東大の頭脳に挑戦! 「平安京エイリアン」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)
「ゲームセンターあらし」は、どこでこのゲームをプレイしたのか?
「平安京エイリアン」を発売したのは、電気音響という会社だが、同社はあくまで発売元。ゲームを作ったのは、東京大学のTSG(理論科学グループ)というサークルのメンバーだった。
ゲームそのもののおもしろさもさることながら、冒頭で書いたとおり、“東大生が作ったゲーム”という点でも注目された。
ちなみに「平安京エイリアン」が登場したとき、わたしは8歳。「スペースインベーダー」の回でも書いたが、当時の小学生の多くは、テレビゲームをやることが禁止されていた。わたしも当時プレイしたことはない。
それでも「平安京エイリアン」は、当時の子供たち(現在の30代あたりか)の間で、知名度がすこぶる高い。「コロコロコミック」に連載されていた、すがやみつる氏の人気マンガ「ゲームセンターあらし」で取り上げられたからだ。
「ゲームセンターあらし」は、この連載でも何度か取り上げたが、それまで「ブレイクアウト」(ブロック崩し)、「スペースインベーダー」、「ギャラクシーウォーズ」、「ギャラクシアン」といった人気ゲームを攻略してきた主人公・石野あらしはある日、ミステリートレインの1日車掌を務めることになった。
ところがこの列車は突如、路線図に載っていない謎の線路に進入。谷底で行き場をなくして停車したところ、巨大スクリーンに投影された、「平安京エイリアン」のゲーム画面が現れたのだ。
そこへ“地獄谷のエイリアン軍団”なる男たちが登場。このゲームで10万点を出さなければ、時限爆弾で列車ごと生き埋めにしてしまうと告げられたあらし。
順調にステージをクリアしていくが、エイリアンを倒すのにのんびりしすぎて、先述の「エイリアン大増殖」に見舞われてしまう。しかし必殺技“炎のコマ”で、見事この難局を切り抜けた。
ちなみにこの列車は客車列車で、牽引機は直流電気機関車のEF65(517号機と518号機のプッシュプル運転)。
謎の線路は東北本線から西側へ分岐した。東北本線は黒磯を境に、北が交流、南が直流で電化されており、EF65は直流区間しか走れない。地形が山がちだったこともあわせて考えると、この対決の舞台は、栃木県の釈迦ヶ岳、あるいは那須高原あたりだったのではないだろうか?
「ゲームセンターあらし」ではその後、ゲームマニアの歯医者と対決したときにも「平安京エイリアン」が使われた。手かせ足かせつきの診療イスに固定され、必殺技を封じられたあらしだったが、硬い出っ歯で鉄のかせを壊し、歯医者の開発した「虫歯エイリアン」(迷路の壁を食い破り、道のないところを移動できる)を撃破している。
秋葉掘り、伊藤掘り、長野掘り
「ゲームセンターあらし」には、「平安京エイリアン」のテクニックもいくつか紹介されている。その中から、「秋葉掘り」、「伊藤掘り」、「長野掘り(心臓掘り)」を再現してみた。
エイリアンは外周を通ることが多いので、長野掘りは効果的だ。秋葉掘りや隠居掘りでも、エイリアンを早く倒したいときは、外周に穴を掘るのがいい。京都に例えると、外周が三条とか四条とか大宮とかの大路で、内側が姉小路とか梅小路とかの小路だろうか。
ただし、まだエイリアンの数が多いときは、外周だと2匹一緒に来ることがあって危ないので、小路に入ったところに穴を掘り、曲がってきたエイリアンを落とすのがいい。
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