物理演算を駆使して作られるPS3ゲームの世界――PS3のプレイアブルソフトを触ってきました(その3)E3 2006「SCEブース」(2/2 ページ)

» 2006年05月14日 00時06分 公開
[小林仁,ITmedia]
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アメリカ人のソウルゲーム「マッデン」シリーズ最新作――「MADDEN NFL 07」

 全プラットフォームで展開されており、北米では定番のスポーツゲームとして知られる「MADDEN」最新作。基本的にはXbox 360版と同等の内容なので詳細は省くが、スポーツゲームとHD映像は非常に相性がいい(フィールド全体を見通せるため)ので、PS3でも定番タイトルとして人気が出るだろう。グラフィックも現状ではXbox 360版のほうがデキはいいが、開発が進むにつれクオリティも上がっていくだろう。惜しむらくは、日本ではアメフト人気がイマイチではあることか? 開発度は30%。

強烈な太陽の陽の光に照らされたコートがPS3に甦る――「Virtua Tennis 3」

 セガの定番タイトルである、アーケードでも人気のスポーツテニスゲーム(邦題は「Power Smush」)。スライス/トップスピン/ロブという3つのボタンしか使わないのは、PS3版でも同様。ただ本作のゲームシステム(シンプルな操作で奥の深い対戦が楽しめる)はほぼ完成されているため、このままグラフィックをクオリティアップしていくだけで“定番タイトル”として人気が出ることは確実と思われる。ただし、開発度は20%。


アムロ、PS3でも行きま〜す! 徹底したリアル志向のガンダム登場――「GUNDAM: MOBILE SUIT」

 「機動戦士ガンダム」を題材にしたアクションゲーム。今回のプレイアブルでは「南アフリカにいる6体の敵モビルスーツ(ザク)を破壊せよ」という指示がブリーフィング画面で示されたのち、その後陸戦ガンダムで出撃することとなる。現状では開発度が20%なので全体的な処理が重く、まだまだ開発中……といったところ。ただ攻撃のヒット判定を各部位毎にチェックしており(肩を狙ってメインウェポンを持つ腕側を吹き飛ばす、といった戦法が使える)、陸戦ならではの「リアルロボットアクション」を目指そうという方向性を感じさせた。

 L1ボタンのロックオンを使い分けるとモビルスーツらしいBoost/Jump移動ができたり、自機の移動方向とは別にR2ボタンでライフル(他の攻撃としてはビームサーベル、バルカンなども搭載されている。また盾を出しての防御なども可能)の照準合わせが行えたりと、モビルスーツを”操作”するのではなく操縦”できるよう鋭意開発中であることが感じられる。ぜひコックピット視点なども実現してもらいたいところだ。



女性はみんな大女優なんです――「HEAVY RAIN: THE CASTING」

 映像出展のように見えるが、L1/R1ボタンを押すと画面のレンダリング処理が切り替わるため、PS3のリアルタイム実機映像であることがわかる「ドラマ撮影シミュレーション」作品。「TECHNICAL DEMO OF A VIRTUAL ACTOR ON PLAYSTATION3 / ROLLING DEMO IN REAL TIME 3D」と名付けられたこのテックデモの内容は、一人称視点でキッチンに1人の女優マリーの姿が映し出され、彼女が“演技(最初はなごやかに話しているのだが、彼女がピストルを持ち出し涙を流して銃口をこちらに向ける……という穏やかではない雰囲気になったところで「カット」が入る)”するというもの。

 一見すると「ふーん」で終わってしまうデモだが、よく見ると肌や金属、布の質感が見た目にわかるだけでなく、雷が降り出した時の光の表現などが非常にリアル。また女性の表情も、目元や口元の微妙な動きによってとまどいなどの複雑な感情をうまく表現できている。またドラマの展開によって被写体深度やズームがリアルタイム描画されるなど、PS3ならではの映像が楽しめた。完成度は20%。



HDTVのフルポテンシャル映像を堪能せよ――「WARDEVIL: ENIGMA」

 こちらもデモオンリーの映像出展のように見えるが、L1ボタンでポーズ、R1ボタンで映像の早送り/巻き戻しがリアルタイムで行えるため、実機映像のプレイアブルであることがわかる。ゲームの内容については不明だが、デモのサブタイトルに「1080p・1080i・720p」と記されており、よく見ると「GRAN TURISMO HD」同様に1080pのプログレッシブ・フルHDのリアルタイム映像であることがわかる。

 1080iと1080p出力では明らかに差があるのだが、画面写真ではこの解像感をお伝えできないのが残念だ。

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