成るか怒涛のオーバーテイク! 「エキゾースト・ヒート」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)

» 2010年10月28日 13時23分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]
前のページへ 1|2       

一応5年振りに鈴鹿へ行ってみた

 「エキゾースト・ヒート」では最終戦に日本のコースが出てくるが、わたしは先日、そのコースのモデルとなっている鈴鹿サーキットへ行ってきた! F1のグランプリウィークはさすがに華やか。世界最高峰のレースを観戦するために、全国からファンが集結。レースクイーンのイベントも行なわれ、ステージ下にはカメラの砲列が……。

 ……と書きたかったのだが、実はわたしが鈴鹿に行ったのは1カ月以上も前。「ペンゴ」の記事で使う名古屋港の写真を撮った翌日だった。だからまだめちゃめちゃ暑かった。こまめにジュースとかコーラとかを買って飲んでたものの、それでもグッタリ。名古屋港の方は、冷房の効く施設を回ったからまだ良かったんだけど。

 日本グランプリまでに気温が下がって良かったなあと思う。屋外の施設や遊園地へ行くには、今がいちばんいい季節なのではないだろうか。

 まあ猛暑だったのを抜きにすれば、鈴鹿サーキットはおもしろかった。当連載では5年前、「スーパーモナコGP」と「ファミリーサーキット」を取り上げた際にもここで写真を撮ったが、観客席などがあれから大幅に改築され、かなり異なる風景になっていた。

 隣接する遊園地のモートピアもリニューアル。目玉は、ゴーカートや路面電車など、乗り物をモチーフにしたアトラクションが多数あり、交通ルールも学べる「コチラのプッチタウン」。ゴーカートのコースがさすがに本格的な造り。鈴鹿サーキットを小さくしたようなレイアウトだ。

 モータースポーツ関連グッズのお店や、さらに本格的な乗り物もある。イベントステージにはアシモが登場。初めて生で見た、アシモの走りと階段上り。動きの速さに驚く。あと、体を傾けるだけで前後や真横に移動が可能な一輪車「U3-X」も見られた。アシモもU3-Xも、微妙なバランスが自動的に調整される技術がすごい。

モートピアには巨大なカボチャなど、ハロウィーン関連のディスプレイが目立った
大観覧車「ジュピター」は、F1のテレビ中継でもよく目立つ
レーシングカート用の本格的なコースも用意されている

LABOずっきゅん

 1993年、「エキゾースト・ヒートII」が発売された。セタが独自に開発したチップを使うことにより、マシンの台数が大幅に増えた。当時のF1と同様の、26台でのレースが実現したのだ。

 「II」では予選・決勝とも周回数を変更できるようになった。予選を1周で終えられる(静止状態からスタートする分、タイムは落ちるが)。決勝では基本的に、周回数の多い方が、敵車を抜くチャンスが増えるのだが、そのかわりタイヤがすり減ったり、なぜか敵車が突然速くなったりする。ゲーム中盤以降は、むしろ周回数の少ない方が順位を上げやすい。

 さらに前作との大きな違い。前作であれだけ広かったランオフエリアが、ほとんどなくなっている。コースの端にびっしりと障害物が並び、当たるとダメージを受けるのだ。ちなみにこの障害物、一見「F-ZERO」のガードビームみたいだが、実はタイヤバリア(タイヤを積み上げて作った緩衝材)らしい。上に乗れるけど……。

 前作は、うまくいけば最初のシーズンで、そうでなくても2年目くらいで、チャンピオンになることができた。そのせいか、「II」ではより長くプレイできるような趣向がいくつか盛り込まれている。

 例えばゲームの構成。いきなりF1からスタートするのではなく、まずグループC(耐久レース用のCカーで争われるカテゴリー)の8つのレースで1位となり、続いてF3000、そしてF1へとステップアップしていく。

 パーツは購入するのではなく、ラボで開発する。でき上がるまで時間がかかるため、賞金を稼いでも、すぐにマシンを強化できるわけではない。さらに、ゲーム自体の難度も前作より上がっている。

マシンが多いからスタート直後は大変。順位を落とすと、前のマシンを抜くのに時間がかかる
コース脇に並んだ赤い丸がタイヤバリア。最初のコースは色合いもこんな感じなので、一層あのゲームっぽく見える
ラボに投入するお金が足りないと、研究員がパーツを作ってくれない。完成までの時間が無駄に長引く

耐久レースというより忍耐レース

 残念ながら、ゲームをより長くプレイするための新要素は、うまく機能しているとは言いがたかった。グループCやF3000では、参加料のかからないコースを何度も何度も回って、資金を稼ぐはめになる。しかも資金投入からマシン強化までに時間がかかるので、まったく同じマシンでまったく同じレースに2、3回は出なければならない。

 加えてF3000では、全部のパーツを最高ランクまでグレードアップさせても、なかなか勝てないレースがある。わたしは本当にここで挫折しそうになった。やっとのことでF1に上がっても、最初は入賞も難しい。わずかな参加賞が出るだけで、開発資金が全然貯まらない。

 それでもシーズン後半では、エンジンを中心にだいぶパーツを強化できた。1シーズン終えると、チームを移籍できるようになる。チャンピオンの座を狙うため、トップチームに移籍してみたが、……何とマシンの性能が、前のマシンの“初期状態”とまったく同じだった。1シーズン分のプレイが水の泡。

 その後2シーズンかかって、どうにかマシンをパワーアップさせ、勝てるようになればようやく楽しくなってきた。ただしそうなったときには、もうゲームは終盤。

 レースがもっと楽しくなる裏技がある。エンジンが最高ランクのとき、エンジンの開発に10万ドルを投入すれば、即座に“スーパースペシャルグレートエンジン”が使えるようになる。最高速で走行中にAボタンを押すと、スピードがぐんぐん上がり、700キロをオーバーしてしまうのだ。高速コースをこれで走ったらまあ爽快なこと。……ただ、このエンジンが使えるのは1戦だけなんだけど。

ランオフエリアがないから、タイヤが摩耗するときつい。敵車のタイヤはどうやらすり減らないようだ
全パーツが最高ランクでも、F3000のレースになかなか勝てない。途中からほかのマシンが突然速くなるし
裏技を使って時速700キロオーバー! ほかの25台は全然ついてこられない

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/15/news106.jpg 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  2. /nl/articles/2405/16/news184.jpg どういう意味……? 高橋一生&飯豊まりえの結婚発表文、“まさかのタイトル”に「ジワる」「笑ってしまう」
  3. /nl/articles/2405/16/news185.jpg “ジョジョ婚”じゃん! 結婚報告の「岸辺露伴」高橋一生&飯豊まりえ、“連名サインの本名”に集まる驚きの声「直筆見て初めて知った」「これが正解」
  4. /nl/articles/2405/17/news026.jpg トリミングでシーズーを「ハムスターにしてください」とお願いしたら…… インパクト大の完成形に「可愛いーーー」「なんて愛おしい鼻毛カール」
  5. /nl/articles/2405/17/news019.jpg リモート会議中の“マナー違反”に共感の声が殺到 「全く同感」「マナー講師はなぜこれを教えないのか」
  6. /nl/articles/2405/16/news123.jpg “1K8畳”の新居を一人暮らし男子が模様替え→“ホテル”みたいに大変身する様子に「シャレオツ」「センスよー!」と称賛
  7. /nl/articles/2405/17/news054.jpg 「これは罠」「本当に紛らわしい」 現役清掃員が教える「保冷剤」を捨てる際の“落とし穴”が話題
  8. /nl/articles/2403/21/news104.jpg 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. /nl/articles/2405/17/news046.jpg 北陸新幹線に空のペットボトルを持って乗ると…… “あるもの”が見える実験に「知らなかった」「教科書よりわかりやすい」
  10. /nl/articles/2405/16/news194.jpg 牛丼チェーン「松屋」、深夜料金を導入 一部の店舗で
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評