2度の挫折を経て「FFXI」にハマりつつある独身男性の物語(その2)ヴァナ・ディールをもう一度(1/2 ページ)

少し遅れた冒険者がお届けするヴァナ・ディール奮闘記。今回はサーチコメントがきっかけで生まれたプレーヤーとの交流を書きつづっていく。人とつながりができると100倍おもしろい!!

» 2007年02月27日 00時36分 公開
[山本博幸,ITmedia]

 時にはソロプレイでクエストをこなしたり、時にはパーティ希望をサーチコメントでアピールしてパーティプレイを楽しんだりと、僕は始まったばかりのヴァナ・ディールライフを満喫していた。パーティに誘ってくれるのはほとんど外国人だったが、まだジョブのレベルが低いのでそれほど複雑な戦術は必要とされず、コミュニケーションがとれなくても問題なくバトルを楽しむことができた。やはりソロプレイよりもパーティプレイのほうがやりがいがある。それぞれのジョブが使用できるアビリティや魔法を駆使して互いに助け合っている様が、グラフィックやログからも読み取れるのがとにかく楽しいのだ。

 そして何より、1人では到底勝てない敵を倒したときに獲得できる経験値が多いのも、パーティプレイならではの醍醐味と言える。そうしてプレイを重ねていくうちに、僕のメインジョブである戦士は、とうとうレベル18まで成長。サポートジョブ取得のクエストを受けられるようになったのである。

レベル上げ、クエスト、ミッションとヴァナ・ディールではやることがたくさん。どれから手をつけようか迷うこともしばしば。もちろん行事ごとのイベントも欠かせない。去年のクリスマスイベントで彩られた街並みはどれも綺麗であった。個人的にはサンドリアの装飾がお気に入り

サーチコメントの一文が大きな転機を生む(その1)

 ここで昔のプレイした記憶が蘇った。同じ目的を持ったプレーヤー同士でパーティを編成し、夜遅くまでサポートジョブクエストに必要なアイテムを落とす敵を倒し続けたあの頃。その対象となる敵は、レベル18になったばかりの僕1人では到底倒すことのできない強敵ぞろいだった。

 当時は本作のサービスが始まったばかりで、同じ目的を持つプレーヤーはたくさんおり、対象となる敵が出現するバルクルム砂丘とブブリム半島は、いつも多くの人々で賑わっていた。しかし約4年の月日が経った今、ほとんどのプレーヤーがサポートジョブを取得しており、バルクルム砂丘では経験値稼ぎを目的とした多くのパーティが見られるものの、そのほとんどはすでにサポートジョブを取得した猛者たちばかり……。僕と同じ目的を持ったプレーヤーはいないに等しい。

 そこで僕は、以前パーティに誘ってくれた外国人から頂戴したリンクシェル(以下、LS)をのぞいてみた。何とかコミュニケーションをとって、LSメンバーにクエストを手伝ってもらおうと思ったのである。LSリストには運良く1人のプレーヤーが載っていたので、試しにその人に頼んでみることにした。インターネットの翻訳機、そして定型文辞書と思いつく会話手段をフルに使い、一方的に話を始めた。

 とりあえず一通りの内容を伝えたが反応がない……。もしかして席を外しているのかもしれない。あるいは僕の英語では伝わらなかったのかな……と思い「僕の言いたいことが伝わってますか?」と英語で言ったところ、それにはすぐに返事が来た。答えは「No lol」だった。この場合「いや、わからなかったよ(笑)」とでも言っているのだろう。何となく気まずい空気が流れる。そしてそのプレーヤーは「仕事があるから」と言いログアウトしてしまったのである。何が伝わって何が伝わらないのか、つくづく言葉の壁というものの大きさを思い知らされ、ひとまず僕はそのLSを外すことにした。しかし、この決意が後に大きな転機を向えることは、当時の僕は知る由もなかった。

 しかし、そんなことでサポートジョブを諦められるわけがない。次はサーチコメントに「サポートジョブクエストを手伝ってください」と日本語で記入しておいた。これを読んだ日本人プレーヤーが手伝ってくれる、という奇跡に期待したのである。しばらくバルクルム砂丘と隣接しているエリアのコンシュタット高原でブラブラしていると、その奇跡は意外とあっさりと叶えられた。「手伝いましょうか?」とtellが来たのだ。僕は喜びにうち震え、「よろしくお願いします!」と急いでキーボードを入力した。

 ちなみにこのときが、僕が初めて日本人と会話した記念すべき瞬間で、あまりのうれしさに内容は覚えていないが一方的に会話したのを覚えている。手伝ってくれたプレーヤーのジョブは覚えていないが、レベル75のタルタル族。小さいながらも、まだ駆け出しの僕にとってはとても大きな存在だった。

 早速バルクルム砂丘に出て、目当ての敵を片っ端から倒していく。さすがレベル75と言うべきか、当時はあんなに苦労した計3種類のアイテムをあっさり入手することができ、いささか拍子抜けはしたものの、僕は感謝の気持ちでいっぱいになった。そのプレーヤーは「良かったですね。これからがんばってください!」と告げ、別のエリアへと旅立っていった。颯爽とした姿に熟練の冒険者ならではのカッコよさを見た僕は、いつか自分もサポートジョブ取得に困っている人を見かけたら手伝ってあげようと、バルクルム砂丘を照らす太陽に誓ったのだった。

 サポートジョブを取得できるとプレイの幅がさらに広がる。どのジョブをサポートジョブにしようか、エキストラジョブを取得したらどうしようかと、実際にプレイするだけでなくあれこれ空想するだけでも楽しい。とりあえず戦士のサポートジョブとしてはメジャーなモンクを選択し、レベル10を目標に敵を倒す日々が続いた。取得経験値が増える指輪があるおかげで、昔よりも格段に早いペースでレベルが上がっていく。戦士とモンクを交互にプレイしてレベルを上げ、戦士のレベルが20になったとき、いよいよ多くの冒険者が集うジュノ公国へ向かおうと決意した。道中の敵は強く、僕1人では歯が立たないので慎重に行かなければならない。しかし、ジャグナー森林で虎に見つかってしまったのだ。奴の足はとても速く、どんなに逃げてもあっさりと追いつかれてしまう。僕は大きいガルカだけど、あのときばかりは獲物になる小動物の気持ちになった。

 助かるわけもなく戦闘不能になってしまったので、2度目は安全に進めるように姿が消せるプリズムパウダーと、足音が消せるサイレントオイルを使って移動。昔は存在しなかったこれらのアイテムのおかげで、あの苦労は何だったんだと言うくらいに難なくジュノへ到着した。

 見覚えのあるエリアに行く度に当時の記憶が蘇る。ここでもよくパーティ募集をしたり、タルットカードの交換に精を出したものだ。今回、僕がジュノへやってきた理由は1つ。チョコボ免許取得クエストを受けようと思ったからだ。チョコボは3国だけでなくコンシュタット高地、ラテーヌ高原、タロンギ大峡谷、もちろんジュノからでもチョコボに乗れるようになっているので、移動がかなり楽になるはずだ。クエストを受けたあと、必要なアイテムを取りにメリファト山地へと向かった。このへんのプロセスは一度経験したことがあるのですんなりとわかる。アイテムを揃えるのに多少の時間はかかったものの、ソロでアイテムを揃えてチョコボに乗れるようになり、また一段階冒険者として成長を遂げた。

チョコボに乗れるようになり、週に1回の迷子のチョコボを届けるというイベントも受けられるようになった。短時間で指定された国に届けると経験値が獲得できるアイテムがもらえるので、これもまた欠かせないイベントだ
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