ゲイムマンデビュー20周年記念! 「じゃじゃ丸忍法帳」「じゃじゃ丸撃魔伝」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第91回は、「忍者じゃじゃ丸くん」シリーズのRPG「じゃじゃ丸忍法帳」と「じゃじゃ丸撃魔伝」(ジャレコ)です。実は、わたしが商業誌で初めて書いた記事が「じゃじゃ丸撃魔伝」のレビューだったのです。

» 2010年12月14日 13時35分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

ゆめりあがあってメイドトレインが通る街

 私事で恐縮だが、去る10月20日でデビュー20周年を迎えた。「ウォーロック」という月刊誌で、「辛口レビュー」の連載が始まったのが、1990年10月20日発売の11月号のこと。

 20周年が、2010年10月20日、つまり20・10・10・20という覚えやすい数字になることは、10周年の頃から既に意識していた。「20周年を迎えたら、ANAインターコンチネンタルホテルあたりで関係者を招いてパーティーでも開けるんじゃないか」と、2、3年くらい前までは思っていたんだけど……。

 ところで、わたしが「辛口レビュー」で初めてレビューしたゲームが、「じゃじゃ丸撃魔伝」だった。そこで今回は、「じゃじゃ丸撃魔伝 幻の金魔城」と、その前作にあたる「じゃじゃ丸忍法帳」を取り上げてみたい。

 というわけで、当時「ウォーロック」の編集部があった、大泉学園に行ってきた。12月にメイドトレインが運行されるという西武池袋線の、大泉学園駅で下車(メイドトレインはこの駅を通過するけど)。駅前は近年再開発され、「ゆめりあ」と名づけられた2棟のビルが目立つ。

 大泉には、東映東京撮影所がある。「世界忍者戦ジライヤ」や「忍者戦隊カクレンジャー」「忍風戦隊ハリケンジャー」などの忍者系ヒーローを世に送り出した撮影所だ。だからじゃじゃ丸くんにも一応関係があるんじゃないかと(「影の軍団」「仮面の忍者 赤影」などの時代ものは、京都の太秦(うずまさ)にある撮影所で撮られたようだが)。

「ゆめりあ」といっても、ナムコが出したゲームとは関係がない。もねもね
東映東京撮影所の敷地の一部には、新たにデパートやシネマコンプレックスが建っている
西武鉄道の最新鋭車両30000系。スマイルトレインという愛称がある

名作アクションゲーム「忍者じゃじゃ丸くん」

 UPLが1984年に開発したアーケードゲーム「忍者くん 魔城の冒険」は、翌1985年5月10日、ジャレコによってファミコンに移植され、ヒットした。赤い装束の忍者くんが、敵を体当たりで気絶させ、手裏剣で倒すアクションゲームだった。

 その忍者くんの弟として登場したのが、じゃじゃ丸くんである。1985年11月15日、「忍者じゃじゃ丸くん」発売。なまず太夫にさらわれた、さくら姫を救い出すのが目的だ。体当たりと手裏剣での攻撃など、「忍者くん」から受け継いだ部分も多いが、ゲームをプレイしたときの感覚は、「忍者くん」とはかなり異なる。

 「忍者くん」のフィールドが縦にスクロールするのに対し、「忍者じゃじゃ丸くん」では横にスクロールする。フィールドは4階層に分かれていて、天井を壊さないと上の階には行けない。壊せる天井にはさまざまなアイテムが隠されていて、それらを探すのも楽しい。

 特定のアイテムを3つ集めるか、じゃじゃ丸の残り人数(残機)が4人以上になると、忍法“ガマパックン”が発動。巨大カエルの「パックン」を呼び出して、敵を次々と食べさせることができるのだ。しかもその間、敵は金縛りにあって動けないので、逃げられたり反撃されたりしないのだ。強力すぎる。

 ちなみに「忍者じゃじゃ丸くん」と、「忍者くん 魔城の冒険」、さらにUPLが発売した忍者くんの続編「忍者くん 阿修羅ノ章」は、現在Wiiのバーチャルコンソールでプレイできる。

ほかのアクションゲームと違って、自分から敵に体当たりで攻撃できるのがおもしろい
さくら姫の投げる花びらを3枚集めると、ステージクリア後に、なまず太夫と直接対決できる
今回マニュアルを読み返して初めて気づいたけど、カエルの名前は「ガマパックン」じゃなかった

 翌1986年に発売された続編「じゃじゃ丸の大冒険」は、同じ横スクロールのアクションゲームながら、敵の全滅ではなく、フィールドの出口を目指す「スーパーマリオブラザーズ」タイプのゲームとなった。前作でじゃじゃ丸が助けたさくら姫が、実は偽物だったという、あ然とするストーリー。本物のさくら姫を救うため、再びじゃじゃ丸が旅立つ。

 前作にも出てきたトロッコや、透明になる薬などのアイテム、そしてカエルのパックンも再登場。雪女のおゆきや、ガイコツのヘドボンなど、前作の敵キャラも健在だ。1面クリアするごとにボスステージとなり、四天王と呼ばれるボスたち、そしてなまず太夫が攻撃してくる。ここでは負けても残り人数が減らない。なまず太夫のステージを越えると、次のボスステージからはボスが2体ずつ出てくる。

 「じゃじゃ丸の大冒険」から少し間が空いて、1989年に発売されたのが、じゃじゃ丸シリーズ第3弾「じゃじゃ丸忍法帳」である。

忍者外伝?

 各地で事件を起こす妖怪どもに、じゃじゃ丸くんが立ち向かう「じゃじゃ丸忍法帳」。アクションゲームだった前2作(もっと言うとその前の「忍者くん」も)から、アクション要素のないRPGに方向転換した。同じようなケースでは「がんばれゴエモン外伝」(コナミ)が有名だが、それより古い。

 ゴエモンはタイトルで「外伝」と明記され、それまでの作品とは異なることが強調されていた。じゃじゃ丸の方は明確に外伝とはされていないが、前作から3年も経っているので、もしかしたらそれに近い感覚で作られたのかもしれない。

 1章〜3章プラス最終章という構成になっており、1章〜3章はどの章からでも始められる。その代わり、1つの章をクリアするごとに、レベルとアイテムがリセットされる。

 第1章は、妖怪退治の秘術を記した“忍(しのび)の書”が忍の里から盗まれたので、それを取り返すのが目的。犯人はからす天狗と分かったが、からす天狗は強く今のじゃじゃ丸ではかなわないため、伝説の忍者“はっぽうさい”の助言を受けて、修行のために“3つの証”を捜し求めることになる。

 ゲーム序盤で、さくら姫が同行することになり、以後は2人で妖怪と戦う。過去2作品ではとらわれのお姫様だったさくら姫が、自ら戦うのはこれが初めて。スタートボタンで2人のステータスを見られるが、特にじゃじゃ丸のルックスが前2作と全然違っててびっくりする。フィールド画面でも赤い頭巾をかぶっておらず、髪の毛がむき出しになっていたのだが、ステータス画面だと一層、「え、誰?」感が強くなる。

ご覧のとおり、いかにもRPGっぽいRPGになった。戦闘もコマンド式で、アクション要素はない
過去2作品のドット絵からは想像もつかないが、これがじゃじゃ丸くんである
さくら姫も今回は自ら戦うので、活発そうなルックスになっている

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  7. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  8. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  9. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. /nl/articles/2411/15/news187.jpg 「2度とライブ来るな」とファン激怒 星街すいせい、“コンサート演出の紙吹雪”が「3万円で売買されてる」 高値転売が物議
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた