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【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年10月14日)

阿武隈川を渡る磐越東線の普通列車。
磐越東線は、福島・中通りにある東北本線の郡山と福島・浜通りにある常磐線のいわきの間を、およそ1時間半かけて結ぶローカル線です。
いわき〜郡山間を直通する列車は1日わずか5本ですが、各駅に停まりながら「ゆうゆうあぶくまライン」の愛称にふさわしい、ゆったりとした旅が楽しめます。

そんなゆったりとした旅のお供にしたいのが、郡山駅弁「福豆屋」の秋の季節駅弁の1つ、「あぶくま山菜栗めし」(880円)です。
真ん中に栗の実、周りにきのこや山菜の絵が描かれて、大きく「山菜栗めし」と書かれた掛け紙は、昔ながらの駅弁らしい、レトロな雰囲気がたっぷり!
ひと昔前までは、こんな趣のある駅弁の掛け紙が、全国にたくさんあったんですよね。

【おしながき】
- 栗めし(茶飯 栗甘露煮 山菜醤油漬け かまぼこ 銀杏)
- 煮物(椎茸、人参、たけのこ、ごぼう)
- 漬物

掛け紙を外すと、わっぱ型の容器に、彩り鮮やかにたっぷりの栗めしが詰まっています。
なかでも存在感を示すのは、甘〜い栗の甘露煮。
「福豆屋」によると、福島の栗ごはんは、昔から「秋のごちそう」として、甘露煮が使われてきた歴史があり、地元の皆さんからもこの味付けが愛されているのだそうです。
栗めし1つにも、しっかりご当地の食文化が詰まっているからこそ、「駅弁」なんですね。

阿武隈川は、昨年(2019年)の東日本台風(台風19号)で氾濫し、郡山市内をはじめ、福島から宮城の流域は大きく被災しました。
とくに大きな被害を受けた福島と宮城を結ぶ第三セクターの「阿武隈急行」は、富野〜丸森間で運転を見合わせてきましたが、10月31日からの運転再開が発表されました。
ご当地の味と共に、阿武隈川流域も隈なく、のんびりと旅していきたいものです。(参考)阿武隈急行ホームページ(2020年10月8日発表)
連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/



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