すーすっとすぺすぺ「スペランカー」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第75回は「スペランカー」(アイレム)。昔は早々に挫折しましたが、最近では難なく全4ステージをクリア! ……とまではいかず、やっぱりゲームオーバーの曲を何度も聞くはめに。スペランカー弱い〜。スペランカーだしスペランカーだもの〜。

» 2009年06月01日 12時34分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

「レトロゲームアワード2007」優秀賞受賞

高知市・桂浜にある、坂本龍馬像の前にて。なぜわたしがここにいるのかは、また後ほど説明します

 もはや“過去の栄光”と化しているが、東京ゲームショウ2007のイベントステージで行なわれた「レトロゲームアワード2007」で、わたしは審査員を務めていた。有野晋哉さんと一緒にステージ上にも立った。

 この企画は、1985年から1987年に発売されたファミコンゲームを対象に、ファン投票を参考にして大賞・優秀賞などを決めて表彰するものだが、ここで優秀賞に選ばれたゲームの1つが、今回取り上げる「スペランカー」(アイレム)である。

 ちなみに大賞は「スーパーマリオブラザーズ」。優秀賞はスペランカーのほかに、「ゼルダの伝説」、「ドラゴンクエスト」、「ドラゴンクエストII」だった。結局ファン投票の順位どおりに決めたのだが、宮本茂さんの作品が2本、堀井雄二さんの作品が2本。そこに割って入ったティム・マーティン。


「スペランカー」のROMカセット。ファミコンの電源を入れると赤く光る、発光ダイオードがついていた

 つくづく「スペランカー」というゲームの、人気の高さを思い知らされた。

 この連載にも、始まった当初から「スペランカー」を取り上げてほしいというリクエストは多かった。以前より、プレイヤーによって評価が両極端に分かれるゲームだったが、最近では好意的に評価されることの方が、多くなってきたような気がする。

 時代が「スペランカー」に追いついたのかもしれない。

 もっとも「スペランカー」はレトロゲームアワードで、“ゲーム秘宝館・殿堂入りゲーム”の方にも、たけしの挑戦状、高橋名人の冒険島、魔界村とともにノミネートされているのだが……。

スペランカーの珍プレー珍プレー

 リクエストが多かったのに、なぜこの連載で今まで「スペランカー」を取り上げなかったのかというと、「魔界村」や「ロックマン」を取り上げてないのと同じ理由。難しくてなかなかクリアできなかったのだ。

 「スペランカー」は、洞窟を探検してその奥深くに眠る財宝を探すゲーム。扉を開ける鍵や、道を塞ぐ岩を壊す爆弾、洞窟内で活動するのに必要なエネルギーなどを入手し、より深い階層へと進んでいく。

 もともとは1983年、アメリカのマイクログラフィックイメージ社が開発し、ブローダーバンド社がアタリの8ビット機などに発売したゲームで、タイトル画面に出ているとおり、作者はティム・マーティンという人物。日本ではアイレムが、ファミコン、MSX、アーケードでリリースした。ファミコン版の発売は1985年。

 特筆すべきは、主人公・スペランカーの弱さである。

 たいていのプレイヤーは、ゲームスタート直後、エレベーターから洞窟の床へ飛び移ろうとするときにまずミスするだろう。エレベーターと洞窟の床の間にはすき間があり、ジャンプしないと落ちてしまうのだ。

 無事に飛び移れたとしても、その先の段差から落ちるとアウト。スペランカーの身長分あるかないかの段差で、普通のアクションゲームだったら、“落ちる”と表現するのも違和感があるくらいの高さだ。

おそらくこのスタート直後のミスを、経験してないプレイヤーはいないだろう
この高さの段差から落ちただけで、1機失ってしまうのだ
うっかり下り坂でジャンプすると、その高低差で“落ちた”とみなされ、ミスになってしまう

 さらに、コウモリが落とすフンに当たってもアウト。岩から噴き出す毒ガス(熱い水蒸気という説あり)に当たってもアウト。爆弾を仕掛ける際も、仕掛けてからかなり遠くまで離れていないと、爆風に巻き込まれてアウトだ。

 あと、地面のちっちゃい出っ張りに蹴つまずくと、もと来た方向に弾かれてしまう。ミスにはならないが、ちっちゃい出っ張りに吹っ飛ばされるスペランカーはいかにも弱っちい。もちろん、飛ばされた方向に床がないとミスになる。

地面のちっちゃい出っ張りから噴き出す、毒ガスもしくは水蒸気。タイミングを見計らって飛び越えよう
爆弾からこれだけ離れていても、爆風に巻き込まれてしまう
地面の出っ張りに弾かれたスペランカー。この後、穴に落ちてしまう

ロープからのジャンプをマスターすべし

こんなロープだらけの場所もある。1回飛ぶごとにヒヤヒヤする

 洞窟内の至る所にロープがぶら下がっていて、それを昇り降りして進む場面が多々ある。だが、このロープからどこかへ飛び移るときの操作が非常に難しい。十字キーの横と、Aボタンの同時押しなのだが、Aボタンの入力が認識されずに、ロープから滑り落ちてミスになることが多いのだ。

 わたしもかなり慎重になって、十字キーとAボタンを同時に押すことを、強く意識して操作するのだが、そうすると一層ミスが増える。ゴルフなどでいうイップスみたいな感じになりかけた。

 ネットで調べたり、マイミクさんに尋ねたりして分かったことだが、十字キーとAボタンは、一瞬だけ押す方がいいらしい。だから、慎重に操作すると、かえってミスが増えていたのか。ジャンプしたらすぐボタンから手を放すように心掛けたところ、成功率が著しく上がった。まあそれでも100%じゃないんだけど。

 洞窟には敵も出てくる。おどろおどろしいBGMとともに、スペランカーに迫り来る幽霊。左右に往復しながらフンを落としてくるコウモリ。

幽霊は画面の端から現れて、スペランカーに少しずつ近寄ってくる。いきなり近くに出てくることも

 スペランカーは、奴らを倒す武器を持っている。幽霊にはエネルギーを放出する銃(ポータブルファン、ブラスターなど、資料によって名前が異なる)で攻撃。コウモリには、洞窟内に落ちているフラッシュを投げつければいい。ただし、エネルギー銃もフラッシュも、使い勝手がかなり特殊。

 銃はまっすぐ弾を飛ばすわけではなく、一定の範囲内に効果がある。だから斜めから来た幽霊にも対処できる。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  2. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  3. /nl/articles/2412/12/news089.jpg フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. /nl/articles/2412/14/news081.jpg 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  5. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/14/news038.jpg 「釣れすぎ注意」 消波ブロック際に“カツオを巻いた仕掛け”を落としたら…… 驚きの結果に「これはオモロい!!」「こんなにとは」
  8. /nl/articles/2412/14/news063.jpg 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  9. /nl/articles/2412/14/news002.jpg 【今日の難読漢字】「男衾」←何と読む?
  10. /nl/articles/2412/15/news024.jpg おじいちゃん「昔はモテた」→孫は信じていなかったが…… “今では想像できない”当時の姿が140万再生「映画スターのよう」【米】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」