなら「みんなであそぶ」で白熱したバトルを繰り広げてほしい。
「みんなであそぶ」は、「ひとりであそぶ」とは多少勝手が違う。最大4人での対戦が可能で、最初に設定したクリアスコア(300点、500点、1000点、3000点、5000点から選べる)に1番早く達するか、自分以外のプレイヤーのHPが0になった時点で勝利が確定する。 ここでは、「ひとりであそぶ」で登場する海域や島ではなく、5×5のマスを使って勝負だ。各マスには3、5などの数字が書いてある。この数字が問題の文字数だ。最初の出題マスはランダムに決定され、以降は正解したプレイヤーが次のマスを選ぶことになる。
また、数字の書かれたマス以外に宝箱のマスもあり、ここで正解すると宝箱をゲット。「高得点」「1点」「爆弾(HPが2減る)」のどれかが入っているので、正解したのに爆弾で脱落……などという理不尽なことも起き得る。宝箱はギャンブル要素の強い両刃の剣なのだ。
「ひとりであそぶ」では難しい問題に対してヒント魔法を使えたが、「みんなであそぶ」では使うことができない。問題は早押しで、分かった人はすかさずAボタンを押して答えを入力する。1度目のジェスチャーで正解者がいなかった場合に、2度目のジェスチャー再生時にモジモジと同じ効果のヒントが追加される。それでも正解者がいなければ3度目の再生でコエコエと同じ効果のヒント、4度目以降は正解の文字が1文字ずつ追加、というように、何度もジェスチャーを見ればだんだん正解に近づけるようになっているのだ。
正解に近づくのはもちろん自分だけではなく周りの対戦者も同じ条件。人より早く分かってスコーンと答えた時は爽快だし、逆に自分がさっぱり分からない問題をあっさりあてられた時の悔しさたるやハンパではない! そして調子に乗った正解者が宝箱マスで爆弾をひきあてて憤死したり、「こんなのわかんねえのぉ」と余裕で回答した人が不正解だったりと、とにかくプレイしていて笑いが耐えない。クスクスだったりワハハだったりギャーだったり、本作を大勢でプレイするところには笑いや悲鳴の渦が巻き起こるだろう。深夜のアパートやマンションでのプレイ時には要注意だ。
なお、「ギャラリーモード」では今までに「ひとりであそぶ」で正解した問題のムービーや、プレイ中に聴いたBGMを鑑賞することができる。ヘンテコな曲が多く収録されているので、ここでBGMのみを楽しむのもいいだろう。
この珍味テイスト、ぜひお召しあがりください
1人でコツコツとやり込むというよりは、大勢でわいわい遊ぶ“接待ゲーム”向きではあるので、家族や友人とWiiで遊ぶ機会が多い人にはオススメだ。ただ、やり込んでいるプレイヤーとやり込んでいないプレイヤーが対戦した場合に明らかな実力差が出てしまうあたりや、問題のボリュームが多いとはいえ、いずれすべてのジェスチャーや粘土を目にしてしまうであろう点などを考えると、延々遊び続けられるようなゲームではないという側面もある。
また、クラシックコントローラに対応している点からも分かるように、本作はWiiリモコンのポインティング機能を生かすわけでもなく、操作だけ見ればこれまで通りの、ファミコンのようなシステムを採用している。ジェスチャーによる問題の数々はさすがにファミコン方式では無理だが、プレイステーションやNINTENDO64くらいの容量でも十分に実現できるのではないかと思ってしまう。その単純明快なゲームシステムそのものが「なんで今これをWiiで出すんじゃ!」というツッコミを待っている冴えたボケのようにも思えてくる。
ただ、問題数の限界や単純な内容も踏まえたうえで、それでも本作でできる体験を、いったい他のどのゲームで体験できるだろうか……というところを考えてほしい。分かりやすいものから分かりにくいものまで、わざわざ実写で撮られたジェスチャーで出された問題に答えていくという内容は、現時点では本作でしか味わえないはずだ。前述したが独特のセンスやテイストにピンと来るかどうかも大事なところ。「メイドインワリオ」だとか「せがれいじり」だとか、そういったヘンテコ味のゲームが好きな人であれば、きっと腹をかかえて笑いながら本作を味わい尽くすことだろう。
けして万人受けな作品ではないが、好きな人にはたまらなくツボな、紛れもない“珍作”。筆者はその称号を、惜しみない愛とともに本作に与えたいと思う。フツーのRPGやアクションに飽きてしまい珍味を食べたくなった時は、ぜひちょいとつまんでみてほしい、愉快なゲームだ。
関連記事
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
-
「ウンコ食い」という毒魚に刺され“骨に激痛”→その40時間後…… ゾッとする経過報告に「えげつない」「何かの病気になりそう」
-
ドクダミを除草剤を使わず防ぐ方法3選 生態と対策がよく分かる解説に「待ってましたよ!」 「これは嬉しい!」と大反響
-
夫が男子トイレで発見した“幸運の虫”を妻に見せると…… 感動を呼ぶその正体に「蝶より綺麗」「素敵な旦那さんだ」
-
丸刈り男性が“1年間”髪を伸ばし続けたら…… 55週間の“大変身”の記録に「これはすごい!」「クールだね」
-
巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
-
父が答えた「人生最後の日に食べたい物」に衝撃走る 思わず涙こぼれる回答に「泣かせないでください」「心に沁みた」
-
生後6カ月の赤ちゃん、ママと目が合ってニコッ!からの…… 無敵のかわいさに「撃ち抜かれた……」「癒しをありがとう」
-
カスハラなど客の迷惑行為で「もう限界」 老舗銭湯が閉店を決意した理由に「一番心折れるパターン」「見ていてつらい」
-
食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」
- JR東のネット銀行「JRE BANK」、申し込み殺到でメール遅延、初日分の申込受付を終了
- 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は…… 斜め上のキュートな活用術に「超ナイスアイデア」「こういうの大好きだ!」
- 「ずっと小児」 グランスタ東京の“母の日広告”に賛否…… 運営会社が撤去「違和感覚える方もいた」
- 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
- 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
- 「車庫にランボルギーニがいて駐車できない」→見に行くと…… 「電車の中で絶対見ないほうがいい」衝撃の光景が195万表示!
- JR東日本、ネットバンクサービス「JRE BANK」を発表 JREポイントがたまるなどの特典も
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「900円は安過ぎる」 喫茶店でプリンアラモード購入→見本と違いすぎる“激盛り”に仰天 「逆写真詐欺」
- 森の中で発見された“謎の物体”が618万件表示 「何これ!」「暗号?呪物?」集まる推測や知見と“驚きの事実”
- 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評