人は、いつも“空”にあこがれ、そしてゲームの中に“空”を再現する「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」レビュー(1/3 ページ)

ナムコが誇る看板タイトルの1つ、「エースコンバット」シリーズ最新作がついに登場する。気になるストーリー展開やゲーム性など、一足先にチェックしてみた。エースパイロットとしての腕を発揮し、この地に平和を取り戻すことはできるか!?

» 2006年03月24日 16時10分 公開
[篠崎薫,ITmedia]

 人は、いつの時代も空へのあこがれを捨てられないもの。だからこそ、昔から人類は空にあこがれ、空を目指し、そして空という領域を自らの手中に収めてきた。とはいえ、空は万人にとって身近なものではない。そこで、ゲームという仮想世界で、誰もが空を駆け巡ることができるようにしたものが生まれた。フライトゲームと呼ばれるジャンルだ。

 空中を舞台にしたゲームは数多く発売されているが、その中でも定番ものと呼べるのが、飛行機同士の空中戦をメインに捉えた「フライトアクション」、または「シューティング」と呼ばれるものだろう。1対1または1対複数のドッグファイトの中、敵機をおとしてストーリーを進行させていくのは、空を飛ぶ楽しみと戦う興奮を一度に味合わせてくれる。

画像 派手ではないものの、リアルな機体CGや爽快感などが楽しめる、フライトシューティングとしてはトップクラスのできだろう

 このようなタイトルはさまざまなハードで発売されているものの、グラフィックがきれいなだけでゲーム性が乏しかったり、リアル指向に走りすぎたばかりに爽快感を失ってしまうなど、今ひとつしっくりこないものが多かった。そんな中にあって、飛び抜けて良くできたと個人的に感じているソフトが存在する。ナムコの看板タイトルの1つ、「エースコンバット」シリーズだ。プラットフォームをプレイステーション 2へと移した4作目から、性能が向上したハードを活かしてハイクオリティな映像を提供し続けているだけでなく、優れたゲーム性も相まって現在でも高い人気を得ている。その最新作である「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」(以下、「ACE-ZERO」)が、3月23日にいよいよ発売となる。

ワイド画面の威力は絶大。プレイ感覚の違いに驚愕

 ACE-ZEROは、すでに掲載した記事にもあるとおり、歴史的には前作の15年前が舞台となっている。「エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー」にて「ベルカ戦争」と呼ばれていたその戦いを、自らの手で再現することになるのだ。

画像 コクピット画面には、見慣れた計器類が配置されている。もはや、迷うことはないだろう

 ドッグファイト時の画面構成やインタフェースなどはほぼ前作そのままなので、シリーズを通してプレイしている人ならば、特に迷うこともないだろう。特筆すべきは、前作から導入されているワイド画面モードで、これを選択すると迫力あるプレイが楽しめるようになったことだ。4:3のTVでプレイしていたのと比べてはるかに左右が広いため、ドッグファイト時に視界が広く、戦いやすくなった。

画像 通常の4:3では、このぐらいの広さしかない。ワイド画面に見慣れた後は、かなり狭く感じる

 といっても、こちらの環境としては、14インチの小さなゲーム専用TVだけ。そこで今回は、検証のためにPCのキャプチャカードを経由させ、ワイド画面比率で表示させてプレイしてみた。その画面を見てから通常のTVでプレイすると、思った以上に狭さが際だつ。これはもう、快適にプレイするにはワイドTV必須では? と思ったほどだ。5作目が発売された2年前と違い、今ではワイドTVの普及率も高いはずなので、自宅にワイドTVがある人は、プレイ開始前にあらかじめ選択しておこう。

 また、前作には登場しなかった機体も増え、よりバリエーション豊かになった……のはいいのだが、実際に購入するまでが大変。なかなか所持金は貯まらないし、ACE-ZEROでは各機体ごとの特殊兵装を購入するにもクレジットが必要となるので、戦いを有利に運びたい人は、むだづかいは禁物だ。

画像画像

 特殊兵装は標準で1種類が用意されているが、それ以外にバリエーションを増やしたいときには、各機体ごとに購入しなければならない。中には、クレジットを払ってまで購入しなくても、と思う兵装もあるが、そのあたりは好みの別れるところか。いずれにしても、特殊兵装の選択は慎重に行いたいところだ。

 なお、設定の部分でひとこと言うと、通ならば音声は英語にし、字幕なしでプレイしたいところだ。こうすれば、気分は間違いなくエースストライカー。ある意味、英語を耳から学びたい人にも便利なオプションかもしれない。日本語字幕表示を加えるとより雰囲気が出るので、こちらもお勧めだ。

画像 ゲームをクリアする条件によっては機体のペインティングも増えていく。このペイントは1機体につき5種類用意されている
画像 いきなり英語オンリーでは敷居が高いので、日本語字幕を表示するのはあり。だが、英語音声のみでプレイできると、周囲から羨望のまなざしで見られるかも
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」