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1979年にリリースされた歌手の松原みきさんのデビューシングル「真夜中のドア/stay with me」が、世界のApple Music J-Popランキングにおいて12カ国で1位を獲得し、合計47カ国でTOP10入りという不思議な事態が発生。リリースから41年の時を経て起こったリバイバルヒットの裏には、インドネシア人YouTuberレイニッチの存在がありました。

レイニッチはインドネシア生まれ、スマトラ島在住のYouTuber。アメリカ人歌手Doja Catの「Say So」を日本語に訳し、80年代シティーポップを思わすカバーで歌い上げたところ、1800万再生も射程内の世界的人気に。動画にはDoja本人も反応しています。この事態を世間が放っておかず、9月に同曲で日本メジャーデビューを果たし、10月にセカンドシングル「真夜中のドア / STAY WITH ME」をリリースしました。
レイニッチ版のアレンジは、TikTok発の大ヒットナンバー「summertime」を送り出したevening cinemaの原田夏樹さんが担当。21世紀のいま聞いても新しい独特のドリーミーなサウンドとレイニッチのキュートなボーカルが絡み合う新感覚に仕上がっています。
松原さんの歌うオリジナル版が世界的ヒットとなった裏には、ここ数年で日本の1970〜80年代のシティーポップが各地で人気となっているという背景に加え、レイニッチ版リリースが追い風となって楽曲そのものへの注目度が上がったためであると予想されます。海外を中心にじわじわと人気に火がつき、サブスクリプションサービスSpotifyでは直近1年間で460万回、Apple Musicでは100万回以上再生を達成。特にインドネシアでは1カ月で3万回再生を記録したほか、タイ、マレーシアでも再生数が大きく増加しています。

レイニッチは楽曲について「多くの人の心に刻まれたレジェンド曲なので、カバーさせていただきとても光栄」とコメント。「この曲を聴いたり歌ったりするたびに、昔の日本にタイムスリップしたような気分になる」と読み解き、複雑さの中にある美しさ、楽曲そのものが持つイメージやフィーリングをどう届ければいいのか、苦心しながらのレコーディングになったと振り返っています。
流ちょうな日本語歌唱で昭和のシティーポップバイブスを見事に現代へよみがえらせたレイニッチですが、ねとらぼが10月に行ったインタビューで「実は日本語は全く話せない」「読めもしないし、もちろん書けない」と告白。そんな彼女が日本語でのカバーにはまったきっかけは地元インドネシアの“歌い手”コミュニティーとの出会いだったと語り、憧れの存在として人気の歌い手れをるさんの名前を挙げていました。
レイニッチが自身のYouTubeチャンネルに投稿した「真夜中のドア」カバー動画には、インドネシア語、英語、日本語を含め世界中の言語で数多くのコメントが投稿されています。オリジナル版を知らないであろう地元インドネシアのファンは「これは癖になる」「ネクストレベル」とコメント。一方で原曲を聞いていた世代の日本人からは「まるでタイムマシンで過去を見てきたかのように、あの時代の雰囲気を見事に表している」「懐かしい」などといった感想が見られました。
また「(楽曲がリリースされた)1979年には世界中どこを見渡してもインドネシアの女の子がこんなにすばらしいカバーを投稿する日がくるなんて想像できなかっただろうに」というインターネットの進化によって音楽に国境がなくなったことへの驚きと感動を語るファンも存在しています。
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