「ファッションではない」「大きいなりのかわいさもあるのに考えられてない」 続・ウェアラブルに辛口な女性たち女性にぴったりのウェアラブルとは?(2/2 ページ)

» 2015年03月27日 06時00分 公開
[すずまりITmedia]
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女子大生にズバリ聞いてみた

 どうせなら直接聞いてみなくてはということで、女子大生の生の声を拾ってみた。

 まず、現在発売されている活動量計については「スポーツ選手が着けそう」「健康に気を使っている人のイメージ」「自分は健康意識はいまいちない。飲み会が多いのでどのみち食べて飲んでしまう」とのこと。やはり活動量計への興味は薄いようだった。これでは売れないわけである。

女子大生ウェアラブル

 デザインに関しても「ファッションではないですよね」「ウェアラブルは大きいものもある。大きいなりのかわいさもあるのに考えられてない」と一刀両断。だから「あえて日常的に使えるように、常に身につけていたくなるものを意識してデザインした」という。

 いいと思うデザインなら、むしろ注目してもらいたいという気持ちもあるようだ。友達に「それいいね!」と言われたとき「実はね、スマホの通知もできるウェアラブルなんだよ」と誇らしげに言ってみたいそうだ。「(手首だったら)わざと見えるように動かしちゃうかも(笑)」という声もあった。

 アプリについては「学生生活をバックアップするものばかり」と胸を張っていた。

 「生活タイマー」には“女子あるある”が詰まっているとのこと。「カスタマイズできるし、複数同時に使える」と嬉しそうだった。「炊飯器って炊きあがる直前じゃないと時間が分からない。その間に用意したい料理とかやることがいろいろある。これなら炊きあがるタイミングがつかみやすい」と話す。忙しくても生活を充実させたいという気持ちが見えた。

女子大生ウェアラブル 「生活タイマー」アプリ

 「時間割リマインダー」では、「講義の空き時間が長いと寝ちゃったりすることもあるので、通知があると助かる」のだそうだ。「出ないと単位がヤバい講義はハイライトできるんですよ(笑)」とも。

女子大生ウェアラブル 「時間割リマインダー」アプリ

 終電通知については「理系なので、夜まで作業が長引くことがほとんど。でも先生の目が気になるのでスマホは出せない。そんなときにも便利」という。合コンといい研究といい、女子大生は気を遣うシーンが多いようだ。

 価格に関しては、5000円から1万円くらいが「みんなの持てる価格」「自分もプレゼントしてあげられる価格」らしい。とはいっても5000円も彼女たちには大金。アルバイトなので当然かもしれない。ちなみに2万円ともなると「ご褒美価格」なのだそうだ。

ここで生まれたウェアラブルデバイスは今後どうなる?

 今回発表された女子大生発のウェアラブルデバイスは、今のところ発売の予定はないそうだが、いずれリクルートのサービスと連携するかもしれないという。伊豆原氏によると、現在センサー類はまったくないものの、今後は紫外線センサーなどを搭載して、日焼けに注意したほうがいいときに通知するといった進化も考えているそうだ。

 「企業側は、行動履歴というよりは、今後はアクション履歴が欲しいというように変わっていくと思います。たとえばその人がスポーツをしているのか、食事をしているのか、寝ているのかが知りたくなったら、加速度センサーやGPS類が必要になってくるでしょうね。紫外線センサーがあれば、今日向にいるんだねとか、加速度センサーがあれば、今スポーツをしてるんではないか、と分かります。それによって、さらにレコメンドできる情報であったり、通知できる情報が増えていくのかなと思います」

 もちろんその通知内容は、そのときの女子大生のライフスタイルが反映されたものになるのだろう。

女性にぴったりのウェアラブルとは何か

 黒い活動量計を両腕に複数巻き付けている自分と、おしゃれにこだわる女子大生の違いにかなり衝撃を受けた取材だったが、彼女たちが今必要としているものはそれなりに共感できた。と同時に、健康が気になり出す年代の筆者が、活動量計を意識することもさほど不自然ではないようにも思えた。

 例えば、女子大生は学生生活をサポートするものが必要かもしれないが、主婦、OL、未婚、既婚、子供の有無などでスマートフォンにインストールしているアプリにも違いが見られるはず。ライフステージが異なると、同じ女性でも必要な機能はまったく違うので、機能を考えるとき「女性」という単語でくくってしまうのは難しそうだ。

 とはいえ、自分が使いたい機能を選んで組み合わせられるという意味では、スマートフォンのアプリが実現しているし、通知機能はスマートウォッチがすでに実現している。すべてのアプリが対応しているわけではないが、自分のための機能構築はしやすい環境になりつつある。

 問題はその先だ。欲しいと思ってもらえる形にするにはどうしたらいいだろうか。その辺りは、前回と今回のリポートを通じて、多くのヒントが得られたのではないだろうか。

 4月には「Apple Watch」も発売になる。若い女性の多くが持っているiPhoneと連携する、注目のウェアラブルデバイスだ。出すなら1万円未満という女性たちの心(サイフ)をつかむことはできるのだろうか。セレクトショップの棚に、ウェアラブル専用コーナーができる日を楽しみにしつつ、そちらの動向にも注目したい。

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