日本人でも外国人。これまでの常識がほとんど通用しないシリーズ初の欧州編「プロサッカークラブをつくろう!ヨーロッパチャンピオンシップ」レビュー(1/3 ページ)

第1作の発売から10年目の記念すべき年を迎えた「サカつく!」シリーズ。その最新作がついに発売された。これまではJリーグのチームを率いていたが、本作で運営するのは欧州6大リーグのクラブ。舞台をヨーロッパに移し、生まれ変わった新しい魅力を探っていこう。

» 2006年04月10日 21時03分 公開
[磯野正学,ITmedia]

登場選手の数は過去最高の約2万5000人

 ヨーロッパ最大のサッカー大会「UEFAチャンピオンズリーグ」が準々決勝を終えた。一昨年はポルト、昨年はリヴァプールと、大会前は下馬評の低かったチームが優勝しているが、今年も所属リーグ以外ではいまいちパッとしなかったアーセナルと、快進撃を続けるビリャレアルがベスト4に駒を進めており、いちサッカーファンとしては目が離せない。

 そんなサッカーファンの熱気がにわかに高まっている中で発売されたのが、いちサッカークラブの経営者となり、世界一のクラブを目指す育成シミュレーションゲーム「プロサッカークラブをつくろう! ヨーロッパチャンピオンシップ」(以下、サカつく!ヨーロッパ)だ。

 本作は、「プロサッカークラブをつくろう!」(以下、サカつく!)シリーズとしては初めて日本を離れ、舞台をヨーロッパへと移した意欲作で、所属リーグは、欧州6大リーグと言われる「イングランド」、「フランス」、「ドイツ」、「イタリア」、「スペイン」、「オランダ」の6カ国から選べる。登場する選手の数は、前作の倍以上のなんと約2万5000人だ。このうち実名の選手は、約9000人にもおよぶ。

 舞台がヨーロッパに移ったことで、試合に出場できる外国人の枠もこれまでとは変わっている。6リーグ共通で「EU圏以外の国籍の選手」が出場できるのは1試合につき1チーム5人まで(大会は別)。EU圏以外、つまり日本人選手も外国人扱いになるので注意してもらいたい。

photophoto ゲーム開始時に本拠地の場所を、2部リーグ昇格時にユニフォーム、フラッグのデザインなどが決められる。選べる候補が多いのはうれしい悩みだ

 また、インタフェースが初心者に優しくなっているのも本作の特長のひとつだ。メインメニューの画面は、チームの戦力を強化を指示できる「クラブハウス」、経営に関する指示をする「オフィス」、そのほかの情報を管理する「マイルーム」の3つがあるが、それぞれのメニュー項目にカーソルを合わせると、その項目で何ができるのかを表示してくれるようになった。メニュー項目が前作までと変わり、種類が増えているので、初心者だけでなく経験者にとってもありがたい配慮と言えるだろう。さらに、メインメニューの画面下に、ボタン操作で何が行えるのかの一覧が常に表示されるようにもなった。

photo □ボタンで選手やスタッフのリスト、△ボタンで選択している項目の詳細データが表示できる。どちらも便利だがいつでも使えるわけではない

 このほか、シリーズ通しての課題となっていた“3つのメインメニュー画面を切り替えるロード時間が長い”のが、本作ではかなり短縮されている。目立たない部分ではあるが、これが個人的にはもっともうれしい改良点だ。ロード時間が長いと、気の短い筆者のような人間は、画面切り替え回数をなるべく少なくしようとするため、メールの確認やサポーターの声を聞くのをおろそかにしてしまうことが多々あったのだが、本作では画面の切り替えがスムーズになっているので、こまめに各情報をチェックするようになった。

ポリシーの導入でチームの方向性が明確になる

 選手や監督、コーチやスカウトなど、登場キャラクターすべてのパラメーター項目も一新されている。これまでは「オフェンス」、「ディフェンス」、「コンディション」の総合力をゲージで表していたため、おおまかな能力しか分からなかった。しかし、サカつく!ヨーロッパでは、細かいパラメーターもゲージで表示されるようになっているので、より選手の能力を把握しやすくなっている。

 一新されたパラメーター項目の中で、最も重要なのが監督や選手のポリシーだ。ポリシーとは、選手や監督のそれぞれが得意とするサッカーの方向性のことで、「ポゼッション志向」、「カウンター志向」、「個人能力志向」、「組織志向」の4つがある。なぜこれが重要かというと、監督のポリシーと合わない選手は実力を発揮できないから。そのため、監督のポリシーに合わせて、チームの所属選手をそろえる必要がある。

photophoto パラメータはアルファベットを省略して表記されているので、アドバイス画面でパラメータの意味をチェックしておく必要がある
photo 戦術確認画面の「情報を見る」で選手と監督のポリシーの相性を確認できる。青い範囲にいる選手は監督のポリシーと相性がいい
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  7. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  8. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  9. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. /nl/articles/2411/15/news132.jpg これ自宅なの!? 浜崎あゆみ、玄関に飾られたクリスマスツリーのサイズが桁違い 豪邸すぎてパーティー会場と間違われたことも
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた