さらにヒートアップして帰ってきたトンデモ武将たち。ありえなすぎるよ、戦国時代「戦国BASARA2」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年08月10日 16時09分 公開
[鷲尾トモノリ,ITmedia]
前のページへ 1|2       

あんなBASARA、こんなBASARA

 では、「戦国BASARA2」が変なテンションで突っ走るだけのゲームなのか? と言えばそうでもない。純粋にアクションゲームとして、かなりやり応えのあるタイトルとなっているのである。実のところ、前作「戦国BASARA」の時は少し食い足りなさを感じたりもした。だが今回は違う。かなり長くしっかりと遊ぶことができるのだ。

 まず、何と言っても使用できるキャラクターが多い。初期状態では7人しか登場していないプレーヤーキャラクターだが、ストーリーモードをそれぞれのキャラクターでクリアしていくことによって21人まで増加する。ストーリーモードは前作にはなかったモードで、各キャラクターごとに、話を追いながら5〜6ステージを順番にクリアしていくというものとなる。

 ここではキャラクターごとに専用のオープニングとエンディングのムービーが用意されているほか、ステージ内でもほかのモードでは入らないデモなどが挿入され、よりドラマチックなプレイを楽しむことが可能だ。また、ストーリーの内容もシリアスなものからコメディタッチなものまで千差万別で、プレーヤーを飽きさせない仕掛けが随所に盛り込まれている。

 前作のメインモードだった天下統一モードも健在だ。これは他勢力の領地へ攻め入り、自軍領地を拡大し、天下統一を目指す国盗り合戦のようなもの。キャラクターの増加によって敵勢力も多彩になり、同じキャラクターを使ってプレイしても、よりさまざまな状況が発生するようになっている。また、特定の条件を満たしてステージをクリアすることにより得られる「称号」の収集や、途中で乱入してくる宮本武蔵との一騎打ちといった要素もあるので、何度も遊ぶことができる。

 このほか、本作から加わったもうひとつのモードに大武闘会がある。これは円形の闘技場を舞台に、さまざまな敵を相手にして勝ち抜き戦を行っていくもので、クリアまでに全部で100試合もある。しかも、これが序盤からかかなりハード。何せ武将が複数人のチームを組んで襲いかかってきたりするのだ。もちろんこちらは1人ぼっちである。

 しかも、次の試合に進めたからといって、体力や各種ゲージが回復したりするわけではないため、ただ勝てばいいというものでもない。ザコ兵士が出現する試合で体力回復とゲージ補充を行うなどしつつ、かなり慎重に戦っていく必要があるわけだ。大武闘会に関して言えば、充分に成長させたキャラクターを使用する、やり込み専用のモードと言えるだろう。

 やり込みと言えば、武具やアイテムの収集も忘れてはならない。これらアイテムは、ステージの中で取得するか、準備画面の「バサラ屋」で購入して手に入れるのだが、とてつもなく数が多い。各キャラクターごとに武器は8種類、防具は3種類なのだが、各種アイテムが120種類もあるのだ。バサラ屋で買えるものは、お金さえためれば確実に手に入るのだが、それ以外のものについては、半ば運に頼ることになるため、貴重度の高いものを集めるのはなかなかに骨が折れる。

 しかし、アイテムの中には、装備することでプレイスタイルが大きく変化するものや、プレイ難度を自ら上げるような上級者向けのもの、あるいは、敵や味方の兵士が踊り出すといった笑えるものなどがあり、プレイに彩りを与えてくれる。骨は折れるが、ぜひコンプリートを目指したいところだ。

photo ストーリーモードをクリアしたキャラクターのムービーは、「ギャラリー」で見ることができる
photo 2番目の衣装もある。割とストレートなものから、大きくイメージの変わるものまで、キャラによってさまざまだ
photo 各キャラクターにはそれぞれ1種類ずつ、その武将だけの「専用装備」が用意されている

愉快で痛快な戦国娯楽大活劇

photo 天下統一モードで一定以上の称号ポイントを得ると、武蔵を使用できるようになる(ストーリーはなし)

 “2作目に名作なし”とは、映画に対して良く使われる言葉だが、ゲームにとっても2作目というのは、シリーズとして定着できるかどうかの分かれ目となる、重要なポイントであると個人的には考えている。そういう意味で言えば「戦国BASARA2」はとても良いゲームだ。

 プレイしていると、このキャラクターでもっと長いストーリーを遊んでみたいとか、あのキャラクターを自分で操作してみたいとか、こんなシステムがあったらいいなとか、あの武将をBASARAキャラにしてほしいとか、歴史上のあのエピソードを扱ってほしいとか、いい意味での欲求が次々に浮かんでくる。でもって、最終的にはこう思うのだ。“早く続編出ねーかな”と。

 長く遊べるゲームだと書いておきながら、“早く続編出せ”もないと思うが、それくらい、もっと遊びたくなるゲームなのである。何というか、システムと世界観とキャラクターがすごくマッチしていて、プレイしていてとても楽しい気分になる。まさに娯楽活劇といった感じだ。アクションゲームが好きな人、戦国ものが好きな人、逆に戦国ものなんて遊んだことないという人、格好良くておバカなこの手のノリが好きな人、そんな人たちには特にオススメの1本であることは間違いない。

戦国BASARA2
対応機種プレイステーション 2
メーカーカプコン
ジャンルスタイリッシュ英雄(HERO)アクション
発売日発売中
価格7329円(税込)
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」