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体の色が赤いカブトムシを厳選し、9年にわたって交配させた結果が「夏の風物詩になりつつある」とYouTubeで話題です。動画は記事執筆時点で17万回以上再生され、5200件を超える高評価を獲得しています。
カブトムシの赤さを追求する投稿者
動画を投稿したのは、元ペットショップ店員で元エキゾチックアニマルブリーダーのシュネーさんによるYouTubeチャンネル「Schnee Channel」(@SchneeChannel)。シュネーさんは商業目的ではなく、純粋に「カブトムシは交配によりどこまで赤くなれるのか」を追求するため、生まれたカブトムシの中から最も赤色が強いオスとメスを厳選し、毎年交配させています。
今回話題を呼んだのは、この取り組みを開始して9年目となる2026年夏のカブトムシを紹介する動画です。9年間交配を続けてきたカブトムシは、どのくらい赤くなったのでしょうか? 早速「専用機みたいに赤いやつらが出てきた」という、今年の成果を見せてもらいましょう。
なお、この取り組みの中で生まれたカブトムシはシュネーさんが適切に終生飼養しています。また、厳選交配を繰り返すことで血が濃くなり累代障害が起きるリスクを減らすため、血統をきょうだい内で細かくライン分けしてトラブルが起こらないように徹底管理しているとのことです。
9年目の赤いカブトムシ
今年の掘り出し作業はまず、ツノが見えてしまっている個体からスタート。土の中から姿を現した記念すべき本年1匹目のカブトムシは、かなり赤色が強いオスでした。つめの先やツノまで赤みが乗った「赤いカブトムシ」ならではの特別感にうっとりしつつ、引き続き掘り出し作業をしていきます。
なお幼虫のうちにオスとメスを分けておけば、今回行っているような掘り出し作業をする必要はありません。しかし分けておくとオスよりメスのほうが先に羽化する「羽化ズレ」が起きてしまうため、ブリードすることを前提としているシュネーさんは、毎年この方法を採用しています。大きいサイズを狙うのであれば、3令幼虫から単独飼育することをおすすめしているとのことです。
続いて出てきた2匹目のオスと1匹目のオスを比較してみると、1匹目はより赤みが強く、2匹目は黒の筋っぽい模様が濃いことが分かります。2匹目も渋いカッコよさがありますが、赤の発色にこだわるのであれば、1匹目のオスを選ぶことになりますね。
今年のカブトムシの数は昨年の3分の1
ここ数年のシュネーさんは毎年100匹近くのカブトムシを羽化させていましたが、今年は30匹前後になるように採卵数を減らしたのだとか。というのも実は今年お子さんが生まれたため、忙しくなると思ってあらかじめ数を調整しておいたそうです。
カブトムシの成虫はよく食べてよく排せつをするため、意外と日々のお世話に時間と手間がかかります。特にオスはケンカして傷だらけになることを防ぐために個別飼育するので、毎年ケースの数だけでもとんでもないことになるのだとか……。
そんな現状について話をしながら掘り進めていくと、3番目にはメスが出てきました。メスはオスほど赤くなりにくいけれど、ここ数年は少しずつ赤みを帯びてきているため、今年はどうなっているのかと楽しみにしているそうです。
ここからは「いいとこ取りのダイジェスト映像」として、掘り出しの様子を紹介していきます。土の中から赤色の美しいオスや元気なメスが次々と姿を現す中で、ツノの皮や、土やふんを集めて自身のふんで塗り固めて作られた蛹室など、羽化させたからこそ見られる貴重な品も見せてくれました。
2026年の最も赤いオスが登場
そして今年の掘り出し作業が終了、シュネーさんは早速次世代の親となる「2026年の最も赤いオス」を見せてくれました。正直見慣れてきてしまっている感じはあるとしつつも、年に1回しか会えない赤いカブトムシを見ると、やはり毎年感動するそうです。
今年生まれたオスの中には、赤い体に黒いブチ模様が入っている変わった個体もいました。「特徴を伸ばすことを考えるのがブリードの醍醐味だ」と話すシュネーさん的には、このぶち模様が次の世代にも遺伝するのだろうか、体全体にぶちが入ったダルメシアンやテントウムシのような柄のカブトムシが生まれるのではないかなど、さまざまな可能性が頭をよぎったようです。
なお今年羽化したメスの数は12匹でしたが、メスにしては赤いほうだけど去年のほうが赤かったという、少々控えめな結果となりました。やはりメスはオスより赤色が出づらいため、選別交配をするのであればもっと数が必要だと感じたとのことです。
来年はいよいよ10周年を迎えるので、もっと頑張りたいと話すシュネーさん。近所で捕まえてきた普通のカブトムシを累代飼育し、赤さを追求するという取り組みを10年続けている人はそう多くはいないはず。そもそも好きじゃないとできないことではあるとしつつも、動画を楽しみにしてくれている人の存在もまた、この取り組みを続けるモチベーションになっていると話します。
今年のカブトムシは6月の頭頃に羽化してすでに採卵を済ませ、幼虫も大きく育ってきています。来年は10周年ということで数を取っているので、もっと赤くてかっこいい個体を選別していきたいと考えていると意気込むシュネーさんなのでした。
なおシュネーさんのもとにはよく、累代障害に関する質問が寄せられるそうです。しかし実は昆虫はインブリード(近親交配)に強く、10年くらいであれば問題ないとされており、今のところ羽化不全や卵が採れないといった問題は全く起きていないとのことです。
ただし特定の色や形を追求するために交配を繰り返すと、遺伝的多様性が低下するなどさまざまなリスクが生じてきます。生態系に影響を及ぼす可能性があるため、そういった個体を飼育・繁殖させる際は野外に放たず、終生飼養するようにしてくださいね。
「夏の風物詩になりつつある」「今年も赤カブトの季節か」と反響
この投稿に対し、YouTubeでは「錦鯉とか金魚もこういう過程で生まれてきたんだよな……」「今年も赤カブトの季節か」「ロマンがありますね」「ますます尊敬する」「そういえば赤いカブトムシどうなった? と数年ぶりに思って調べたらまさかの今日配信だった。これが虫の知らせと言うものですね」「私の中で夏の風物詩になりつつある」「ストラディバリウスみたいな美しさ」「宝石のように美しい」などの声が寄せられました。
シュネーさんはYouTubeチャンネル「Schnee Channel」(@SchneeChannel)のほか、X(@schneechannel)でも情報を発信中。生き物を飼育、繁殖させる様子などを見ることができます。また、サブチャンネル「シュネーの裏庭」(@SchneeChannel_sub)では、園芸の様子を公開しています。
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動画提供:YouTubeチャンネル「Schnee Channel」(@SchneeChannel)
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