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2007年05月07日 00時00分 更新

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:

「F-ZERO」のスピードと浮遊感を体感しよう! (2/3)

2分の壁を破れるか?

 人類が宇宙へ飛び出し、さまざまな異星人と交流を持つようになった西暦2560年代。かつて地球で行なわれていたF1を上回るスピードを誇るレースが開催された。

 マシンは、反重力ビームで仕切られたコースから、1フィート浮上して走る。摩擦抵抗がないのでスピードを上げることができ、トップスピードは時速500キロを上回る。F1を超えるという意味で、このレースは「F-ZERO」と呼ばれるようになった。

 プレーヤーは、F-ZEROに参戦するトップドライバー4人のうちの1人となって、F-ZEROマシンを操作する。

 マシンの性能はそれぞれ異なる。賞金稼ぎ・キャプテンファルコンのマシン「ブルーファルコン」は、どの性能もそこそこ高い、バランスの取れたセッティングになっている。

 医師・ドクタースチュワートの「ゴールデンフォックス」は、加速がスムーズだがコーナーを曲がりにくい。もと軍人でヒットマンのピコが操る「ワイルドグース」は、耐久力に秀でている。

 盗賊・サムライゴローの「ファイアスティングレー」は、加速が鈍いものの、最高速が高い。ゲームに慣れてきたら、このマシンを使うと、好タイムを出しやすい。

画像 プレーヤーが選べるのはこの4台。マニュアルにはマンガがついていて、キャプテンファルコンはじめ4人のドライバーが、アメコミタッチで描かれている
画像 プレーヤーが選べる4台以外のマシンも走っている。規定の順位より下になってしまうと、レースの途中でも失格となる

 操作はシンプル。Bボタンがアクセル、Yボタンがブレーキだ。L・Rボタンでマシンをスライドさせることができる。

 LR同時に押すと、スーパージェット(ターボ)が使える。一時的に500キロを超えるスピードを出せるが、1周めには使えず、1周終えるごとに1回分ストックされる。

 このスーパージェット、うまく使うとタイムを大幅に短縮できる。例えば、グランプリで最も易しいナイトリーグの最初のコース「ミュートシティI」。途中にあるダートゾーンに突っ込むと、スピードがガクンと落ちてしまうのだが、スーパージェットを使うことで、あまり減速せずに突っ切れる。

 「F-ZERO」以前のレースゲームでは、設定されたコースから大きく外れて走ることはできなかった。「F-ZERO」のシステムだからこそ、こうしたショートカットによるタイム短縮が可能となったのだ。

 ゲームの難易度はあまり高くない。かなりの高速でもカーブを曲がれるので、レースゲームに慣れていない人でも、あまり神経をすり減らさずに、マシンのスピード感と浮遊感を体験できるだろう。

 その一方で、上級者がよりストイックにタイムを縮められるような要素も多い。電源を切ってもタイムが残るので、より速いタイムへの挑戦意欲がかき立てられる。

 特に、ミュートシティIのタイムアタックが流行した。シンプルなコースながら、タイムを短縮できるポイントが多く、数々のテクニックが開発された。ミュートシティIを5周走って2分を切ることが、当時のプレーヤーたちの目標だったのだ。

画像 オーバー500キロで、ダートゾーンをまっすぐ突っ切る。タイムアタックでもグランプリでも、ショートカットは有効なテクニック
画像 スタート直後、ゴールデンフォックスにわざと追突されて加速。ファイアスティングレーの加速の悪さをカバーできる
画像 私が昔出したタイム・2分1秒85が、いまだにカートリッジの中に残っていた。今回のプレイでは残念ながら、このタイムを超えることはできなかった

8年かかってやっと登場した続編

 「F-ZERO」の続編「F-ZERO X」は、「F-ZERO」の発売から8年も経った1998年に、ようやく発売された。スーパーファミコンではなくて、その後継機種・ニンテンドー64用ソフトだった。

 実は「F-ZERO」では、プレーヤー同士の対戦ができない。プレーヤーの人数分、走行画面を同時に表示させなくてはならないからだが、「F-ZERO」と同じく拡大・縮小・回転機能を使ったシステムを用い、かつ画面を上下に分割することで2人対戦を可能にしたレースゲームが、1992年に登場した。

 それが、スーパーファミコンソフトの中で国内の売上本数が最も多かった、「スーパーマリオカート」である。

 「F-ZERO」の続編がスーパーファミコンで出ていないのは、「スーパーマリオカート」がその役割を担っていたからかもしれない。

 「F-ZERO X」は、現代のレースゲームと同じように、ポリゴンを使った完全3Dとなっている。そのため、起伏のついたコースや、チューブ状のコースなど、「F-ZERO」ではあり得なかったコースが用意されている。

 ただ、私にとっては、「F-ZERO X」はちょっと難しかった。とりわけ、チューブの内側・外側を走るコースで、どうしてもうまくマシンをコントロールできなかった。

 以来「F-ZERO」シリーズからはちょっと遠ざかってしまっていた。ゲームキューブ版「F-ZERO GX」や、それと連動していたアーケード版「F-ZERO AX」はプレイしたことがないし、アニメ「F-ZEROファルコン伝説」も見たことがない。

 しかし今回記事を書くにあたって、ゲームボーイアドバンス版の2本のソフト、「F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE」と、2004年に発売された「F-ZERO CLIMAX」をプレイしてみて、また「F-ZERO」の良さを再認識した。

 私の腕は昔と変わってないので、グリップのいいマシンを使わなければ、まともなレースができないのだが、それらのマシンを走らせたときの爽快感は格別だった。

 ちなみに、この原稿を書いてるさなかに、「F-ZERO X」がバーチャルコンソールのラインアップに加わることが発表された。この機会に私も、じっくりこのゲームに挑戦し直してみようと思う。……Wiiまだ買えてないけど。

画像 「F-ZERO X」。チューブの中から変な角度で平面のコースに出てしまい、コースの外に落ちてリタイアしてしまうことが多々
画像 「F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE」の時代設定は、「F-ZERO」より四半世紀後。ドライバーは総入れ替えとなったが、「F-ZERO」らしいプレイ感覚は健在
画像 「F-ZERO CLIMAX」には、ドライバーごとに設定されたミッションをこなす「サバイバルモード」がある。クリアすると各ドライバーのプロフィールが見られる

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