イモリの名前は「バ加」? ピットレックで動物名刺を作ってみた:名刺管理ガジェットで遊ぶ(2/3 ページ)
ほかにも文字認識の結果が惜しかったのはニホンツキノワグマさんとホフマンナマケモノさん。ニホンツキノワグマさんは、「JapaneseBlackB=」と登録されました。なぜか日本名の下にある小さい英名のほうを読み取ってしまったようです。しかし、これでピットレックが英語も読み取れるということが証明されました。
ナマケモノさんはちゃんと名前を撮影できていたものの、下に写り込んだツチブタさんの看板の文字のほうが大きく写っていたため、「ツチブタ」と読み取られる大変かわいそうな結果になってしまいました。
ヤギのボニータさんとミナミイボイモリさんは想定外の結果になりました。ボニータさんはいったい何が起きたのか、氏名が「壊勇」と登録されています。勇ましく壊すと読むと、まるでエガちゃんです。まさかカタカナが漢字に変換されるとは……。ミナミイボイモリさんはもっとひどいことに「バ加」。イモリさんの顔がどことなく寂しげに見えました。
2時間ほどの撮影で登録できた動物名刺は25枚。撮影のコツがわかってくると、ミーアキャットさんのようにカッコイイ画像も撮ることができます。
こういった名刺以外のものを撮影するのはピットレックの本来の使い方とは言えませんが、キングジムの開発チームには、名刺交換した相手の顔写真を撮りたいという声も届いているそうです。
本来の使い方は
ピットレックのカメラで遊べることはお伝えできたと思いますが、そもそもは名刺管理をするためのガジェット。本来の機能についても紹介します。
名刺の保管というと、引き出しの中でぐちゃぐちゃになっていたり、名刺バインダーを使ったり、スキャナを使ってデータ化しているなどさまざまだと思います。筆者は社会人になってからしばらくバインダーを使っていましたが、バインダーがすぐに埋まり、増え続ける名刺が引き出しの中でぐちゃぐちゃになっていきました。
これはいかんと、スキャナでデータ化する方法も試してみたものの、読み取りミスを修正する作業に飽きて挫折。そんなときに現れたのが、ポメラでお馴染みキングジムのピットレックでした。昨年8月に発売された当初は2万6000円という高めの価格設定に手が出せずにいたのですが、1年たって市場価格で1万円ほど安くなったのを見て、ついに購入を決意したわけです。
ピットレックのいいところは、ユーザーを惑わす余計な機能が付いていないこと。余計な機能どころか、名刺管理において重要な情報であるはずの電話番号やメールアドレスの読み取り、保存機能すら付いていません。しかし、それが素晴らしいのです。
スキャナを使った名刺管理で挫折する原因の1つは、読み取った文字の修正作業に力を入れすぎてしまうこと。終わりのない細かい修正にだんだんやる気がなくなっていきます。そこで、ピットレックは読み取りの精度を上げるのではなく、検索に必要な最低限の情報だけ読み取るという戦略を取りました。
読み取るのは会社名と氏名だけ。所属部署も、役職も、電話番号もメールアドレスも読み取りません。あとは画像で確認すればいい。徹底した割り切り方です。
撮影した画像は特別きれいというわけではありませんが、撮り直しの必要がない安定したデータを作ってくれます。手に持ってもほとんど手振れが起きないため、撮影する場所が暗いとき、名刺を本体ごと天井の照明に向けて光を補うという小技が使えます。居酒屋で使用した際は、照明に向けても暗かったため、携帯電話についているカメラのフォトライトを当てて、きれいに撮ることができました。
ピットレックの使い方:側面のカメラキーをスライドすると、隅に付いている小さなカメラが持ち上がり、ディスプレイがカメラの映像に切り替わります。次は名刺のセット。カメラの反対側には名刺を挟む溝があるので、ここに名刺を差し込んで準備完了です。ディスプレイを見ながら明るさや撮影位置を確認します。片方に隙間ができたり、名刺がはみ出ているときは、名刺を動かさなくても本体のキーで撮影する枠を微調整することが可能です。動画では「アイティメディア」が「アイティメティア」と認識されたので、修正作業をしています
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