レビュー
» 2006年10月03日 01時35分 公開

PS3版の事前予習は全部入りで! 大ボリュームアップして登場した「リッジレーサーズ2」「リッジレーサーズ2」レビュー(1/2 ページ)

斬新なニトロシステムを搭載し、新たな「リッジ」として誕生した「リッジレーサーズ」。あれから1年9カ月後に登場した「リッジレーサーズ2」は、新コースと新モードが追加され、「リッジレーサーズ大増量版」とも言える内容に仕上がっている。

[長井直也,ITmedia]

新世代の「リッジレーサー」の形を作り上げた「リッジレーサーズ」

ニトロを使用するとド派手なエフェクトとともに、一気に加速する

 時速200キロを超える高速ドリフトが魅力の「リッジレーサー」シリーズ。初代「リッジレーサー」の登場から10年以上が過ぎ、ドリフトだけでは満足できなくなってきた頃に登場したのが、PSPと同時に発売された「リッジレーサーズ」だ。「リッジレーサーズ」は、ドリフトに加えて新たにニトロシステムを搭載。ニトロを使って加速することで、従来の作品とは比べものにならないほど強烈なスピード感を味わえるゲームへと進化したのである。

 ニトロシステムの優れているところは、高速ドリフトをうまく決めたときほどニトロがチャージされ、より多くのニトロを使用できるという作りになっていることだ。過去の「リッジレーサー」シリーズでは、できるだけドリフトさせないことが速く走るための条件となっていた。ドリフトは気持ちがいいものの、ドリフトさせすぎると遅くなってしまうという、「リッジレーサー」シリーズ特有のジレンマを見事に打ち破ったのが、このニトロシステムなのである。

ドリフトすると、ニトロゲージが徐々に溜まっていく。ドリフト中の速度が高いほどニトロゲージの溜まりが速くなる

 「リッジレーサーズ」でラップタイムを刻むためには、積極的にドリフトさせてニトロゲージを溜めることがなによりも重要なポイントとなっている。溜まったニトロを使って加速し、高速ドリフトでさらにニトロゲージを溜めるという好循環を生み出すことで、飛躍的に速く走れるようになるのだ。このように、「リッジレーサーズ」は、ドリフトを決めることが速く走ることに直結するというゲーム性になっているため、「リッジレーサー」の本来の魅力を、より際立たせることに成功したのである。

 さらに、「リッジレーサーズ」では過去のシリーズのコースをリファインして収録しているところもファンにとってはうれしいポイントだ。初代「リッジレーサー」のコースはもちろん、家庭用には移植されていなかったアーケード版「レイブレーサー」のコースをも収録されている。新しい「リッジレーサー」の形を生み出したニトロシステム、そしてシリーズのファンを満足させる要素の数々。これが、「リッジレーサーズ」がシリーズの最高傑作としてファンから支持されている理由だといえよう。

本作では「R4」に登場したコースを中心に、18コース(逆走含む)追加された

 さて、「リッジレーサーズ」から1年9カ月を経て、満を持して登場したのが今回レビューを行う「リッジレーサーズ2」である。本作は、基本的には前作のシステムが踏襲されているため、まったく別のゲームというわけではないが、新コースと新モードが追加されているため、「リッジレーサーズ大増量版」といえる内容になっている。次の項目では「リッジレーサーズ2」の全貌を詳しく見ていくことにしよう。

「リッジレーサーズ2」のゲーム内容と前作からの変更点をチェック

 ここからは、「リッジレーサーズ2」のゲーム内容を、ゲームモード、収録コース、収録マシン、ニトロシステムに分けて、詳しく見ていくことにする。前作「リッジレーサーズ」からどのような点が進化しているのかも、合わせてチェックしていこう

ゲームモード

 収録されているゲームモードは、「WORLD TOURS」、「ARCADE」、「DUEL」、「SURVIVAL」、「TIME ATTACK」、「WIRELESS BATTL」の6つ。「ARCADE」、「DUEL」、「SURVIVAL」の3つは、「リッジレーサーズ2」で新登場となるモードだ。

 「WORLD TOURS」は「リッジレーサーズ2」のメインとなるモードで、用意された様々なツアーをクリアしていくことが目的となる。ひとつのツアーはそれぞれ2〜6戦のレースで構築されており、決められた順位以上でゴールすることで次のレースに進むことができるようになっている。ツアー内のすべてのレースをクリアすると新車種や新コースが追加されるほか、さまざまなプライズを入手することが可能。初心者向けのレースから、スペシャルクラスのマシンと1対1で対決する上級者向けのレースまで、ツアーの種類は豊富だ。

もっとも簡単なBACICツアーから始まり、PROツアー、EXツアーへとステップアップ。本作ではEX以上の難易度も用意されている

 前作ではツアーの難易度は全部で3段階だったが、本作ではさらに上級の難易度が用意されているため、前作をプレイし尽くしたプレーヤーでも、新たな気持ちでチャレンジできるはずだ。なお、プレイ時間に合わせてツアーを作成してくれる「おまかせツアー」機能もある。


レースが進むにつれて徐々に残りタイムが減っていく。アーケード版の雰囲気がうまく再現されている

 「ARCADE」は規定時間内にチェックポイントを通過し、残りタイムを加算しながらゴールを目指すという、アーケード版の雰囲気を再現したモード。残りタイムが0になるまえにチェックポイントを通過しなければゲームオーバーになってしまうというプレッシャーに、懐かしさを感じる人も多いはずだ。最初から全コース(逆走を除く)を選ぶことができるため、初心者が練習するにはもってこいのモードといえるだろう。


「DUEL」で登場するライバルカーは、ほかのモードで登場する敵車よりも手強い。ニトロの使い所が肝心だ

 「DUEL」は好きなコースでライバル車と1対1で戦うモード。12台で争う通常のレースとは違い、1台のライバルとの抜きつ抜かれつのレースを楽しむことができる。ライバルカーはほかのモードよりも速いので、ニトロを戦略的に使うことが大切になる。「WORLD TOURS」とは違って、ライバルに勝ってもマシンを入手できないのが残念なところ。


最下位のまま周回を終えるとゲームオーバーとなるため気が抜けない

 「SURVIVAL」は4台でレースを行い、1周ごとに最下位が脱落していくモードだ。1周目の終わりには4位のマシンが、2周目の終わりには3位のマシンが脱落し、ファイナルラップは残った2台での争いになる。通常のレースはゴールまでにトップに立てばいいのだが、このモードではレースの序盤であっても大きなミスをすることができないという緊張感がある。


ドリフトのさせかた、ニトロを使うタイミングなどでどのようにラップタイムが変わるのか研究するといい

 「TIME ATTACK」は純粋にベストタイムを更新していくためのモードだ。過去のベストタイムをゴーストとして表示させることもできる。「TIME ATTACK」はライバル車がいないため、ドリフトのさせかたやニトロの使い方でタイムがどのように縮まるのかを確かめるには最適のモードといえる。「WORLD TOURS」を終えた上級者も、さらなる高みを目指して練習に励もう。


 「WIRELESS BATTL」では、前作と同じくPSPのアドホック通信を使って最大で8人までの通信対戦を行うことができる。腕が近い友達とのバトルは、CPUとのレースとは比べものにならないほど白熱したものになるため、優れた戦略が必要になるのが面白い。相手がどれだけのニトロを溜めているかを考えながら、逃げ切りを狙うのか、後半に勝負をしかけるのかなどを考えるのは実に楽しいものだ。

 後にいるプレーヤーが速くなるハンディキャップ機能もあるので、初心者と上級者でも接戦を演じられるのもうれしいポイント。残念ながらインターネットを通じての対戦はできないので、友達とPSPとソフトを持ち寄って遊ぼう(ゲームシェアリングには未対応)。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2311/27/news041.jpg 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  2. /nl/articles/2311/28/news172.jpg バイクでケーキを持って帰ったら…… ミュージカル俳優、思わぬ形になったケーキに「見たことないほどズタボロ」
  3. /nl/articles/2311/25/news015.jpg 道路脇のパイプ穴をのぞいたら大量の…… 思わず笑ってしまう驚きの出会いに「集合住宅ですね」の声
  4. /nl/articles/2311/27/news095.jpg 『ちいかわ』通称“島編”が最終話へ 絶望色が強すぎて阿鼻叫喚 想像に任せるオチに“存在しない劇場版”を幻視する読者が続出
  5. /nl/articles/2311/27/news024.jpg 葛藤の末、野良の黒猫親子を保護して1カ月後…… 幸せを見つけた家族の光景に「本当に良かった」「癒やされます」
  6. /nl/articles/2311/28/news037.jpg 愛犬の大切なおもちゃを洗濯したら→「お友達が……!」 悲しい鳴き声をあげる姿に「家の子も一緒だ」「健気で癒されます」
  7. /nl/articles/2311/27/news076.jpg ミキ亜生、駅で出会った“謎のおばさん”に恐怖「めっちゃ見てくる」 意外な正体にツッコミ殺到「おばさん呼びすんな」「マダム感ww」
  8. /nl/articles/2311/27/news093.jpg 『キン肉マン』ゆでたまご・嶋田、ヘルプマーク使用を報告も…… 「正義はないのかこの日本」理解の低さに苦言
  9. /nl/articles/2311/28/news032.jpg 物理学を理解しているハムスター、回し車で遊びたい姉妹へのかわいいイジワルが「強い意志を感じる…」と話題に
  10. /nl/articles/2311/27/news106.jpg エド・はるみ、連日ハードな研究で生活も激変 “18種類おかずの手作り弁当”に影響「数と彩りも無くなり」「忙しく時間がなさすぎて」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  2. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」
  3. 愛犬と外出中「飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言われ…… 飼育放棄された超大型犬の保護に「涙止まりません」
  4. ミキ亜生、駅で出会った“謎のおばさん”に恐怖「めっちゃ見てくる」 意外な正体にツッコミ殺到「おばさん呼びすんな」「マダム感ww」
  5. 永野芽郁、初マイバイクで憧れ続けたハーレーをゲット 「みんな見ろ私を!」とテンション全開で聖地ツーリング
  6. 道路脇のパイプ穴をのぞいたら大量の…… 思わず笑ってしまう驚きの出会いに「集合住宅ですね」の声
  7. 柴犬が先生に抱っこしてほしくて見せた“奥の手”に爆笑&もん絶! キュンキュンするアピールに「あざとすぎて笑っちゃった」
  8. 病名不明で入院の渡邊渚アナ、1カ月ぶりの“生存報告”で「私の26年はいくらになる?」 入院直後の直筆日記は荒い字で「手の力も入らない」
  9. 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  10. デヴィ夫人、16歳愛孫・キランさんが仏社交界デビュー 母抜かした凛々しい高身長姿に「大人っぽくなりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 病名不明で入院の渡邊渚、3カ月ぶりSNS更新で「表情に違和感」「そこまで酷い状況とは」 ベッド上で「人生をやり直すこともできません」
  2. 動かないイモムシを助けて1年後のある日、窓の外がありえない光景に 感動サプライズが「アゲハ蝶の恩返し」と話題
  3. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
  4. 「千鳥」大悟、大物美人俳優にバッグハグされた表情に注目集まる 「マジ照れのお顔ですね」「でれでれやん」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 神田愛花アナ、拡散された女子中学生時代ショットにスタジオ騒然「ヤバい」→“アネゴ感”でSNSもざわつく
  7. 「生きててよかった」 熊谷真実、美麗な初“袋とじ”グラビアで63歳の色気全開 真っ赤なドレス着こなす姿に「すごいプロポーション」
  8. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  9. 双子モデル・吉川ちえ、美容整形後のひたいが“コブダイ”状態へ 多額の費用要した修正手術で後悔も「傷がこんなに残りました…」
  10. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!