ここをキャンプ地とする(2泊3日) 深夜バスの王“はかた号”西日本豪雨に翻弄された28時間を伝えるTwitter実況が話題に
ほぼ往復分をまとめて体験するという珍事。
西日本で連日続いた豪雨の影響を受け、長距離深夜バス「はかた号」が予定から14時間遅れとなる28時間もの長時間にわたって運行されたことが話題になっています。Twitterまとめ「Togetter」に、バスに乗車していたわさわさ!(@wasa__wasa)さんによるTwitter実況がまとめられています。
はかた号は東京・新宿から福岡・天神を約14時間で結ぶ長距離夜行バスで、人気番組「水曜どうでしょう」で取り上げられるなどして、ネット上では「キングオブ深夜バス」と称されています。
話題になっているのは7月5日21時ころに東京・新宿を出発したはかた号。わさわさ!さんも「ここをぉー 本日のぉー キャンプ地とー するー!」と、どうでしょう班のノリで楽しそうにしていましたが、一夜明けて目を覚ましたわさわさ!さんを待ち受けていたのはこれからの長い戦いを予感させる車内アナウンスでした。
7月6日の朝、すでに中国自動車道の一部が通行止めになっており、アナウンスがあった時点で「はかた号」は下道を走っていました。
「関門橋が通行止めになった」「下道で関門トンネルを目指す」というルートを取り、この時点での到着予定時刻は15時ころまでズレ込むことが伝えられ、長時間の乗車になるため非常用に積まれていたカンパンとお茶が配られたそうです。本格的にヤバイ流れになってきました。
はかた号は豪雨の中、なんとか博多天神を目指し進んでいきますが、通行止めでルート変更をいく度も強いられました。途中、尾道の道の駅などで休憩を取りつつ、関門がある下関市に到着したのは終点着予定としていた15時……果たして無事にたどり着けるのでしょうか。
拘束バスと化した「はかた号」にハプニングを楽しむ余裕をみせていたわさわさ!さんも、乗車時間が18時間を超えたころには「問題は、いつ関門海峡を超えられるか。18:00過ぎても九州入り出来てなさそう……」と不安をこぼすようになり、国道2号線をじわじわと進むなか、九州北部に災害に強い警戒が必要となる「大雨特別警報」が発令され、「俺はこれからこの地域に行こうとしてるのか……」と困惑する投稿も。
最終的に関門橋を渡りきったのは出発から25時間が経過したころ。ようやくゴールが見えてきたことで、わさわさ!さんもTwitter上で冗談を掛け合うなどの余裕がみられるように。
このころすでに一連の投稿は「水曜どうでしょう」のファンを中心に注目が集まり、キングオブ深夜バス改め「ゴッドオブ深夜バス」と称されたり、わさわさ!さんのお尻の肉を心配する声が寄せられるなどしていました。
ちなみに編集部がわさわさ!さんに聞いたところ、お尻の肉は無事だったそうです。
九州上陸を果たしてからも通行止めと大渋滞で思うように進めず、ゴールである天神に到着するのはいつになるのか予想もつかない状況が続き、途中に西鉄職員から飲み物と食料の差し入れを受けつつ、出発してから26時間25分後に小倉駅に到着。
7月7日へと日付が変わって深夜1時、ついに天神に到着。はかた号、出発から28時間の旅でした。
長旅をTiwtterで実況したわさわさ!さんに改めて話を伺ってみると、バスを利用したのは実家へ帰省するためだったそうで、1台に4席だけ用意されているプレミアムシートを利用していたこともあり、ストレスなどの苦痛は軽減されていたものの、他の乗客や乗務員を含め、想定外すぎる長時間運行に疲れを感じていたようです。
乗務員の対応については、道中にカンパンとお茶の配布が2回、天神に到着後は深夜ということもあり「朝までバス泊OK」とした対応などを挙げ、「我々乗客に対し、大変気を揉んでいただきました」と語ってくれました。なかでも下関市をじわじわと進んでいたころ、乗務員が豪雨の中を徒歩でコンビニまで食料調達に行ってくれたことが強く印象に残っているようでした。
はかた号28時間の旅を実況したわさわさ!さんの投稿は、時を同じくして東京から博多を目指してたオリオンバスの深夜バスの実況もあわせてTogetterにまとめられています。
また今回の28時間はかた号の旅の行程を記録したGPSログも公開されているので興味がある人はチェックしてみては。
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