長く愛されたヤマハの名車「SR400」が2021年3月で生産終了(関連記事)。同時に発表したファイナルモデル「SR400 ファイナルエディション」に注文が殺到し、限定数の6000台を受注、即完売したことが分かりました。

SR400は、1978年に登場した400cc空冷単気筒エンジン搭載モデル。ヤマハを代表するロングセラーシリーズとして、初登場時から大きく変わらない昔ながらのデザインとテイストを踏襲し、43年間愛されています。

名車「SR400」43年間愛され続けた理由
SR400は国内累計で約12万台販売されました。多くのモデルが存続の危機に晒された過去幾度の排出ガス規制なども乗り越え、「“変わらないために変わり続ける”という執念で歴史をつなぎ続けた43年だった」(ヤマハ)そうです。

近年の購入者年齢分布から、あらためてSR400が支持されロングセラーとなった理由が分かります。世代差なく幅広く、特に若年層20代の比率が高いのです。20代がもっとも多く29.6%、30〜50代までそれぞれ20%前後。60代以上も約9%います。
近年「バイク需要はやや年齢層が上のリターンライダーに支えられている」といわれます。日本自動車工業会「2019年度二輪車市場動向調査」による20代の251〜400ccクラスオンロードモデル購入者の割合は約11%でした。それがSR400はこのカテゴリーで約3倍の数値。同社はこの大きな差が「変わらぬ姿で存在し続けたSR400の価値」と言います。
20代は「購入しやすい、デザインがいい」、30〜40代は「いじりがいがある。アクセサリーが豊富で自分らしく作り込める」、50代は「一通り乗ってきた。そろそろリラックスして気持ちよく乗りたい」など。SR400のブレない価値や魅力は、どの世代にも印象を変えながら絶妙にマッチしていました。思い起こせば確かにそうですね。


3月15日にデリバリー開始となるSR400ファイナルエディションは既に完売。中古車の市場価値も高まっています(関連記事)。SNSでも「ファイナルエディションに乗るために免許を取る」「生産終了はもったいない」などの声から、注文した喜びでツイートした人がたくさん。なくさんといてや……。ありがとうSR400。でも「モンキー」(関連記事)などのように第二章としての復刻にも期待です。


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