CESA日本ゲーム大賞に「脳を鍛える大人のDSトレーニング」と「FFXII」東京ゲームショウ2006

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が選ぶ「日本ゲーム大賞2006」の「年間作品部門 大賞」は、任天堂の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」と「ファイナルファンタジーXII」のダブル受賞となった。

» 2006年09月22日 22時58分 公開
[今藤弘一,ITmedia]
画像 司会はおなじみ伊集院光さん

 「日本ゲーム大賞」は、1996年の設立以来、過去10年間にわたって優れたコンピュータエンターテインメントソフトウェア作品を選考、表彰してきた「CESA GAME AWARDS」が改称されたもの。これまでは秋に授賞式が開催されていたが、改称とともに東京ゲームショウでのお披露目となった。今後は東京ゲームショウにあわせて開催されることになる。

画像 和田洋一会長

 冒頭、コンピュータエンターテインメント協会(以下、CESA)の和田洋一会長(スクウェア・エニックス社長)はあいさつに立ち、「東京ゲームショウと同時開催にしたのは、より多くの人に優秀なクリエイターを紹介したいため。これからは『CESAデベロッパーズカンファレンス』(CEDEC)、東京ゲームショウ、日本ゲーム大賞を通して、クリエイターのコミュニティをどうサポートし、有機的につなげていくかが大事だ」と語った。

 日本ゲーム大賞2006の「年間作品部門 優秀賞」は、2005年4月1日〜2006年3月31日までに発売されたソフトの中から11作品が選出された。その中から選ばれた「年間作品部門 大賞」には「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」と、「ファイナルファンタジーXII」が選ばれた。

 2003年以来のダブル受賞となった理由については、「ゲームの枠にとらわれずに新たな試みに挑戦した結果、一般投票で多くのユーザーから支持を得たこと、そしてこの1年を象徴する作品として選出された」とのこと。

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画像 「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」プロデューサーの高橋伸也氏
画像 「ファイナルファンタジーXII」ディレクターの伊藤裕之氏

 このほか、年間作品部門 優秀賞を受賞した作品は以下の通り。

タイトル メーカー
おいでよ どうぶつの森 任天堂
キングダム ハーツII スクウェア・エニックス
たまごっちのプチプチおみせっち バンダイナムコゲームス
テイルズ オブ ジ アビス バンダイナムコゲームス
nintendogs 任天堂
マリオカートDS 任天堂
モンスターハンター2(dos) カプコン
龍が如く セガ
ワンダと巨像 ソニー・コンピュータエンタテインメント

画像 養老孟司氏

 授賞式の最後にビデオメッセージで登場した、日本ゲーム大賞選考委員長の養老孟司氏は「ゲームをすると中毒になるということについてひとこと言っておきたい」と前置きし、「依存症として語られることも多いが、それは正しい使い方ではない。依存症とは“やめられない”こと。形のあるものを一生懸命やろうとすると必ず反発が起きる。わたしの若いころも『そんなに本ばかり読んでいるんじゃない』と言われた。いまはゲームについてよく言われている。麻薬的だ、中毒的だというが、文化というのは中毒の中から生まれてきたもの。どういう性格が健康かというのも難しい。きちんと仕事することも中毒かもしれないし、日本人は“仕事中毒”と言われてきた。一方では人生のバランスとはどういうことなのか、それぞれの人が考えないと、関係ないものに責任をなすりつける」と語る。

 また、「ゲームをどの程度子供の生活に取り入れるかということは、ゲームを作っている人も人ごとと思わず、考えなければならない。ゲームという分野は将来性を持っているので、がんばってほしい」とコメントした。

 なお同時に、ベストセールス賞には「おいでよ どうぶつの森」、グローバル賞 日本作品部門として「nintendogs」、グローバル賞 海外作品部門には「World of Warcraft」(BLIZZARD ENTERTAINMENT)、特別賞として「モンスターハンター ポータブル」(カプコン)、「英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け」(任天堂)が選ばれた。

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 また、これからのゲーム制作者に贈る「インディーズ部門」の大賞には、九州大学院システム情報科学府/Jolly9さんが製作した「5秒間のカッパ」、優秀賞にはSKTさんの「モアイの巣」、デジタルエンタテインメントアカデミー/チームPの「ブロウウィンド」、武藤玄さんの「Cell_雀」が選ばれた。

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