「パッケージ市場崩壊、iPhoneアプリももうからない」 ゲームメーカーが生き残るには(2/3 ページ)
「2000年代前半まで日本のゲーム会社が強かった最大の理由は、ゲームのハードベンダーが日本にあり、そこから最新の情報をもらっていたから。だがiPhone市場はAppleという米国企業に振り回される」
「Appleからの情報は、米国企業の方が早く手に入る。iPadに関する事前情報の開示も、日本のゲームメーカーにはなかったようだ。1〜2年後に日本に上陸するといわれているKindleも、日本国内にプラットフォーマーがいないという点で、非常に厳しいハンデを負っている」
ポイント課金のiPhoneアプリの可能性は
日本のゲームメーカーも手をこまねいているわけではない。iPhoneプラットフォーム上に、新しい課金プラットフォームを重ね、収益を得ようという日本メーカーの取り組みもある。
例えばハドソンは、オンライン対戦麻雀ゲームネットジャン狂をApp Storeに申請。1人プレイは無料だが、1日2回以上対戦する場合は有料で、独自のポイント「JP」で支払う。
だがこのアプリは「昨年12月に出すつもりでApp Storeに申請したが、2カ月経った今もまだ通っていない」状況。理由は不明だが、「Appleはポイント制にはセンシティブに反応しているようだ」。ポイントをいったん認めてしまうと、さまざまな企業が独自のポイントを流通させ、App Store上に新たな課金プラットフォームが生まれることをAppleが恐れているのでは、と新さんはみる。
もうかるソーシャルゲームの“罪”
新さんは、「もうかるソーシャルゲーム」の課題も指摘する。「人間の欲望をいかに掘り起こし、ユーザーがかかえているコンプレックスを徹底的に商品化しようという方向に世界が進んでいる」という。
例えば、米国のあるソーシャルゲームメーカーは、ゲーム内のアイテム課金は「7つの大罪」(傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲)を刺激することでうまく回ると話していたという。
「クリス・アンダーソンの『FREE』で説かれているのも、人の心の中の一番柔らかいところに入り込み、いやらしい感じでわしづかみにしないとお金が取れなくなっているという実情だ。最近一般的になってきた行動経済学も、人間心理をたくみに利用してお金を取ろうというもの。だが本当にそれでいいのか」
情報過多が生み出す弱さ
このまま情報過多が続くと、自分にとって都合のいい情報だけで生きる人が生み出されてくるとみる。例えばWikipediaでは嘘の情報が大量に書き込まれ、ユーザーの検証能力も低下。政治家が、自国に都合のいい嘘情報を政治的に利用する――という例も出ているという。
「情報過剰になると、特定の情報を信じたいと考える人だけで社会が構成され、社会全体が弱くなる。余ったコンピューティングパワーは、その人が欲しいと思った情報だけで世界を構成するようになり、その狭い世界で欲しい情報だけで塗り固められていく」
だがその状況にも揺り戻しが来ると予想する。「人間は最高の高揚まで行くと燃え尽きる。“ネトゲ廃人”のようなものが顕在化してくるだろう。それをネガティブにとらえるかポジティブにとらえるかは難しいところだが」
「チャンスは必ず来る」
パッケージゲームのビジネスモデルが崩れ、コンテンツデフレが起き、プラットフォームが米国企業に握られている。日本のゲームメーカーには絶望的な状況にも映るが、「チャンスは必ず来る」という。ハードの進化に伴うプラットフォームの変化が、新たなコンテンツにチャンスをもたらすという。
例えば、1999年にPC向けに発売されたファーストパーソンシューティングゲーム「Quake III Arena」。プレイするには、当時20万円ほどするゲーミングPCが必要だったが、今ならiPhoneにそのまま移植できるという。
「単純比較は難しいが、今のDELLの最新PCは、10年前のゲーミングPCの70倍の性能がある。モバイルにもハイスペックな環境がどんどん移植されていく」
ハードウェアスペックの進化に合わせてプラットフォームも変化し、それに合うコンテンツも変化していく。例えばTwiterは、iPhoneが普及し、3G環境が一般的になった今だからこそ爆発的に普及した。Second Lifeがヒットしなかったのは、話題になった当時のハードスペック足りなかったためだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
-
伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
-
余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
-
七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
-
野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
-
「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
-
「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
-
50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
-
「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
-
大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
- ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
- 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
- トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
- 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
- そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
- 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
- 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
- “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
- 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
- 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
- “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
- 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
- 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
- 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
- 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
- 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
- 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
- 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
- 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
- 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声