触って、はたいて事件に迫る――2800円で体験できる「鑑識官」の仕事:「THE 鑑識官〜緊急出動!事件現場にタッチせよ!〜」レビュー(2/2 ページ)
識子を取り巻く強烈なキャラクターたちに注目
識子と同じく科研に所属するスタッフは、このゲームを盛り上げてくれる、大切なレギュラー陣だ。各キャラ個別のエピソードや仕事以外の会話などは描き込みが少なく、もっと読みたいと思わせるほど、それぞれのキャラクターは魅力を持つ。ここでは、識子の同僚ともいえる専門スタッフ8人を紹介しよう。
指紋課:シモーヌ
指紋や掌紋の称号、識別を行う部署のシモーヌは、日仏系ハイブリッドで4代続く指紋鑑定家。ひいおじいさんはフランスの大泥棒だったらしい。ナイスバディで気さくなお姉さん。
法医課:古畑
死体や毛髪の鑑定などを担当する法医学者の古畑。一見ロマンスグレーの素敵なおじさまだが、“もうちょっと死体の話をしたい、なんてな”とかなりの死体フェチの様子。死体を見ると食欲がわくとか。
化学課:芦茂
ウェーブがかかったロングヘアが印象的なナンパ中年の芦茂。薬品や毒物を特定するなら彼の出番だ。鑑識を依頼すると、いつも食事に誘ってくるのが難点か。遅刻ランキング2位という肩書きを持つ。
物理課:物部
銃弾の線条痕や、微細な証拠の電子顕微鏡の分析は物部に頼む。“論文書きがあるので失礼”という感じでそっけないが、本当は親切な人だ。
情報課:かんこ
警察やほかの公共機関のデータベースやアナログ化された資料の管理を担当する、AIの疑似人格インターフェイス。証拠の詳しい情報が欲しいときは彼女に当たろう。疑似人格が登場する世界観は、同社の「THE 推理」と共通する。
交通課:車
自動車メーカーから出向してきた非常勤の所員。車のタイヤ痕や部品、塗料について教えてくれる。ソフトな営業マンタイプなので、車を買うときは、この人に頼もう。
生物課:植木
動物・植物・菌類の分析を担当する生物課の植木。不思議な片目ゴーグルを装着した気のいいお兄さん。とにかく昆虫が大好きで、肩にはいつもヒラタクワガタを乗せている。遅刻ランキング1位の自由人だ。
と、こんな感じ。現場にあったバイクでも、例えばハンドルから検出された指紋はシモーヌ、走行距離などの話は車、ライトに挟まっていた虫を見つけたら植木と、証拠を適材適所に渡していく。
今回はアメリカの天才少女で遠山の金さんの子孫、遠山・ゴールディ・桜が研修にやってきて、心理プロファイルを担当するので、科研もさらににぎやかになった。脇役の存在感が強いのも、このシリーズのひとつの魅力だ。
科研の面々が活躍する続編にも期待
今回、識子が遭遇する事件は全7つ+オマケ1つの計8つある。学園で起きた謎の死あり、有名コピーライターが巻き込まれた埋蔵金事件ありとバラエティに富んでいる。中にはちょっと強引な展開もあるが、それもまた味だろう。鑑識官らしく、死体の状態から見た死後推定時刻の測定法や、DNA鑑定による血縁関係の割り出し方など、雰囲気をリアルに近づける科学知識もしっかりと入っている。ゲームならではのデフォルメと、専門的な科学捜査、両者のバランスの取り方がうまい。
テイスト的には前作とほぼ同じだが、DS鑑識官になって導入されたのがタッチの要素となる。操作の大部分がタッチで進められるようになり、テンポも良くなった。また、実際の鑑識の作業がタッチで再現されているのは、本作最大の特徴と言えるだろう。
例えば指紋採取は、タッチペンで画面をポンポンとはたくことで指紋を浮かび上がらせる。これはいかにも鑑識官気分でちょっとうれしい。また、「破れたレシートを張り合わせる」、「写真を地図にタッチで当てはめる」などの、パズル的なミニゲームもいい息抜きになっている。前作にはなかった、クリア後のメッセージスキップも追加され、全体的にクオリティは高まった。
ただし、前作が2100円(税込)だったのに対し、今回は2800円(税込)と、結果としてコストパフォーマンスは低下してしまった。もっともほかのソフトに比べれば、これでも安いので問題はないのだが……。“最高傑作!”とまでは言えないが、丁寧に作られた良作であることは間違いない。
査之介や鑑太の過去や、植木や物部の私生活など、まだまだ知りたいことはたくさんある。こうしたキャラクターにもっと迫るような形でぜひ続編を期待したい。アドベンチャー好きとしては息の長いシリーズになってほしいものだ。
SIMPLE DSシリーズVol.8 THE 鑑識官〜緊急出動!事件現場にタッチせよ!〜 | |
対応機種 | ニンテンドーDS |
メーカー | ディースリー・パブリッシャー |
ジャンル | アドベンチャー |
発売日 | 発売中 |
価格 | 2800円(税込) |
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